最期に寄り添う“看取り士”描いた「みとりし」公開決定、特報も解禁
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「みとりし」ポスタービジュアル
榎木孝明が主演を務めた「みとりし」が、9月13日より東京・有楽町スバル座ほか全国で順次公開決定。あわせて特報がYouTubeで公開された。
余命宣告を受けた人々の最期をサポートし、納棺前まで寄り添って過ごす看取り士の姿を描いた本作。娘を亡くし定年間際にビジネスマンから看取り士に転身した柴久生を榎木、久生に見守られながら成長する新米看取り士・高村みのりに村上穂乃佳が扮する。
榎木と交流のあった一般社団法人日本看取り士会会長・柴田久美子ががんの告知を受け、自身の看取り活動27年間を集大成しようと決意したことが、映画製作のきっかけとなった。「ママ、ごはんまだ?」の白羽弥仁が監督を務めている。榎木によるコメントは下記の通り。
なお本作は、10月中旬をもって閉館する有楽町スバル座の最後のロードショー作品となる。
榎木孝明 コメント
“看取り士”という言葉を初めて聞いたのは、十余年前に日本海の某小島で出会った柴田久美子さんの口からでした。柴田さんが島の老人達の最期を幸せな気持ちにさせてあげて看取る話に感銘を受け、いつか映画にする約束をしました。そして今その約束を果たせました。
魂はこの世に生まれた瞬間から、肉体を持って感情を学びながら人として成長して生きます。そして様々な体験を経てやがて来る死は、肉体との別れであると同時に人から魂への回帰です。そうやって私達は大きな時間軸の中で輪廻転生をしています。
“看取り士”は生から死への命の引き継ぎのサポーターです。謂わば終着点ではない通過点としての死を、次の次元へと橋渡しをする役であると言えます。死の本当の意味を理解した時、人は死を恐れなくなります。あの島で見た老人達の屈託のない笑顔の訳が、今にして良く分かります。
私達の意識は今大きな変革を遂げる時代になり、“看取り士”の存在は益々求められるようになるでしょう。私も笑顔で「ありがとう」と言って逝ける人生を目指したいと思っています。
(c)2019「みとりし」製作委員会