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スペイン映画祭で監督が邦画愛明かす「小津や溝口作品はDNAに組み込まれた」

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「スペイン映画祭2019」オープニングイベントに登壇したイサキ・ラクエスタ。

「スペイン映画祭2019」が本日6月25日に東京のインスティトゥト・セルバンテス東京で開幕し、オープニングイベントが開催された。

イベントには、サンセバスチャン国際映画祭で最優秀作品賞を受賞した「二筋の川」の監督イサキ・ラクエスタが登壇。ラクエスタは初来日の喜びをにじませながら「僕と日本とは深い関係にあります」と話し始める。「子供の頃、父に連れて行かれた映画は黒澤明の『デルス・ウザーラ』でした」と明かし、大学時代には小津安二郎、溝口健二、成瀬巳喜男、今村昌平といった監督の作品を鑑賞していたことを回想。「それらの映画は私のDNAに組み込まれた気がします」としみじみ述べる。

「スペイン映画祭2019」では、ラクエスタと河瀬直美による往復書簡を映像化したドキュメンタリー「イン・ビトゥイーン・デイズ」の上映も。11年前、映画祭をきっかけに出会ったという2人。そのときから短い手紙のやり取りが始まり、のちに短い映像も送り合うようになったという。ラクエスタは「僕らはお互いの映画を知っているけれど、個人的なことは何も知らなかった。だから短い映像を通して自分のことを話し始めたんです」とその理由を語った。

また「二筋の川」は、自身の監督作「ラ・レジェンダ・デル・ティエンポ~時間の伝説~」の続編とも言えると説明するラクエスタ。前作の撮影時、たまたま雇った日本語通訳が是枝裕和監督作「誰も知らない」のカメラアシスタントだったというエピソードも披露する。「いつか観たいとタイトルをメモしておいたら、翌年スペインで観ることができました。それから何度か映画祭で是枝監督にお目にかかったし、彼の作品は大好きで必ず観ています」と力を込めて語った。

「スペイン映画祭2019」は本日6月25日より7月2日にかけて開催。座席は予約制で、一部の作品は現在もPeatixから申し込み可能だ。なお6月29日、30日は休映となる。

※河瀬直美の瀬は旧字体が正式表記