ポルノ昭仁×flumpool、Perfume×s**t kingz!アミュフェスでコラボ連発、恋愛トークも
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「Amuse Fes in MAKUHARI 2019 ~恋とか愛とか~」集合写真。(撮影:上山陽介)
昨日6月1日に千葉・幕張メッセ国際展示場9~10ホールにて、アミューズ主催のライブイベント「Amuse Fes in MAKUHARI 2019 ~恋とか愛とか~」が開催された。
幕張での開催は今年で3回目となる「Amuse Fes」には1万5000人が参加。出演者にはアミューズ所属のWEAVER、エドガー・サリヴァン、s**t kingz、Skoop On Somebody、高橋優、辻村有記、Perfume、藤原さくら、flumpool、FLOW、ポルノグラフィティ、山出愛子、Rihwa、島袋優(BEGIN)、上地等(BEGIN)が名を連ね、サブタイトルの通り「恋」「愛」をテーマにした選曲に基づくライブやトークを披露した。
トップバッターを務めたのは、2017年にさくら学院として出演し、昨年はリポーターとして参加した山出愛子。緊張した面持ちで「大切な君へ」を弾き語り始めた彼女だったが、会場から温かい拍手を受けると笑顔を見せた。「恋とか愛とか」というイベントのサブタイトルにちなんだトークをリクエストされていたが、恋愛経験がほとんどないという山出は小学生の頃の甘酸っぱいエピソードを告白。楽曲プロデュースを手がける上地等(BEGIN)を招き入れると、アコーディオン、アコースティックギター、ベース、そして自身が奏でるキーボードの4重奏に乗せて「スマイル」を歌ってステージを終えた。
WEAVERのステージは河邉徹(Dr, Cho)が書き下ろした小説をもとにメンバー3人が楽曲を制作していくプロジェクト「流星コーリング」の世界観を凝縮した内容に。「最後の夜と流星」でパフォーマンスを開始し、ボイスドラマを挟みながらライブを進行していく。「Loop the night」ではダンサブルでスペーシーなサウンドでフロアを踊らせた。ボイスドラマが終わったところで、エドガー・サリヴァンが合流。そして始まった「栞」ではHYの仲宗根泉のパートをエドサリの佐々木萌(Vo)が歌い、WEAVERの杉本雄治(Piano, Vo)と切ないハーモニーを響かせた。エドサリの坂本遥(G)が苦い失恋エピソードで会場を笑わせたのち、2組によるコラボバンドはエドサリのデビューアルバム「NEWS」より「今夜ステキになって」「WONDERFUL WONDER」の2曲をパワフルに届けパフォーマンスを締めくくった。
Skoop On Somebodyは、スタンドライトやソファを持ち込んだムーディなステージに登場。ソファにゆったりと腰かけたTAKE(Vo)は「Still」を艶やかに熱唱して会場を酔わせる。そしてTAKEは「今日は恋とか愛とか……ということでね、そんなテーマ、Skoop On Somebodyはデビューしてから22年、恋とか愛とかしか歌ってきませんでした」と大人の余裕を見せたあと「束縛」を届けた。さらにSkoop On Somebodyは島袋優(BEGIN)をステージに招き入れ、BEGIN「恋しくて」でコラボレーション。島袋によるブルージィなギターサウンド、KO-ICHIRO(Key, Cho)によるジャジーなピアノサウンド、TAKEのソウルフルなボーカルが溶けあった。Rihwaはアコースティックギターの弾き語りで「フレ!」を力強く歌唱。ギター1本と歌声だけのシンプルなパフォーマンスながら、歌力で観客を惹き付ける。WEAVERの奥野翔太(B, Cho)と河邉徹、Skoop On SomebodyのKO-ICHIROからなる、この日限りのスペシャルバンドを従えたRihwaは「MY LIFE IS BEAUTIFUL ~1パイントの勇気~」「ミチシルベ」を歌いステージを降りた。
続いて登場したFLOWはアニメ「交響詩篇エウレカセブン」のオープニングテーマ「DAYS」でさっそく会場を盛り上げる。KEIGO(Vo)は「自分たちだけでやっちゃうとラブよりエンジョイが勝っちゃう」という理由からWEAVERの杉本をステージに呼び込み、ドラマ「幸色のワンルーム」の主題歌「音色」でコラボ。杉本が弾くドラマチックなピアノサウンドが加わったスペシャルバージョンでパフォーマンスを披露した。その後、FLOWはKEIGOが若い頃に観ていたというドラマ「最高の片想い WHITE LOVE STORY」の主題歌である福山雅治の「HELLO」をカバー。最後に5人は「愛愛愛に撃たれてバイバイバイ」を情熱的にプレイして去っていった。
「Amuse Fes」恒例のスペシャルバンドによるコラボでは、BEGINの上地、島袋、Skoop On SomebodyのKO-ICHIROらによる5人編成のバンドにゲストボーカルが代わる代わる加わりアミューズ所属アーティストの楽曲をカバー。“マルシャショーラ“のビートに乗って登場した山村隆太(flumpool)とRihwaは高橋の代表曲「福笑い」を熱唱し、TAKE(Skoop On Somebody)と藤原さくらは福山雅治「桜坂」で美しいハーモニーを響かせた。続いて現れた高橋はflumpool「とうとい」をハンドマイクで熱唱。山出、エドサリの佐々木、RihwaはPerfume「TOKYO GIRL」を一部ダンスを取り入れてパフォーマンスした。s**t kingzのパフォーマンスとFLOWのKEIGOとKOHSHIのボーカルとで届けたサザンオールスターズ「勝手にシンドバッド」が終わると、ここまでに登場したゲストボーカルとPerfume、辻村有記、WEAVERの杉本が合流。ポルノグラフィティのメジャーデビュー20周年を祝福して「ハネウマライダー」を歌唱したあと、ポルノグラフィティの岡野昭仁(Vo)も加わってBEGIN「島人ぬ宝」でスペシャルバンドのパフォーマンスはフィナーレを迎えた。なお、コラボステージ終了後には参加者たちによる囲み取材が行われ「Amuse Fes」への思いが語られた。
後半戦の先陣を切った辻村は、ドラマーとの2人のセッションを展開。「さあ、行こうぜ!」と叫び、まずは清涼感たっぷりの「Ame Dance」を躍動的なダンスと共にパフォーマンスした。続く「Let Me Go」では強烈なビートに乗せて情熱的な歌声を会場中に響かせ、激しい余韻が残る中で、最後にflumpoolの尼川元気(B)と一緒にCho_Nansの「knock」を披露した。一転して藤原さくらはアコースティックギターの弾き語りでオーディエンスにゆったりとした時間を提供した。「学生時代に付き合ってた人とデートすることになって、待ち合わせ場所に行ったらその人が上下ピンクのジャージでショッキングだった」とイベントタイトルにちなんだ思い出を語り観客を笑わせる一幕も。さらに「ピンクっていう曲があったらよかったのですが、なかったので」という紹介から「赤」を優しく歌い上げる。そして観客との別れを惜しむように「bye bye」で出番を締めくくった。
「Amuse Fes」初参加のs**t kingzはバンドの演奏にあわせて、軽やかでキレのあるダンスを披露。挨拶代わりの「ANOTOBI」を経て、メンバー個々のパフォーマンスが光る「3's」でその魅力をしっかり観客にアピールした。s**t kingzのステージで一際盛り上がりを見せたのは、Perfumeを交えてのコラボレーション。s**t kingzとPerfumeは息の合った美しい振り付けとフォーメーションで「ナチュラルに恋して」を踊り、曲が終わった瞬間に全員が笑顔を弾けさせる。高橋優はバンドを従えて登場すると、勢いのある「STARTING OVER」「高野豆腐~どこか遠くへ~」を2曲連続で熱唱。その後も声を張り上げ、ギターをかき鳴らし、全力のパフォーマンスでフロアに熱気をもたらした。MCでは令和初のライブであることを明かし、「個人的に一生忘れられないライブになるんじゃないかと。一生忘れられないライブにしたいと思います」と意気込み、同期であるflumpoolとの思い出や彼らへの愛をトーク。10年近く前に対バンした際に自分のギターの弦を3本切ってしまい、山村のギターを借りてライブを乗り切ったエピソードを交えてflumpoolの復活を喜んだ。
高橋からバトンを受け取る形で登場したflumpoolは、2年ぶりの「Amuse Fes」のために代表曲と最新曲「HELP」で構成されたセットリストを用意。ストリングスの音色がスピーカーから流れ「花になれ」が始まると、4人の帰還を祝うような大歓声が起きた。中盤では阪井一生(G)がかつての苦い失恋話で沸かせたMCなどを挟み、山村がスペシャルゲストとしてポルノグラフィティの岡野を呼び込む。山村は、昨年の「Amuse Fes」で岡野が当時療養中だった自分の復活を願って「星に願いを」を熱唱したことを語り、「それがなかったら、今日このステージに立っていません」と感謝の思いを伝える。そして山村は岡野と向かい合い、ハンドマイクで「星に願いを」をデュエット。2人の伸びやかなハーモニーと、楽器隊の丁寧な演奏に観客は耳を傾けた。曲が終わり山村と岡野が抱き合うと割れんばかりの拍手が送られた。
アメリカツアーからの帰国後初の国内公演となるPerfumeは、「Magic of Love」「ねぇ」「マカロニ」といった、最近のライブのセットリストとは傾向が異なるキュートな曲を披露。これはイベントのテーマ「恋とか愛とか」にちなんでメンバーが“Perfumeなりのラブソング”を選曲した結果とのことで、かしゆかが「ラブソングは昔の曲ばかりだった」と振り返ると、あ~ちゃんが「やっぱガチな感じになっちゃうんだろうね、30歳の恋愛は」と納得していた。ここでのっちが「恋バナしていいんでしょ?」と言いながら、「アミューズ男子で誰が好き?」と2人に質問。のっちは「歌を聴くと『絶対私のことを口説いてる』って思っちゃう」という理由でSkoop On SomebodyのTAKE、「かわいい。お辞儀したらランドセルの中の物を全部出しちゃう子供みたい」という理由でエドガー・サリヴァンの坂本遥の名を挙げた。この答えについてあ~ちゃんは「そういうのじゃなくて、マジで付き合うなら?」と核心に迫ったが、自分ならどうするかを考えて「正直なところ、兄さんたち(ポルノグラフィティ)はもう兄さんだから、そういうふうには見られないよね」とコメント。しかし、かしゆかが「でもやっぱり回り回って(岡野)昭仁さんですね」と少し照れながら言い、会場は大きく沸いた。後半では「FLASH」「チョコレイト・ディスコ」とキラーチューンを連発。最後は、歌うのは本人たちも前回の記憶がないくらいひさびさだという「Baby cruising Love」で、ラブソングを中心とした選曲のライブが締めくくられた。
トリのポルノグラフィティは、バンド名の一部や自分たちの年齢を盛り込んだ「電光石火」を自己紹介のように投下。一瞬でオーディエンスを熱狂させ、新藤の豪快なギターリフが炸裂する「PRISON MANSION」、ラテンのグルーヴと岡野の艶のあるボーカルが印象的な「サウダージ」を続けてパフォーマンスした。MCが始まると岡野は事務所の先輩と後輩が集結した「Amuse Fes」の魅力を熱弁し、「素晴らしいフェスになったと実感しています」とコメント。そして新藤も含め人の親になったことで、若い頃とは違う愛の形が生まれたことをしみじみと語る。そんな言葉から「愛が呼ぶほうへ」が届けられ、温かな空気が会場を包んだ。「カルマの坂」「フラワー」と“大人なポルノグラフィティ”をしっとり届けたブロックを経て、岡野と新藤はキラーチューン「ミュージック・アワー」でシンガロングと巻き起こし、会場に一体感をもたらす。さらに、岡野が「結局、僕たちは愛とか恋とかその形を探し続ける生き物なんだ!」と叫び、デビュー曲にして代表曲である「アポロ」につなげた。
出演者が勢ぞろいしてのラストでは、MCなどで披露された恋や愛にまつわるエピソード3つの中からもっともよかったものを選ぶ“BEST LOVE STORY賞”が観客の歓声の大きさによって決定。最終的にPerfumeのトークが選ばれ、3人は衣装の色と似た巨大なピンクのクッションを受け取って歓喜していた。イベントのフィナーレでは「Amuse Fes」のテーマソング「それを強さと呼びたい」が優しく感動的な空気を作り出す。最後に出演者たちは笑顔で手を振りながらステージをあとにした。
なお、WOWOWライブでは6月30日(日)にイベントの模様がオンエアされる。1日限りの豪華なコラボレーションを追体験して見よう。
「Amuse Fes in MAKUHARI 2019 ~恋とか愛とか~」囲み取材コメント
岡野昭仁(ポルノグラフィティ)
毎年同じ事務所の仲間と作り上げているので、年々絆が深まってきていますね。さっき“マルシャショーラ SPECIAL GUEST BAND”に参加して、カーニバルのような盛り上がりを体験してきました。今までしっかり続けてきてよかったなと思えました。最初はうちらが言い出しっぺだったんですけど、今はPerfumeはじめ、後輩アーティストに橋渡しをして、ホンマにしっかり作り上げてくれているのでありがたいなと思います。事務所のアーティストが集まる珍しいフェスで、毎年いろんな色が出る楽しいフェスになっていると思いますので最後まで楽しんでいただきたいです。
新藤晴一(ポルノグラフィティ)
楽屋でモニターや会場からの音を聴いていて、いろんなアーティストの1年間の成長を感じさせてもらいました。デビューして間もない方から僕らまで、各年代のアーティストがいろんな音を鳴らして、高めあっていければなと思います。山出愛子ちゃんのピュアでフレッシュなステージなどを観て、自分たちのステージに向けて力をもらいましたね。「ハネウマライダー」が聴こえてきたときは、楽屋で一緒に歌ってました(笑)。
あ~ちゃん(Perfume)
このフェスのサブタイトルを決める会をLINE LIVEの生中継でやらせていただいて、そのときの出演メンバーに決めてもらうはずだったんですけどなかなか決まらなくて……でも(山村)隆太が言っていた“短編恋愛小説を読んだときのように感じる楽曲”を続けて演奏するフェスって観たことないねって話になって、「キュンとしたいし、それってすごいいいかも!」「こんだけ歌手おるけん、恋愛の歌もあるじゃろ」と思って「~恋とか愛とか~」というサブタイトルを付けさせていただきました。うち(この日のPerfumeのセットリスト)は昔の曲ばっかりになっています。最近恋愛の曲をあんまり歌わせてもらえなくて、人生とかがテーマの曲が多くて(笑)。若い頃を思い出して歌いたいと思います。
山村隆太(flumpool)
ひさしぶりの出演に震え上がりました。声が出ない時間が長かったこともあって、僕としてはすごく背負ってるものがあったんですけど、みんなの一体感が表だけじゃなくて裏にも伝わってきていて。いろんな方が「楽にね」と声をかけてくれたり、出番前に肩を揉んでくれたりしました。ボーカリストってどこか孤独なところがあるけど、このフェスだけは1人じゃなくみんなで盛り上げたいとすごく感じました。
「Amuse Fes in MAKUHARI 2019」2019年6月1日 幕張メッセ国際展示場9~10ホール セットリスト
山出愛子
01. 大切な君へ
02. スマイル
WEAVER / エドガー・サリヴァン
01. 最後の夜と流星
02. Loop the night
03. 栞
04. 今夜ステキになって
05. WONDERFUL WONDER
Skoop On Somebody
01. Still
02. 束縛
03. 恋しくて(オリジナル:BEGIN)
Rihwa
01. フレ!
02. MY LIFE IS BEAUTIFUL ~1パイントの勇気~
03. ミチシルベ
FLOW
01. DAYS
02. 音色
03. HELLO(オリジナル:福山雅治)
04. 愛愛愛に撃たれてバイバイバイ
マルシャショーラ Special Guest Band
01. 福笑い(オリジナル:高橋優)
02. 桜坂(オリジナル:福山雅治)
03. とうとい(オリジナル:flumpool)
04. TOKYO GIRL(オリジナル:Perfume)
05. 勝手にシンドバッド(オリジナル:サザンオールスターズ)
06. ハネウマライダー(オリジナル:ポルノグラフィティ)
07. 島人ぬ宝(オリジナル:BEGIN)
辻村有記
01. Ame Dance
02. Let Me Go
03. knock
藤原さくら
01. うたっても
02. I wanna go out
03. 赤
04. bye bye
s**t kingz
01. ANOTOBI
02. 3's
03. ナチュラルに恋して
04. Popping!
高橋優
01. STARTING OVER
02. 高野豆腐~どこか遠くへ~
03. 8月6日
04. 明日はきっといい日になる
05. 虹
flumpool
01. 花になれ
02. reboot ~あきらめない詩~
03. 星に願いを
04. 君に届け
05. HELP
Perfume
01. Magic of Love
02. ねぇ
03. マカロニ
04. FLASH
05. チョコレイト・ディスコ
06. Baby cruising Love
ポルノグラフィティ
01. 電光石火
02. PRISON MANSION
03. サウダージ
04. 愛が呼ぶほうへ
05. カルマの坂
06. フラワー
07. ミュージック・アワー
08. アポロ
ALL LINE UP
01. それを強さと呼びたい
WOWOWライブ「Amuse Fes in MAKUHARI 2019 ~恋とか愛とか~」
2019年6月30日(日)21:00~