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ANARCHYツアーファイナルにKOHH、般若、T-Pablow、MACCHO、Awichらラッパー集結

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ANARCHY(Photo by cherry chill will.)

ANARCHYが6月12日に東京・EX THEATER ROPPONGIで全国ツアー「ANARCHY “The KING” TOUR」の最終公演を行った。

このツアーはANARCHYがニューアルバム「The KING」を携えて3月から行ってきたもの。ソールドアウトとなったツアーファイナルには、アルバムに参加したラッパー12人に加えてサプライズゲストも現れ、歓声鳴り止まぬ熱狂的な空間をANARCHYと共に作り上げた。

ヒップホップのクラシックナンバーやANARCHYが監督した映画「WALKING MAN」の特報映像が流れ、高揚したヘッズたちの熱気で満たされる場内。開演時刻を過ぎ、暗転したフロアがピアノの旋律に包まれると、ステージを覆う幕に人影が浮かび上がる。沸き起こった歓声に応じるかのように幕が落ちて現れたANARCHYは、アルバム表題曲「The KING」でライブを開始。ほかの誰でもなく自分こそが王であると勢いあふれるラップで主張し、オーディエンスを一気にヒートアップさせた。

宮殿を思わせるステージに立ち、バックDJにU-LEE(YENTOWN)を従えたANARCHYは、ニューアルバムを1万3000円という価格で販売したことに言及し、「いまだにわからん俺の価値みんな教えてくれる?」とフロアに問いかけると、登場したMIYACHIと共に「Run It Up」のパフォーマンスを開始。照明でステージが真っ赤に染まる中、「俺の価値はいくら?」と叫ぶ2人に観客は歓声で応えた。

MIYACHI退場後もステージには、アルバムの客演陣が代わる代わる登場。ANARCHYが「ラッパーになるための一番の近道を教えてあげよう……ANARCHYを殺せ!」と叫んで始まった「Kill Me」には途中から般若が合流して挑発的なパンチラインを連発し、「Where We From」では神奈川・川崎出身のT-Pablow(BAD HOP)が京都・向島出身のANARCHYと共にそれぞれの地元を力強くレペゼンした。

AKLOとの不穏なコラボ曲「Dirty Work」でフロアを揺らしたANARCHYは、続く「The Professional」でIO(KANDYTOWN)と共にラップスキルをアピール。自身が主宰するレーベル・1%所属の若手ラッパー・Leon Fanourakisを呼び寄せると「Shine In The Life」でオーディエンスを圧倒した。ここでANARCHYは衣装チェンジのため一旦退場。ステージを預かったLeonは、6月7日にリリースされた彼の1stアルバム「CHIMAIRA」の収録曲「Guerrilla」で獰猛な高速ラップをフロアに叩き込み、続く「BOUNCE」では盟友・SANTAWORLDVIEWと共にステージを跳ね回った。

Leon退場後、ピンクのスポットライトを浴びて姿を現したAwichが情熱的な歌声を響かせると、ANARCHYがカムバックして「Loca」がスタート。ラテン調のビートに乗って夫婦喧嘩のような掛け合いを繰り広げた2人は、続けてヒット曲「WHORU?」を披露して観客を楽しませた。ANARCHYの「六本木から横浜までドライブしない?」という言葉を合図に始まったのはMACCHO(OZROSAURUS)とのコラボ曲「Rollin'」。敬愛するMACCHOがステージに現れると、ANARCHYは彼に飛びつくなど心底うれしそうな様子を見せる。さらに「MACCHOの横で一番好きな曲を歌ってみたい」というANARCHYのリクエストに応じたMACCHOは、 OZROSAURUSの「WHOOO」をANARCHYと共にパフォーマンスし、オーディエンスを大いに沸かせた。

ここまでアルバム収録曲を中心に披露してきたANARCHYは、「最近俺のこと知ってくれた人も多いと思うけど、昔の曲もやっていい? みんなが知ってたらすごいうれしいな。知らんかったら知ったかぶりしてな。俺のルーツにちょっと戻ろう」と前置きして「Growth」を披露。続く「Fate」では大合唱が巻き起こり、ANARCHYは「こんな古い曲知ってくれててうれしいです」と素直に喜びを口にした。

MUROプロデュース曲「Playing In The Ghetto」に続けて披露された「Moon Child」では、サプライズでKOHHが登場。エキセントリックなパフォーマンスを繰り広げるKOHHを前に観客は悲鳴のような歓声を上げる。パフォーマンス中とは打って変わって落ち着き払った様子で「お邪魔してます」と挨拶したKOHHは「すぐには帰らせないよ。やってくれる?」と求めるANARCHYに「もちろんです」と回答。「全員中指を上に!」と叫ぶと般若も交えた3人で「Fuck Swag」をパフォーマンスし、場内に爆発的な盛り上がりを巻き起こした。

ライブ終盤、ANARCHYは客演ラッパーと共に再びアルバム収録曲を畳みかけていく。「Yes or No」ではANARCHY と同世代のベテランラッパー・SEEDA(SCARS)がフロアにダイブ。続く「Brand」では客席から現れた大阪のラッパー・Jin Doggが暴れ回り、「Spend It」では兵庫の若手ラッパー・Young CocoがAuto-Tuneのかかった歌声を聴かせた。最後の客演ラッパーとして登場したのは、Leonと同じく1%所属のWILYWNKA。彼がANARCHYの要望で「Rapper's Flow」を披露したあと、ANARCHYは「この最高な時間も当たり前だと思ってません。当たり前じゃないことを継続していくために、もっともっといい曲作ってみんなの心をつかんでやろうと思っているんで、これからも応援してくれますか?」と観客に問いかける。フロアから大きな歓声を受け取ったANARCHYは「Lucky 13」をWILYWNKAと共に歌い上げてステージをあとにした。

「ANARCHY!」「戻ってきて!」「愛してるよ!」といった叫びや手拍子が会場に響く中、バックドロップの王冠がライトアップされると、ANARCHYが再び現れ「K.I.N.G.」でライブを再開。MCでスタッフやファンへの感謝の思いを語ったANARCHYは「みんな俺の仲間。俺は全員を仲間にするのが得意なの。みんなも俺の仲間になってくれる? 仲間がいっぱいやったら心強いよ。もし1人やったら立ち止まってたし、ここまで来れてない」という言葉から「Right Here」を披露し、「仲間とここまで来た」というリリックを観客に力いっぱい歌わせた。

日本を代表するラッパーであると自負したANARCHYは、周囲のラッパーについて「悪いことして捕まっちゃう奴もいるし、ガラの悪い奴も多いけど、みんな音楽が純粋に大好きな奴らばっかりでいい奴らです」と語り、「すべてがエンタテインメントだと思ってヒップホップを楽しんでください」とヘッズに呼びかける。そして「みんなへのLOVEとヒップホップへのLOVEを歌いたいと思います。I LOVE HIPHOP!」と叫ぶとラストナンバーとして「LOYALTY」をパフォーマンス。金箔が降り注ぐ中、出演者やシーンを席巻する気鋭のラッパーたちの名前を織り込んだヒップホップ愛あふれるリリックを歌い上げ、会場を大歓声で包んだ。

ANARCHY「ANARCHY “The KING” TOUR」
2019年6月12日 EX THEATER ROPPONGI セットリスト

01. The KING
02. Run It Up
03. Kill Me
04. Where We From
05. Dirty Work
06. The Professional
07. Shine In The Life
08. Guerrilla
09. BOUNCE
10. Loca
11. WHORU?
12. Rollin'
13. WHOOO
14. Growth
15. Fate
16. Playing In The Ghetto
17. Moon Child
18. Fuck Swag
19. Yes or No
20. Brand
21. Spend It
22. Rapper's Flow
23. Lucky 13
<アンコール>
24. K.I.N.G.
25. Right Here
26. LOYALTY