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日本初の劇場用長編カラーアニメ「白蛇伝」Blu-ray化、特典は台本や絵コンテ

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「白蛇伝」Blu-ray BOXの展開写真(イメージ)。

日本初の劇場用長編カラーアニメーション「白蛇伝」がBlu-ray化。10月9日に発売される。

1958年10月に公開された「白蛇伝」は、東映アニメーションの前身である東映動画が製作した作品。中国に古くから伝わる伝説をもとにしており、白蛇の化身である白娘(パイニャン)とその恋人・許仙(シュウセン)の愛が描かれている。

構成美術を画家・登山家の岡部一彦と舞台美術家の橋本潔が担当。「ひょっこりひょうたん島」などで知られる藪下泰司が演出と脚本を手がけた。原画を大工原章と森康二が担当し、新人の動画担当アニメーター42名が参加。約7カ月の作画期間と4047万1000円の製作費、1万6474枚の原画、6万5213枚の動画が費やされた。当時はアニメーション制作の経験者が少なく、順次募集されたスタッフにノウハウを教育しながら制作を進めたという。

キャラクターデザインから人形を作り作画の参考にしたり、ディズニーの長編でも採用されていた手法“ライブアクション”を日本で初めて採り入れるなど、さまざまな試行錯誤も。俳優の動きを撮影したフィルムを紙に写し人物の動作を描くライブアクションには、当時東映のニューフェイスだった水木襄や佐久間良子らが参加した。また作中に登場するすべてのキャラクターに森繁久彌と宮城まり子が声を当てている。

2018年には、東映、東映アニメーション、国立映画アーカイブが35mmオリジナルネガを元素材にして4Kマスターを制作。現存するセル画など関連資料を参照し、最新の技術で公開当時の映像を可能な限り復元した。今回Blu-rayに収録されるのは、2019年の第72回カンヌ国際映画祭クラシック部門でも上映されたこのデジタルリマスター版となる。特典として、製作時の台本や絵コンテ、ポスターなどが用意された。

なお「白蛇伝」デジタル修復版は東京・ユジク阿佐ヶ谷の企画「アニメーター・大塚康生に迫る」で上映。8月3日、5日、7日、9日にスクリーンにかけられる。

(c)東映