東京の空に「顔」を浮かべる目のプロジェクト『まさゆめ』 今週末『顔会議』
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目によるアートプロジェクト『まさゆめ』が実施中。プロジェクトに使用する「顔」を6月30日まで募集している。
目はアーティストの荒神明香、ディレクターの南川憲二、インストーラーの増井宏文を中心とするアートチーム。『まさゆめ』は、東京オリンピック・パラリンピックに向けて様々な文化プログラムを展開するプロジェクト『Tokyo Tokyo FESTIVAL』の企画公募採択事業として行なわれる。
『まさゆめ』は荒神明香が中学生の時に見たという「街の上空にまるで月のように人間の顔が『ぽっ』と浮かんでいる夢」から着想を得たもので、世界中から様々な「顔」を募集し、選ばれた「実在する1人の顔」を2020年夏に東京の空に浮上させる企画。「顔」が浮かぶ日に向けて、多くの人々の体験や記憶に結びつきながら、プロジェクトの意味、本質を共有することを目指す。
同プロジェクトの一環として、6月23日に参加型公開ミーティングイベント『顔会議』が東京・SHIBAURA HOUSEで開催。「2020年夏の東京の空に、どのような顔が空に浮かぶべきか」という会議を、誰もが参加できるオープンな形で実施する。参加者の定員は50人で、受付はすでに締め切られている。当日は目の荒神明香、南川憲二、増井宏文に加えて、東京大学特任教授で日本顔学会役員の原島博、法廷画家の宮脇周作が登壇する。会議の模様はYouTubeやFacebook、Instagramなどで配信予定。詳細は『まさゆめ』のオフィシャルサイトで確認しよう。
荒神明香(目)のコメント
中学生の頃、突如、街の上空にまるで月のように人間の顔が“ぽっ”と浮かんでいる夢を見ました。
代わり映えのない日常の中で、ある日偶然見てしまったこの夢がなぜかとても大切な気がしてずっと忘れられませんでした。当時の私には想像もできませんでしたが、あの時見た夢が現実に起こされます。
夢で見たということよりも、「まるで誰かの夢を見ているような光景」が現実に2020年の東京に起こるということが、本当に奇跡のように思います。
これから始まるプロジェクト「まさゆめ」は、世界中のどなたでも空に浮かぶ顔の候補者としてエントリーしていただくことができ、そして浮かべるべき顔について議論を交わす「顔会議」など、普段アートの活動に触れる機会のない方でも参加いただける様々なプログラムを計画しています。
ごく普通の中学生が見た取るに足らない夢が、多くの人の体験や記憶と繋がって、私たちがこの広大な世界に存在しているということを確かめ合えるような機会になればと思っています。