吉川晃司が昭和の実業家役、新田次郎『ある町の高い煙突』映画化 今月公開
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映画『ある町の高い煙突』が6月22日から東京・有楽町スバル座ほか全国で公開される。
同作は、日立鉱山の煙害と戦った地元村民と、それに向きあった鉱山会社を描いた新田次郎の小説『ある町の高い煙突』の映画版。1910年に茨城・久慈郡入四間の裕福な地主の家に生まれ育った関根三郎が、村の権力者である祖父・兵馬の遺志を継ぎ、進学も外交官になる夢も捨てて煙害と戦うことを決意するというあらすじだ。
主人公の三郎役に井手麻渡、兵馬役に仲代達矢がキャスティング。現JX金属である日本鉱業や日立製作所、日産自動車などを傘下とする日産コンツェルンを創設し、映画では政府に逆らって世界一高い煙突の建設を決意をする久原房之助役を吉川晃司が演じている。久原に焦点を当てた映画は邦画史上初となる。
なお同作は、6月14日から茨城・ユナイテッド・シネマ水戸、シネプレックスつくばで先行公開される。
松村克弥監督のコメント
吉川晃司さんが演じる久原房之助はカリスマ性を漂わす、スケールの大きな人物。主人公の三郎に人生の決意を促せるほどの圧倒的な存在感を持っています。
イメージは撮影に入る前に伝えましたが、いざ現場で吉川さんが演じると僕のイメージ以上のリアルな久原房之助が現れました。近づきがたいオーラを持つ役でしたが、吉川さんご本人は大変礼儀正しく穏やかな方で現場は終始和やか。僕が年上ですが、ほぼ同世代なので親しみが湧き、楽しい撮影になりました。
圧巻は鉱山の職員と地元農村の人たちを前にした演説シーン。久原房之助が実際に語った決意の長い言葉を渾身こめて演じます。その台詞は吉川さんのアイデアも取り入れ、より力強く、観る者の心を鼓舞するものになった
と思います。久原像を考えに考えて演じてくれた吉川さんに本当に感謝した現場でした。
さて、どんな場面になったかは映画を観てのお楽しみです。ぜひご覧下さい!