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2014年の香港デモ捉えたドキュメンタリー「乱世備忘 僕らの雨傘運動」が再上映

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「乱世備忘 僕らの雨傘運動」ポスタービジュアル

2014年の香港で起きた雨傘運動を記録したドキュメンタリー「乱世備忘 僕らの雨傘運動」の再上映が続々と決定している。

刑事事件の容疑者を中国本土の司法当局に引き渡せるようにする、逃亡犯条例改正案で揺れている香港。香港政府は改正の延期を発表したが、完全撤廃を求める市民の声は膨れ上がり、16日には過去最大規模となる約200万人が反対デモに参加した。

香港の現状に即し再上映が行われる「乱世備忘 僕らの雨傘運動」は、当時27歳の監督チャン・ジーウンが“香港人”の未来のために備忘録として残した79日間の記録。仕事が終わってからデモに駆け付ける建築業の青年、放課後にやってくる中学生など、“真の普通選挙”を求める若者たちの姿が捉えられた。チャン・ジーウンと、香港衆志のメンバーとして知られるアグネス・チョウが再上映に寄せたコメントは下記の通り。

「乱世備忘 僕らの雨傘運動」は、東京のポレポレ坐、ユーロスペース、ユジク阿佐ヶ谷、神奈川・横浜シネマリン、大阪のシネ・ヌーヴォXとシアターセブン、京都・出町座、兵庫・元町映画館、新潟・高田世界館などで上映。スケジュールの詳細は各劇場の公式サイトで確認を。

チャン・ジーウン コメント

香港情勢が不安定になっている中、映画「乱世備忘 僕らの雨傘運動」が再上映することを聞きとてもうれしいです。今回は香港の法治を破壊する、逃亡犯条例改定に反対するデモは雨傘運動後最大規模な抗議活動です。今回のデモと雨傘は大きく異なっていて、参加者は抗議のやり方で険悪になることなく、お互いの共通点を探り合うようになったと思います。今、ジョシュア・ウォンなど雨傘運動のリーダー格は刑務所に入れられて活動に参加できない、それでもこれほどのデモになれたことは、正に自発的な活動であると言えるでしょう。映画内に出てくるような美しい占拠区は見られないかもしれません。今の参加者は一時的な成功に酔わず、どうすれば政府に影響を当たられる決定打を知っているようです。この成長は5年間社会で黙々と働いている人たちと、最前線で警察を抵抗している若者たちから賜ったものです。前回に比べて警察はより多い武力行使で当たってきています。警察社会となってしまった香港に対し、私たちは怒り、それ以上に抵抗することとなるでしょう。執筆した6月15日の午後、政府は採決を延期しました。ある意味小さな勝利を勝ち取ったが、ここ数日引き続きデモ集会があり、民意を無視する政府には決して油断はできません。ここ数週間、アメリカ・ヨーロッパ・日本などの国際社会から注目があり、政府への抑止力ともなりました。香港に関心を持っていただき感謝しています。
最後に自分の命を引き換えに条例と若者に暴動罪適用の反対をした若き義士に、ご冥福をお祈りします。

アグネス・チョウ コメント

映画「乱世備忘 僕らの雨傘運動」が再上映すると聞きうれしいです。以前、私もこの映画の上映後にSkype中継や、オーディオコメンタリー上映にも参加しました。
先週に続き昨日(6月16日)、香港では反逃亡犯条例改定で大きなデモがありました。約200万の香港人がデモに参加し、政府へ反対の意を示しました。これは正に参加者過去最多のデモであり、香港人が新しい歴史を作った瞬間でした。
日本でも多くのメディアで取り上げられて、多くの日本人が香港を応援してくれました。本当にありがとうございます。
残念ですが1人の犠牲者が出てしまい、彼のご冥福お祈りします。
最後に記者クラブで書いたメッセージで終わりにします、「香港も、日本も、本当の民主主義がありますように。」

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