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蒼井優が「長いお別れ」イベントで映画への思い語る、山崎努は手紙に“予感”つづる

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「長いお別れ」公開記念舞台挨拶の様子。左から竹内結子、山崎努のパネル、蒼井優、松原智恵子。

「長いお別れ」の公開記念舞台挨拶が本日6月1日に東京・TOHOシネマズ 日比谷で行われ、キャストの蒼井優、竹内結子、松原智恵子、北村有起哉、蒲田優惟人、監督の中野量太が登壇した。

中島京子の同名小説を原作とする「長いお別れ」は、父・東昇平が認知症になったことをきっかけに家族が自分たちを見つめ直していく7年間を描く物語。次女・芙美を蒼井、長女・麻里を竹内、母・曜子を松原、昇平を山崎努が演じ、北村は麻里の夫・今村新に、蒲田は息子・崇に扮した。

登壇者たちは、スケジュールの都合で出席が叶わなかった山崎の等身大パネルを囲みながらトークを展開していく。「時代が変わっても変わらないでいてほしいことは?」というテーマでは、松原が「私は16歳から映画の世界に入って、まだまだ続けていきたいので映画がいつまでも繁栄できるように皆さんに観ていただけること」と述べ、蒼井も「誠実な映画作りがなくならないこと」と映画業界への希望を語る。蒼井は「いい時代に映画の世界に入れていただきました。自分が10代半ばに映画というものに触れて、そのときの興奮を次の代の人たちにも味わい続けていただければいいなと思います」と思いを込めた。

本作の見どころを問われた竹内は「この作品を観てよかったなと思ったところは、例えばちょっと雨が降りそうになったときに『あの人傘持ったかな?』と考えるようになって、やっぱり家族っていいなと感じました。ご覧になった方が誰かの顔を思い浮かべる瞬間があったら、この作品を好きになってくれた証拠だと思うので、そのときを楽しみにしています」とほほえむ。蒲田は、「おじいちゃんが認知症になってみんなと会話がうまくいかなくなる中でも、どこかで孫とおじいちゃんが繋がっているということを意識して観ていただきたいです」と述べた。

北村は山崎の演技について言及し「同業者的に山崎さんにどうやって役作りをしたのかいろいろお聞きしたかったんですが、だんだん家族を忘れて離れていく模様が絶妙でした」と絶賛。続けて「家族がおのずと覚悟を決めていくという映画なんですが、クスクス笑える仕掛けがあるので、できるだけリラックスして観てください」と観客に語りかけた。

イベントでは、山崎からの手紙が読み上げられる場面も。手紙の中で山崎は「小説を読んだとき、『これは映画化されるのではないか、とすれば昇平役は僕に来るのではないか』という変な予感がありました」と述べ「昇平さんと僕は同年代です。昇平さんと暑いひと夏を過ごしました。今、『ゆーっとするんだな』のシーンを思い出しています」と撮影を振り返った。最後に中野は「山崎さんが試写を観たときに『媚びずに堂々とした立派な映画だ』と言ってくださいまして、とてもとてもうれしかったです。今までにない、認知症を扱った映画になっていますので、楽しんで観ていただけるとうれしいです」と挨拶した。

「長いお別れ」は、全国で公開中。

※山崎努の崎は立つたつさきが正式表記

(c)2019『長いお別れ』製作委員会 (c)中島京子/文藝春秋