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中国人女性への戦時性暴力に関するドキュメンタリー「太陽がほしい」公開

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「太陽がほしい 劇場版」

ドキュメンタリー映画「太陽がほしい 劇場版」が、8月3日に公開される。

「チョンおばさんのクニ」「蓋山西(ガイサンシー)とその姉妹たち」の班忠義が監督した本作。20年以上にわたって中国人女性に対する戦時性暴力を調査し、被害者への支援を続けてきた班が、慰安婦問題に対する日本社会の変化を感じ、製作を決意した。本作の企画は、2014年に750人もの賛同者の支援を受け始動。支援者向け上映と編集を重ねて完成した“劇場版”が、このたび公開される。

本作のテーマについて班は「今日、日本社会で『慰安婦問題』というと韓国女性を対象とした強制性の有無が議論の中心となっていますが、このような問題の矮小化は日本と中国、東南アジアの国々にとって、不幸な歴史をより不幸にさせるものだと思います」とコメント。中国人被害女性に調査した内容に関しては「彼女たちのほとんどは家から強制連行され、普通の農家に監禁、外から施錠をされ、用を足す時にだけ、門番の監視のもと外に出ることができました。『太陽が欲しい』という映画のタイトルは、当時の彼女たちが発した心からの叫びです」と話した。

「太陽がほしい 劇場版」は東京のUPLINK渋谷、大阪のシネ・ヌーヴォ、愛知のシネマスコーレにて同時公開。そのほかの劇場でも順次上映される予定だ。

班忠義 コメント

留学先の日本でこの歴史問題に触れた私は、毎年被害女性の元を訪ね、証言や事実関係の調査・検証をしてきました。24年にわたって活動を続けられたのは、日本の支援者の方々のおかげです。

今日、日本社会で「慰安婦問題」というと韓国女性を対象とした強制性の有無が議論の中心となっていますが、このような問題の矮小化は日本と中国、東南アジアの国々にとって、不幸な歴史をより不幸にさせるものだと思います。

中国人被害女性たちは「私は慰安婦ではない」と長年訴えていますが、実際、彼女たちの被害は日本で語られる「慰安婦」の実態とかけ離れています。彼女たちのほとんどは家から強制連行され、普通の農家に監禁、外から施錠をされ、用を足す時にだけ、門番の監視のもと外に出ることができました。「太陽が欲しい」という映画のタイトルは、当時の彼女たちが発した心からの叫びです。

映画の中で証言してくれた被害女性たちはすでに亡くなっています。生前、彼女たちが力を絞って私に託してくれた証言と、そこで示された事実を映画として広く日本社会に公開することは、長年、聞き取り調査や生活支援に関わってきた私が果たすべき責任だと思っています。

本作の公開を通して、今を生きる日本の人々によって、被害彼女たちの歩んだ人生に慈愛に満ちたあたたかな光が当てられることを願っています。

(c)2018 Ban Zhongyi