Hey! Say! JUMP 山田涼介のコミカル演技は前作以上に? 『もみ消して冬 2019夏』への期待
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6月29日21時、あのドラマが帰ってくる。Hey! Say! JUMP 山田涼介の思い切った演技が好評だったドラマ『もみ消して冬~わが家の問題なかったことに~』(日本テレビ系)が、まさかのスペシャルドラマ『もみ消して冬 2019夏~夏でも寒くて死にそうです~』(日本テレビ系)となって放送されるのだ。
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今回描かれているのは、『もみ消して冬~わが家の問題なかったことに~』の後のお話。なんと北沢家にAIが入り込んでおり、家族に大きく関わっている設定だ。長男・博文(小澤征悦)はAIドクターとして成功し、長女・知晶(波瑠)はAIが選んだ相手と交際順調。さらにAI・サユリ(声:花澤香菜)やAI・ケンジ(声:桝太一アナウンサー)まで登場し、次男・秀作(山田)や父・泰蔵(中村梅雀)など北沢家をサポート&翻弄していく。前作に勝るとも劣らない、ドタバタコメディが見られそうだ。そこで29日の放送に向けて、山田の演技について振り返ってみたい。
そもそも、山田はこれまで王道のヒーロー役や王子様ポジションの役を演じることが多かった。例えば、『カインとアベル』(フジテレビ系)では大企業の社長の息子として様々な試練を乗り越えて行く主人公・高田優を演じた。周りからの扱いや評価が上下する役だったが、それに伴う演技のメリハリも非常にマッチしており、「さすが主演」と言っても過言ではなかったと思う。他にも、映画『鋼の錬金術師』や『暗殺教室』でそれぞれ少年漫画の主人公を演じている。心に闇を抱えている側面を持つというひとクセある役ではあったが、変わらず主人公然とした凛々しい演技を見せてきた。
だが、『もみ消して冬~わが家の問題なかったことに~』では分かりやすく砕けたコミカルな演技に挑戦。自身のモノローグに合わせてコロコロと変える表情は見ていて楽しく、変顔と言えるほど思い切った表情をすることも少なくなかった。好意、不安、驚き、悲しみ……、様々な感情を思いっきり顔に出すところが気持ちがいいのである。特に家族から理不尽な扱いを受けている時は、必見だ。最終回、拘置所から戻ってきた秀作が家族全員と父親のカレーを食べているシーンも然り。「やっぱり父さんのカレーは美味しい」とがっつく秀作だが、長男・博文から「拘置所暮らしが長かったんだから、何食っても上手く感じるだろう」と一蹴されてしまう。その際も、変顔でリアクション。感動的なシーンを一瞬にしてコミカルにしてしまった。この勢いと切替は、着実に山田の俳優としてのキャリアにプラスになったはずだ。
ジャニーズの中で俳優として活躍している生田斗真や風間俊介を見ると、シリアスな役からコミカルな役までお手の物。生田斗真なら映画『土竜の唄』シリーズのようにコミカルな役、『友罪』のようにシリアスな雰囲気の役、『彼らが本気で編む時は、』のようにトランスジェンダーの元男性という難しい役、多種多様な役をこなしている。山田も『もみ消して冬~わが家の問題なかったことに~』で演技の幅を広げたことが、生田や風間のように俳優として成長するきっかけになったのではないだろうか。
7月から山田は『セミオトコ』(テレビ朝日系)への出演も決定している。この作品でも笑える演技を見せるという。『もみ消して冬』シリーズで培ったコミカルさはどう活かされていくのだろうか。29日放送のスペシャルドラマと共に注目していきたい。
(文=高橋梓)