豊田利晃監督「事件に対して、映像で意志を返答したい」 新作短編に渋川清彦、浅野忠信ら集結
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豊田利晃監督の新作短編映画『狼煙が呼ぶ』の上映が決まった。
参考:場面写真ほか多数
本作は、通常の興行形態にとらわれることなく、ライブハウスほかでのイベント上映を随時開催していく予定の16分の短編映画。現代、家の蔵の中で古びた拳銃を見つける少女が、過去に思いをはせるところから物語は始まる。そしてその拳銃を巡り、過去の因果が蘇ってくる。果たしてそこにはどんな物語があったのか。
キャストには、渋川清彦、浅野忠信、高良健吾、松田龍平、中村達也、伊藤雄和、仲野茂、MASATO、MIUらが名を連ねた。
『青い春』『空中庭園』などの作品で知られ、昨年は松田龍平が主演を務めた『泣き虫しょったんの奇跡』が公開された豊田監督。4月18日に拳銃不法所持で逮捕されたが、その後不起訴処分となった。豊田監督からは、コメントが寄せられている。
豊田利晃監督コメント
~想像力の自由のために~
2019年4月18日、拳銃不法所持で僕は逮捕されました。その拳銃は祖父が戦争中に自分の身を守るために使っていた拳銃。父親は祖父の拳銃を形見として引き取り、ずっと大切に持っていました。実家を処分したとき、その錆ついて動かない、YOUNG AMERICAというリボルバーが僕の家へ送られて来ました。僕には父の想いが詰まった拳銃を捨てることはできませんでした。法という権力は想いより強いのか? 本当に想いが負けたのか? そのことについて、物語を作る者として釈然としない気持ちが残りました。この事件に対して、映像で意志を返答したいと思い、この企画を考えました。
映画監督は映画で返答する。創造することを楽しもう。いつまでも。権力のない想像力は無限の未来を夢見る。そのことを信じて。
令和元年六月九日 豊田利晃
(文=リアルサウンド編集部)