ミュージック・マスターズ・コース・ジャパン(MMCJ) 室内楽に力を注ぐ国際教育音楽祭開幕!
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室内楽セミナーを中心とする国際教育音楽祭「ミュージック・マスターズ・コース・ジャパン(MMCJ)」の開幕が目前だ。明日を担う若い音楽家を世界から招き、密度の高い音楽創造の場を日本に作ろうと、指揮者の大友直人とアラン・ギルバートが創設したこの音楽祭は、2001年のスタート以来、毎年歴史ある日本の港町・横浜で開催され、すでに延べ500人を越える人材がここで学び、世界の舞台で活躍している。その特徴は、世界中の若き音楽家に開かれた、フル・スカラシップ(全額給付制)のクラシック音楽セミナーだ。受講生たちは3週間にわたり、世界的な講師たちとともに音楽漬けの生活を体験する。
そしてその成果を披露するコンサートは、一回限りの演奏にかける受講生と講師の熱気が昇華され、他では経験できないユニークな感動を聴くものに与えるステージになりそうだ。
イベント詳細
創設音楽監督からのメッセージ
大友直人
ミュージック・マスターズ・コース・ジャパン(MMCJ)へようこそ。
ヨーロッパを源流とするクラシック音楽も、今や世界共通の文化として、地球上のあらゆる地域で生活の一部にもなっています。MMCJは、世界の最前線で活躍している講師陣と世界各地から選ばれた受講生が、日本の横浜で互いに学びあい理解を深めながら、音楽家として社会人としてさらなる国際感覚を研き、それぞれの音楽の現場をより豊かにしていくことを目標にしています。
人間社会にとってかけがえのない素晴らしい音楽の世界を、さらに発展させるにはどうすればよいか。時代に即した音楽の継承と発展をMMCJは常に考え、実践しつづけています。音楽は音楽でしかありません。しかし音楽を通して人と人が理解を深め、結びつくことが、世界の平和にもつながることを私は信じています。それはまた、若き日に出会ったアラン・ギルバート氏をはじめMMCJすべての講師、スタッフの強い思いでもあるのです。
創立以来、すでに多くのOBOGたちが世界で活躍していることは頼もしい限りです。最近の混沌とした世界情勢を見るにつけ、音楽が持つ人々を結びつける力が今後ますます重要になっていくことでしょう。
アラン・ギルバート
MMCJをこれまで継続できたことを心から誇りに思っています。世界中から才能あるミュージシャンたちが横浜に集まり、ともに学び、音楽を創り、互いの文化理解を深めることが、これほど長く続くとは思ってもみませんでした。
MMCJはこれからもまた素晴らしい歴史を加えていくことでしょう。この音楽プログラムはその実現のために惜しみなく尽力してくださる人々があってこそ開催できるものです。それは講師陣であり、受講生たちであり、スタッフ、スポンサーの方々をはじめMMCJの発展を望んでくださるすべての皆様です。
今日、わたしたちはかつてない困難な世界に直面しています。文化、宗教、国の違いによって世界中の人々の間に分断が生まれ、本当のコミュニケーションや心のつながりを破壊しています。こうした不穏の時代において、音楽の力はこれまで以上に我々が共有する人間性を思い出させてくれるはずです。MMCJがこれからも継続し、そのささやかながら誠実な方法で、この世界をよりよい場所にするための前向きな貢献ができることを願っています。
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