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監督・湯浅政明×キャラクター原案・松本大洋×脚本・野木亜紀子 『犬王』2021年公開決定

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 古川日出男の小説『平家物語 犬王の巻』(河出書房新社)が、『犬王』のタイトルで長編アニメーション映画化され、2021年に公開されることが決定した。

参考:あふれ出るアニメ本来の魔法の力ーー湯浅政明監督『夜明け告げるルーのうた』の真価を探る

 『平家物語』の現代語訳を手がけた古川により、『平家物語』に連なる物語として、南北朝~室町期に活躍し、世阿弥と人気を二分した能楽師・犬王の実話をもとに新たに生まれた『平家物語 犬王の巻』。本作は、同作をミュージカル・アニメーションとして映画化するもの。

 監督を務めるのは、国内外から注目を集め、最新作『きみと、波にのれたら』の公開を6月21日に控えるアニメーション監督の湯浅政明。本作では自身初の“能楽”のアニメーション化に挑戦する。今回、湯浅監督と『ピンポン THE ANIMATION』以来5年ぶり、2度目のタッグを組み、キャラクター原案手がけるのは、6月12日より新連載『東京ヒゴロ』(ビッグコミックオリジナル/小学館)がスタートしたばかりの漫画家・松本大洋。原作の装画を務めた松本が、初めて小説原作のキャラクター原案を手がける。

 脚本を務めるのは、ドラマ『逃げるは恥だが役に立つ』『アンナチュラル』(共にTBS系)など数々のヒット作を世に送り出している野木亜紀子。ドラマ・映画と活躍し、今年、向田邦子賞、市川森一賞をW受賞した野木が、自身初のアニメーション映画脚本に挑む。

■コメント一覧
●古川日出男
私が書いたのは芸能についての小説だ。芸能とは歌であり演奏であり、感情、感動である。私は文字だけでその物語化を成し遂げようと試みた。今回、それらは一冊の本の内側から解き放たれる。すなわち音が、声が、色彩が。それから感情が、もちろん感動が。その監督やその脚本家やそのキャラクターの設計家や、音楽家や、その他その他によって、それらはついに放たれるのだ。

●湯浅政明
歴史にはわずかにしか書き記されていない、犬王という猿楽師を大胆に解釈された古川さんの物語。野木さんの脚本。松本さんのイメージ。・・・これは面白くなるしかないですね。楽しみにしててください!

●松本大洋
湯浅監督はじめ作品に関わる人間が楽しんで作ることができたら、きっとすごいアニメーションになると期待しています。僕も邪魔にならないように、少しでも力になれたら嬉しい。

●野木亜紀子
古川さんが著した『平家物語 犬王の巻』を読んだときの高揚と切なさをどう脚本に落としこむのか、地の文からどう世界をすくい上げるのか、難しくもやり甲斐のある仕事でした。アニメ表現は無限であり実写の何倍も出来上がりの予想がつきません。松本さんのキャラクターと湯浅監督が織りなす『犬王』がひたすらに楽しみです。