新日本フィルハーモニー交響楽団 夏に贈る濃密なブラームス・ナイト!
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(C)堀田力丸
「レクイエム」と言えば、映画『アマデウス』でもおなじみのモーツァルトの「レクイエム」を始めとして、ラテン語の歌詞で歌われる作品がほとんど。しかし、その慣習に従わずに母国語であるドイツ語で作曲した作品がブラームスの「ドイツ・レクイエム」だ。4曲の交響曲を始めとした名作群によって管弦楽作品のイメージが強いブラームスが遺した唯一の「レクイエム」の美しさはまさに破格。そこに書かれたドイツ語の歌詞を吟味して聞いたときに得られる感動は半端ではない。特に第2曲「人はみな草のごとく」の崇高さは、聴くたびに心に沁みる。
このブラームスの名曲が、ウィーンの名匠ベルトラン・ド・ビリーが指揮する新日本フィルハーモニー交響楽団によって披露される。(7月4日サントリーホール)「運命の歌」と「哀悼の歌」も合わせて披露されるこの公演は、ブラームスの別の一面を知る上でも貴重な1夜となりそうだ。
*公演詳細 https://www.njp.or.jp/concerts/4156
ベルトラン・ド・ビリー(指揮)
パリ生まれ。同市で音楽を学び、オーケストラ奏者としてキャリアを積んだ後、指揮に転向。1996-1998年第1カペルマイスター兼音楽監督代理をウィーン・フォルクスオーパーにて務めた。その後、1994-2004年バルセロナ・リセウ劇場音楽監督、2002-2010年ウィーン放送響音楽監督に就任。2015年12月までフランクフルト・ムゼウム管、2017/18シーズンまでローザンヌ室内管、2014-2018年ドレスデン・フィルそれぞれの首席客演指揮者も務めた。
これまでにウィーン、ベルリン、ハンブルク、バイエルンの各国立・州立歌劇場、英国ロイヤル・オペラ、パリ・オペラ座、モネ劇場などに出演。1997年からメトロポリタン歌劇場に、2002年からザルツブルク音楽祭に定期的に客演。更にクリーヴランド管、バイエルン放送響、パリ管、ウィーン響など世界中の一流オーケストラと共演。数々のCDやDVDもリリースされており、フランスおよびオーストリアで多くの賞を受賞。
高橋絵理(ソプラノ)
国立音楽大学卒業。同大学院修了。二期会オペラ研修所を優秀賞・奨励賞を受賞し修了。新国立劇場オペラ研修所第10期生修了。第47回日伊声楽コンコルソ第3位、第6回静岡国際オペラコンクール第3位及びオーディエンス賞受賞。五島記念文化賞新人賞受賞によりボローニャに留学。2012年『道化師』ネッダで二期会デビューを飾り、2013年の同『ホフマン物語』(M.プラッソン指揮)アントニアでも絶賛された。近年では2018年日生劇場『コジ・ファン・トゥッテ』フィオルディリージで際立つ存在感を示している。コンサートでは「第九」をはじめ、「レクイエム」(モーツァルト、ヴェルディ)、マーラー「交響曲第4番」「千人の交響曲」等で高い評価を得ており、2018年J.ジャッド指揮新日本フィル定期ではロッシーニ「スターバト・マーテル」で好評を博した。2019年4月二期会『エロディアード』にサロメで出演の他、今後は7月15日紀尾井ホールにて「五島記念文化賞オペラ新人賞研修成果発表リサイタル」が予定されている。二期会会員
与那城敬(バリトン)
桐朋学園大学卒業。同大学研究科、及び新国立劇場オペラ研修所第5期修了。修了後、文化庁派遣芸術家在外研修員としてミラノに留学。奏楽堂日本歌曲コンクール第1位。マリオ・デル・モナコ国際声楽コンクール第3位。『コジ・ファン・トゥッテ』グリエルモで二期会デビュー以降、同『エフゲニー・オネーギン』タイトルロール、同『フィガロの結婚』伯爵、新国立劇場『道化師』シルヴィオ、同『鹿鳴館』影山伯爵、北とぴあ国際音楽祭『ドン・ジョヴァンニ』タイトルロール等で活躍。近年では香港シティ・ホールでの『ラ・ボエーム』マルチェッロ、日生劇場『コジ・ファン・トゥッテ』ドン・アルフォンソで好評を博しており、2019年2月二期会『金閣寺』(原作:三島由紀夫)に溝口で主演し絶賛された。コンサートでも主要オーケストラと多数共演しており、「大地の歌」をはじめ「第九」や宗教曲のソリストとしても高い評価を得ている。CDは《First Impression》をリリース。今後はグランドオペラ共同制作『カルメン』にエスカミーリョで出演予定。二期会会員
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