吉本の原点を描く『笑う門には福来たる』開幕
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『笑う門には福来たる ~女興行師 吉本せい~』
本日7月3日(水)、新橋演舞場にて『笑う門には福来たる ~女興行師 吉本せい~』が開幕する。
多くの芸人を抱え、日本のお笑い界に君臨する吉本興業。その創始者・吉本せいと、吉本を生み育てた人々の汗と涙と笑いの物語だ。
大阪船場で代々続く荒物問屋に嫁いだ吉本せい。だが夫の吉本泰三は商いよりも寄席や芸人に夢中で、せいが幼児を抱えながら店を切り盛りする。そんな折、泰三は趣味が高じて興行に手を出してしまい店は大ピンチに。せいは覚悟を決め、自分自身が興行師となることを決意するのだが……。吉本せいの一生を辿りながら、桂春団治をはじめ、エンタツ・アチャコ、笠置シヅ子など、大人気だった同時代の芸人たちの活躍も垣間見える。
吉本せいをつとめるのは藤山直美。夫・泰三に田村亮、せいの実弟・林正之助に喜多村緑郎、そして大阪随一の噺家・桂春団治に林与一を配する。藤山が新橋演舞場に立つのは、2015年のスーパー喜劇『かぐや姫』以来4年ぶりとなる。
藤山はせいについて、「笑いや楽しいことが大好き。大阪と芸人さんを愛し吉本に人生を捧げた人」と語る。藤山自身も、昭和のお茶の間を爆笑の渦に巻き込んできた天才喜劇役者・藤山寛美を父に持つ。そのDNAを受け継ぎ、喜劇一筋にまい進する藤山。吉本せいと藤山直美、この二人をがっつり重ねて楽しみたい一幕だ。
『笑う門には福来たる ~女興行師 吉本せい~』
7月27日(土)まで
文:五十川晶子