スタジオポノック、オリンピック短編アニメをIOCと共同制作
映画
ニュース
左からフランシス・ガベ、西村義明。
スタジオポノックと国際オリンピック委員会(IOC)によるオリンピック短編アニメーションの共同制作が始動。現地時間6月10日に、フランスで開幕したアヌシー国際アニメーション映画祭2019で発表された。
本作は、オリンピックの精神である「Excellence / 卓越」「Friendship / 友情」「Respect / 尊重」を描くもの。完成した作品はスイス・ローザンヌのオリンピックミュージアムに収蔵され、2020年開催の同映画祭や東京2020オリンピック開催期に上映されるほか、今後開催となる各オリンピックでも上映される予定だ。
オリンピック文化遺産財団ディレクターを務めるフランシス・ガベは「この映画は、人類に関する世界的にも普遍的なテーマに焦点をあて、東京2020大会への興奮に寄与するだけでなく、これからの未来を担っていく子どもたちや若い世代に多大なる影響を与えるものになるはずです」と期待を込めた。本作のプロデュースを手がける西村義明は「世界的行事のイズムを表すという分を超えた仕事に、重圧はありますが、オリンピックを楽しみに待つ世界の子どもたちの顔を思い浮かべながら、美しく、楽しく、そして歓びをもって、競争の末にオリンピックが見せてくれる『もうひとつの価値』を真正面から描きたいと思っています」と意気込みを述べている。
なお、当日はスタジオポノックが2018年に発表した短編アニメーション集「ちいさな英雄―カニとタマゴと透明人間―」がスクリーニングイベントにて上映され、監督を務めた米林宏昌、百瀬義行、山下明彦と西村によるティーチインが行われた。
フランシス・ガベ(オリンピック文化遺産財団ディレクター)コメント
アニメーション制作会社である、スタジオポノックを知ると同時に、創造的才能溢れる制作陣と共に短編アニメーション映画を制作することに興味を抱き、彼らがオリンピックの価値である「Excellence / 卓越」「Friendship / 友情」「Respect / 尊重」をどのような美的、物語的視点で再解釈するか、世界で評価されている美しい手描きアニメーションでいかに表現するかに興味を持ちました。
この映画は、人類に関する世界的にも普遍的なテーマに焦点を当て、東京2020大会への興奮に寄与するだけでなく、これからの未来を担っていく子どもたちや若い世代に多大なる影響を与えるものになるはずです。
西村義明(スタジオポノック代表取締役 / プロデューサー)コメント
世界で初めてオリンピズムをアニメーション映画として表現する貴重な機会に恵まれ、大変光栄です。
昨年夏に、国際オリンピック委員会の方々とお会いし、お話をいただいた当初は、お引き受けするのを躊躇しました。僕たちのアニメーションと、あのオリンピックの光景、アスリート達の姿が結びつかなかったからです。しかし、彼らの提案は違いました。描くのはオリンピズムであり、オリンピック競技を描いて欲しいわけではない、子ども達に向けて作って欲しい、という熱のある提案でした。
世界的行事のイズムを表すという分を超えた仕事に、重圧はありますが、オリンピックを楽しみに待つ世界の子どもたちの顔を思い浮かべながら、美しく、楽しく、そして歓びをもって、競争の末にオリンピックが見せてくれる「もうひとつの価値」を真正面から描きたいと思っています。
(c)2018 STUDIO PONOC