『なつぞら』渡辺麻友が物語の“スパイス”に? なつがアニメーターとして始動
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『なつぞら』(NHK総合)第11週「なつよ、アニメーターは君だ」にて、なつ(広瀬すず)は晴れてアニメーターとして合格を果たす。
参考:『なつぞら』第67話では、なつ(広瀬すず)がアパートから出てきた女性の姿を見て……
仲(井浦新)からの推薦で再び試験に挑んだなつは、制限時間の8時間で50枚もの動画を描く、その線の綺麗さ、正確さから仲、そして井戸原(小手伸也)という東洋動画のトップ2に認められ、ついに仕上課から動画課へと異動となるのだ。アニメーターとしての才能を最初に認めながらも「よかったわね。じゃ、頑張んなさいよ」とまだまだ無愛想な麻子(貫地谷しほり)に、「ようこそ、動画の世界へ」とかつての仲のセリフをもじってなつを迎える下山(川島明)と、彼女が歓迎されているのが分かる。
なつの机は、茜(渡辺麻友)の隣。1度目のアニメーターの試験で、なつと茜は一言だけ会話をしていたが、しっかり話をしたことはまだなかった。昭和32年夏、初の長編アニメーション『白蛇姫』が大ヒットを記録し、東洋動画は次の作品として長編映画『わんぱく牛若丸』の制作に着手する。
常盤御前、仇の平清盛、武蔵坊弁慶……など、無記名でキャラクターを募集し検討会を開くという。茜はなつより少しだけ先輩だ。そんな茜になつは「期待されてないんだから、楽にいきましょう。楽に」と自身に向けた言葉を勘違いされるような言い方をしてしまい、茜から「すごいわね、なっちゃん。肝が据わってるのね」と一気に距離を縮めていく。同時に、茜の温厚な正確も垣間見えるシーンでもある。
お昼休み、なつの隣で一緒にパンをかじっていた相手はモモッチ(伊原六花)から茜に変わる。なつと茜の会話を聞いていた麻子は、「会社から辞めないでくれって引き止められるようなアニメーターになればいいんじゃないの」と一言。納得するなつの一方で、茜は「あんなふうになりたいの?」と麻子の後ろ姿に少し怪訝な表情を浮かべる。おっとりしているようで、麻子とは違った毒のある茜の性格が物語にスパイスを与えてくれそうな予感がする。
『わんぱく牛若丸』のキャラクター募集の締め切りは、お盆休み明け。なつは8月15日という終戦の日に、兄・咲太郎(岡田将生)とずっと生き別れになっていた妹・千遥に会いに行くことを決める。幼なじみであり、放送記者として取材を重ねている信哉(工藤阿須加)が、千葉の船橋に千遥らしき人を見つけたというのだ。千遥を引き取った川谷幸一(岡部たかし)は、信哉の言う通り、戦争に行って足を怪我した様子。その隣で付き添うのは、千遥らしき少女(池間夏海)。「会うのがダメなら見るだけ」と言っていたなつだが、「千遥……」と声をかけてしまうところで第11週は終了する。
ここからはネタバレを伴うが、第12週「なつよ、千遥のためにつくれ」のあらすじを読めば、千遥らしき少女が人違いであったことが分かる。SNSでは、千遥がすでに亡くなっているのではないかという声が上がっているが、『土曜スタジオパーク』(NHK総合)のゲストに登場した渡辺麻友は今後の展開について「行方不明になっていた妹も登場したり」、川島明も「千遥ちゃんが絡んできたり」と話していることから、その線は薄いと考えられる。いずれ登場するであろう千遥だが、岡田将生、広瀬すずが演じる兄妹の妹という設定から、誰がその大役を演じるのか予想しても面白い。(渡辺彰浩)