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『東京独身男子』ついに斎藤工の元妻が登場 AK男子3人に心境の変化が訪れる

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リアルサウンド

 高橋一生、斎藤工、滝藤賢一の3人がアラフォーの“AK男子=あえて結婚しない男子“を演じる『東京独身男子』(テレビ朝日系)も後半戦突入。

 第6話は「人間ドック」に「墓問題」とやけにリアリティ溢れるテーマが続いた末、導き出されたアジェンダ候補は「結婚は過酷な長距離走。走らなきゃ見えてこない景色もある」。“あえて結婚しない”なんて言っていた3人の心境に一体どんな変化があったのか?

 今回はAK男子3人のうち唯一結婚歴のある三好(斎藤工)が物語の鍵を握っている。これまでも度々恐妻家として彼の口から話題に上がり、彼に「結婚は監獄。もう絶対に結婚はしない」と言わしめた三好の元妻・薫(野波麻帆)だが、遂にご本人登場の運びに。夫婦時代に三好が親のために購入した墓が欲しいのだと迫る。

 弁護士の岩倉(滝藤賢一)が仲介役を買って出るも、AK男子3人を見るなり「ここだけ時が止まったみたいで。永遠の青春?」と痛烈な一言をお見舞いされ一蹴されてしまう。そして最終的にはお墓は薫の手に渡ることに。

 「離婚時にあれだけ譲歩したのに、なんで今頃……しかもお墓なのか?」。納得いかなかったかずな(仲里依紗)がこっそり薫に事情を聞きに行ったところ、意外な彼女の本音が知らされることとなる。

 薫は「お墓を買った当初、“ここに絶対一緒に入るんだ”って決めたことを思い出し、前に進めない」のだと言う。

 三好らAK男子3人衆に「多分別れたくなかったんだよ。でも、離れるしかなかったんだと思う」と薫の気持ちを代弁するかずな。おそらく太郎(高橋一生)へのバイバイ宣言をした自分自身の気持ちとも重なるところがあるのだろう。

 確かに最初の襲来時にも強気に振舞っていたかに見えた薫の表情が一瞬だけ曇る瞬間があった。それは三好が言い放った「今さら何だよ。もう終わったことだろ?」と言う一言が引き金だった。

 居ても立っても居られなくなった三好は、薫を呼び出し自分の思いの丈を伝える。

「ずっと側にいてくれた君を見ようともしなかった。幸せにできなくてごめん。家族になれなくてごめん」。結婚して自分ばかりが搾取され制限されていたと感じていたこれまでの三好からは考えられないような発言だ。「家族になれなくてごめん」。この発言から「家族とは結婚すれば自動的に出来上がる関係値ではなく、時間をかけて歩み寄り、寄り添う相互努力の賜物」であることをようやく理解したことが窺い知れる。

 そのやりとりを見ていた太郎の気持ちにも大きな変化が。「あれだけ言いたい放題言い合ってぶつかり合って、それでも幸せを願える相手がいるってすごい。たとえ報われなかったとしてもすごい」。太郎は心からの称賛を三好に送り、「そう言ってもらえて救われる」と言った三好の表情は優しく、憑き物が取れたかのようだった。

 太郎のこれまでの恋愛事情を見てきた我々としても、大きな成長を感じる一言で非常に味わい深い。

 大きな変化は最年長AK男子・岩倉の身にも。AK女子であることが発覚した透子(桜井ユキ)との恋愛に二の足を踏んでいた岩倉が彼女に対して「君は変わらなくていい。変えようとも思わない」と言った言葉もまた趣深い。当然のことだが結婚やそこに至る交際期間において自分の都合だけで推し進めることは出来ず、双方の譲歩や理解が必要不可欠である。

 さて、次回から遂に最終章突入。仕事に対して虚無感を抱き始め、人間ドックで再検査になり心身ともに弱っている太郎。追い打ちをかけるように発覚したかずなの新恋人の存在。彼らの関係はどうなるのか? 岩倉が透子を巻き込んで始めた父親との同居生活やいかに!? スタミナ問題が解決した三好にも心機一転新たな恋は訪れるのか? 成長した彼らの行く末を見守りたい。(文=楳田 佳香)