“デストロイ”?佐藤流司が叫び、仲万美が舞う「R&J」爆音と共に開幕
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「Rock Opera『R&J』」より。
佐藤流司、仲万美が出演する「Rock Opera『R&J』」が、本日6月14日に東京・日本青年館ホールで開幕する。これに先駆け昨日13日に、囲み取材とゲネプロが実施された。
鈴木勝秀が脚本・演出を手がける本作は、ウィリアム・シェイクスピアの「ロミオとジュリエット」をモチーフとしたロックオペラ。物語の舞台となるのは、人工知能がほとんどの労働を担っている近未来の世界だ。ステージには、鉄骨をイメージした可動式の無機質なセットが組まれている。大嶋吾郎やオレノグラフィティらによる生演奏が爆音で鳴り響く中、黒を基調とした服装のグルッパ(不良)と、白い衣装のビアンカズーリ(警察)が対立する様子が、アクロバットや激しいアクションで表現された。
グルッパを率いるロミオ役の佐藤は、ハンドマイクを握って熱いシャウトを響かせ、会場を大いに盛り上げる。今回が演劇作品に初出演となるジュリエット役の仲は、わがままなジュリエットがロミオへの恋に胸を躍らせる姿を愛らしい表情で演じた。また仲扮するジュリエットが登場シーンで見せる、華麗なダンスにもぜひ注目しよう。
ゲネプロ前に行われた囲み取材には、出演者より佐藤、仲、ロレンス神父役の陣内孝則、脚本・演出の鈴木が出席した。佐藤は本作を「“デストロイ”というか……破壊的な舞台」と言い、「『Rock Opera』にふさわしい曲がたくさんあって、『ロミジュリ』だけど『ロミジュリ』じゃない」と期待を煽る。さらに佐藤は、ダンサーとしても活躍してきた仲を「万美ちゃんのダンスは別次元。俺もお仕事でダンスすることがあるので『俺だって少しは踊れるし』と思っていたんですけど……次元が違う……」と絶賛。さらに佐藤はネルケプランニングの松田誠から「『万美ちゃんがよすぎるから、がんばらないとヤバいよ』と発破をかけられた」というエピソードを披露し、「高め合える存在だと思います」と仲に視線を送った。
「初めて演劇作品に出演するので不安になるかと思ったら、すごく興奮している」と気合十分の仲は、「ステージで踊ることはたくさんありましたが、話したり歌ったりするのは初めて。稽古の前は声の出し方もわかりませんでした。見るものすべて、新しいものだらけです」と明かしつつ、歌うことについては「快感です!!」とコメント。また佐藤演じるロミオについて、仲が「すごく熱い。佐藤流司くんと似ている部分が結構あると思います。2人とも熱くて、バカで……(笑)」と話すと、佐藤が無言で仲を見つめて圧をかけ、報道陣を和ませた。
「妻に『ロミジュリ』に出るんだ、と言ったら、ロミオ役だと勘違いされて。『高齢者向けの作品?』と言われました」と場内を笑いで包むのは陣内。陣内は「僕は俳優として伸び悩んでいると思われているかもしれませんが(笑)、スズカツ(鈴木)さんの演出でグイグイ伸びています。新たな一面が引き出されたと思います!」と続け、「若いキャストが多いので、若い女性の観客が多いのでは。僕も今回、若いファンをつかめたらと思います(笑)」と茶目っ気たっぷりに意気込んだ。
ロミオとジュリエットを演じる2人について鈴木は、「佐藤流司のような強いハートを持っている若者に出会えてよかった」「万美ちゃんは彼(佐藤)の強いハートに激しく共鳴することができる」と信頼を寄せ、「2人の姿を見たら、ただ立っているだけなのに劇場全体が震えるように感じました」と称賛した。
最後に佐藤が、「この作品には魅力的な俳優さんがたくさん登場します。お客様以上に楽しんでやりたいと思っていますし、皆さんと僕、どちらが楽しめるか勝負!という感じで観ていただけたら」と挨拶し、取材は終了した。
上演時間は約2時間10分。なお本作には藤田玲、諸星翔希、田淵累生、山岸門人、諸橋沙夏、平井琴望、寺山武志、冨田昌則、AKANE LIV、コング桑田といった面々も出演している。
東京公演は6月23日まで行われ、7月4日から7日には大阪・森ノ宮ピロティホールでも上演される。また7月7日18:00から、DMM.comにて千秋楽公演の配信が行われるほか、7月27日にはTBSチャンネル2にてテレビ初放送されることも明らかに。さらに、12月中旬に本作のDVDが発売されることも決定した。
「Rock Opera『R&J』」
2019年6月14日(金)~23日(日)
東京都 日本青年館ホール
2019年7月4日(木)~7日(日)
大阪府 森ノ宮ピロティホール
原作:ウィリアム・シェイクスピア
脚本・演出:鈴木勝秀
音楽:大嶋吾郎
出演:佐藤流司、仲万美 / 藤田玲、諸星翔希、田淵累生、オレノグラフィティ、山岸門人 / 諸橋沙夏、平井琴望、寺山武志、冨田昌則 / AKANE LIV、コング桑田 / 陣内孝則 ほか