Download on the App Store ANDROID APP ON Google Play
Download on the App Store ANDROID APP ON Google Play
ぴあ 総合TOP > メンバーはチャレンジャーだらけ!「イノサン」演出の宮本亜門が座組に自信

メンバーはチャレンジャーだらけ!「イノサン」演出の宮本亜門が座組に自信

ステージ

ニュース

ナタリー

左から深沢桂子、太田基裕、梶裕貴、MIYAVI、宮本亜門、横内謙介、古屋敬多(Lead)、浅野ゆう子、武田航平。

宮本亜門演出「イノサンmusicale」の記者会見が本日6月24日に東京・品川プリンスホテルメインタワーで行われた。

本作は、18世紀フランスを舞台に実在の死刑執行人を描いた、坂本眞一のマンガ「イノサン」シリーズを舞台化した作品。記者会見には、演出を手がける宮本、脚本の横内謙介、楽曲提供のMIYAVI、音楽監督の深沢桂子、また出演者から古屋敬多(Lead)、梶裕貴、武田航平、太田基裕、浅野ゆう子が出席した。

まず宮本は「僕が今回参加すると決めたのは、原作者の坂本眞一さんとお話したことがきっかけ」と明かし、「坂本さんは現代日本における女性差別に怒りを感じていて、『イノサン』はその思いをぶつけるところから始まったと伺いました。だからこそ、フランス革命をきれいに描くのではなく、残虐で、見たくないものを見せられる生々しさが作品に表れているのだと思います。そのリアルな感覚を舞台で表現したい」と意気込みを述べる。

続く横内は、昔から気になっていたという宮本と今回タッグを組むことについて「うれしいです」と笑顔を見せ、本作について「フランス革命の話だと聞き、最初はドラマチックなものだと思っていました。でも坂本さんとお話をする中で、僕たちが見てきた歴史がいかに偏ったものであるかに気づきました」と真摯に語った。

MIYAVIは「原作が本当に衝撃的。死生観なども含め、まだ理解しきれていない部分も正直あるんですが、あの時代を生きた人々のパッションを自分のギターで表現できれば」と言葉に力を込める。もともとMIYAVIのファンだという宮本は、「僕は彼の音楽性とパッションが本当に好きで。曲を聴いたときは『これだ!』と身震いしました。それを深沢さんに高めてもらって、今までにない舞台になる予感がしています」と自信を覗かせる。これを受けた深沢は、本作の音楽のイメージについて「ロックな感じ」と述べ、「どれだけ差別されながらも『最悪、最悪』ってバンバン男の人を切っていく、マリーの逞しさを音楽の中で作っていきたい」と構想を語った。

中島美嘉と共にW主演を務める、シャルル=アンリ・サンソン役の古屋は、「過酷な時代背景の中、彼は死刑執行人という一家の中に生まれて壮絶な人生を送りました。そんな彼をリアルに、また美しさも意識しながら演じたい」と自身の役柄について触れ、アラン・ベルナール役を武田とWキャストで演じる梶は、「死刑執行人を主人公に据えたストーリーではありますが、死を経て改めて“人間”というものを感じることができる作品。僕が演じるアランはフランスとアフリカの混血で、18世紀フランスの社会で異質な存在であったにも関わらず、誇り高く、自分の信念をまっすぐ貫き通します。彼に共感する部分を役に生かせれば」と語る。武田は「アランは純粋に夢や希望をうたいながら、時代と戦う選択をした男です。僕も純粋な気持ちでアランを表現し、原作以上のものを届けたい」とアピール。

続けてルイ16世役の太田は「『イノサン』という耽美な世界観を、人間くさく、繊細に、美しく立ち上げていきたい」と決意を新たにし、アンヌ=マルト役の浅野ゆう子は、「アンヌは、身内にこういう人がいたら怖くて目も合わせられないくらい、厳しい女性。シャルルを立派な死刑執行人に育て上げるために恐ろしい折檻をするんですけど……がんばって耐えてね(笑)」と古屋に視線を送って、会場を笑いで包む。

本日の会見を欠席した中島からは、「私の大好きなマリー=ジョセフ・サンソンを演じさせていただけること、とても光栄に思っております。今から緊張していますが、全力でがんばります!」と気合十分のメッセージが届いた。

最後に宮本は、「今の日本や世界がどうなっているのか、鑑みることができる作品になると思います。今回参加しているメンバーはチャレンジャーだらけ。全員が、新たなステージを展開できることを楽しみにしています。生々しく衝撃的な舞台を観に、ぜひ劇場に足を運んでください」と来場を呼びかけた。

公演は11月29日から12月10日まで東京・ヒューリックホール東京で行われ、その後本作は、来年2020年2月にフランス・パリでも上演される。

「イノサンmusicale」

2019年11月29日(金)~12月10日(火)
東京都 ヒューリックホール東京

2020年2月
フランス・パリ

原作:坂本眞一(「イノサン」「イノサンRougeルージュ」集英社)
脚本:横内謙介
演出:宮本亜門

キャスト

マリー=ジョセフ・サンソン:中島美嘉
シャルル=アンリ・サンソン:古屋敬多(Lead)
アラン・ベルナール:梶裕貴 / 武田航平
マリー・アントワネット(フランス王妃):小南満佑子
ジャック:荒牧慶彦
ハンス・アクセル・フォン・フェルゼン:鍵本輝(Lead)
オリビエ・ルシャール:多和田任益
デュ・バリー(マリー=ジャンヌ・ベキュー):貴城けい
アンドレ・ルグリ:前山剛久
トーマス=アーサー・グリファン:佐々木崇
ド・リュクセ:林明寛

ルイ=オーギュスト(フランス国王ルイ16世):太田基裕

アンヌ=マルト:浅野ゆう子

(c)坂本眞一/集英社