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海外の人にブルマのよさを伝える、「惡の華」監督・井口昇がこだわり明かす

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「惡の華」メイキング写真

「惡の華」より、監督を務めた井口昇と原作者・押見修造のインタビューコメントが到着した。

本作は押見のマンガをもとに、内向的な文学少年・春日高男と、彼につきまとうクラスの変わり者・仲村佐和の奇妙な“共犯関係”を描く物語。伊藤健太郎が春日、玉城ティナが仲村に扮し、そのほか中学時代の春日に体操着を盗まれる佐伯奈々子を秋田汐梨、高校編で春日と交流を深める常磐文を飯豊まりえが演じた。

「『惡の華』ほど酸素のように体に染み渡って理解できて感動した作品は初めてだった」と話す井口は、講談社の編集担当者を通じて6、7年前に押見と出会った。押見は19歳のときに井口の監督作「クルシメさん」を観ており、「自分が抱えている苦しさやつらさが表現されている作品があることに驚きましたし、すごく救われたんです。僕が漫画家になれたのは井口監督のおかげだと、勝手に恩を感じています」と深い思いを語る。

ブルマの描写にこだわったという井口は、クラスのマドンナ・佐伯がハードルを飛ぶシーンについて「この映画が海外の映画祭で上映されたときに、まずは海外の人にブルマのよさを伝えないことには春日がブルマを盗む心理がわからないから、映画に入っていけないんじゃないかと思ったんです」と述べた。一方の押見は「あれがあるとないとでは大違いです。あの当時の自分を叱ってやりたい気分です。盗む前に佐伯さんのブルマ姿をもっとちゃんと描いておくべきだったと気付かされました。ありがとうございます」と映画の出来栄えに太鼓判を押す。

「思春期って、一般や平均の概念から外れている人って、すぐに『おかしい』『変』と言われて、差別の対象になりやすい」と述べる井口は、「生きていて居心地の悪さを感じる人たちに見てもらいたいです」と作品をアピールした。なお、今回のインタビューの詳細は「惡の華」公式サイトで確認できる。

「惡の華」は、9月27日より東京・TOHOシネマズ 日比谷ほか全国でロードショー。「あの日見た花の名前を僕達はまだ知らない。」などのアニメ作品で知られる岡田麿里が脚本を手がけた。

(c)押見修造/講談社 (c)2019映画『惡の華』製作委員会