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サマソニ、フジロック、ROCK IN JAPAN、RSR……“4大夏フェス”の環境を比較

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リアルサウンド

 今年も夏フェスの時期がやってきた。『SUMMER SONIC』『ROCK IN JAPAN FESTIVAL』といった大きな夏フェスが20周年のアニバーサリーイヤーを迎えるということもあり、今年は例年よりも特に盛り上がっていると言えそうだ。

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 各夏フェスの気合の入ったラインナップを見て、どのフェスに行こうかと迷っている人も多いと思うが、フェス初心者にとって、夏フェスを選ぶ際にラインナップと同じぐらい気になるのが会場の環境やホスピタリティだろう。

 「アウトドアでキャンプ」「炎天下で10時間」といったことがざらにある夏フェスは、毎年野外の夏フェスに行くような猛者でない限り、初心者にはハードルが高い。どれくらい雨が降るのか、暑いのか寒いのか、どのフェスが一番疲れないのかといった情報はより快適に楽しむためにも必要不可欠である。

 というわけで、今回は『FUJI ROCK FESTIVAL』、『RISING SUN ROCK FESTIVAL』、『ROCK IN JAPAN FESTIVAL』、『SUMMER SONIC』(東京・大阪)の4大夏フェスを対象に「どのフェスが最もハードなのか」を見ていきたい。

■一番“暑い”夏フェスはどれか
 まずは、夏フェスで避けて通れない「夏の暑さ」が最も過酷なフェスを見てみよう。気象庁が発表している天気予報をもとに、過去5年間の開催日の平均気温を出してみたのが以下である。

 最も平均気温が暑かったのは、サマーソニック大阪会場。今回比較する大きい夏フェスの中で最も会場が南に位置していることもあり、他の夏フェスを引き離して「ぶっちぎりで暑い夏フェス」となっている。

 逆に、夏フェスと思えないぐらい快適な気温で過ごせそうなのが『RISING SUN ROCK』である。会場が北海道・石狩ということもあり、夏の暑さにはあまり悩まされずに楽しむことができる快適なフェスと言えそうだ。

■一番“寒暖差”が大きいフェスはどれか
 続いて「寒暖差」が大きい夏フェスを見てみよう。夏フェスだからといって、必ずしも暑さに悩まされるとは限らない。突然、気温が下がったり、さらにそこに雨が降ってきたりして、思わぬ寒さに風邪をひいてしまうこともしばしばだ。

 では、そんな「寒暖差」が最も大きい夏フェスはどれだろうか?

 最も寒暖差が激しかったのは新潟・苗場で開催される『FUJI ROCK FES』。天気が変わりやすい山の中で開催されるということもあり、1日の間中でかなり気温が変わってしまうようである。

 また、最も気温が下がりやすいのは一般的に深夜3~5時頃だが、『FUJI ROCK FES』はアウトドア・キャンプを前提としたフェスのため、その時間でも会場内にいる参加者が多い。

 もし初めて参加する場合は「ほぼ10度に近い、夏フェス最大の気温差がある」ということを前提にぜひ準備して欲しい。

 また、逆に最も気温差に悩まされずにすむのは、茨城県・ひたちなか海浜公園で開催される『ROCK IN JAPAN FES』。他の夏フェスと比べてもかなり1日の気温が安定しており、まずは暑さに耐えることを念頭において準備することが大事だと言えそうだ。

■一番“雨が降る”フェスはどれか
 夏フェス、特に野外フェスに参加するときに最も気になるのは「雨が降るかどうか」だろう。

 特に暑い夏フェスであれば、雨が降ることでやや気温が下がって助かることもあるのだが、足場やステージ間の移動を考えると急に不便になるのも事実である。今回は、そんな夏フェス会場に最も近い天気予報測定地の降水量を出してみた。

 過去5年のうち、最も雨が降った日が多かったのは『FUJI ROCK FES』。先程の気温差と同じく、変わりやすい山の天気をダイナミックに体験できる夏フェスとなっているようである。

 また、最も平均降水量が多かったのは『RISING SUN ROCK』。2017年、2018年と天候にめぐまれず、足場の悪さから参加者に「田んぼ」と表現されていたほどだ。今年こそは天気に恵まれてほしい。

■一番“歩く”フェスはどれか
 最後に、それぞれのフェスの「一番大きいステージと二番目に大きいステージがどれくらい遠いのか」をGoogleマップを元に見てみよう。

 会場の広さでいけば『RISING SUN ROCK』が最も広くなるが、実際に多くの参加者が頻繁に歩くことになるのは「大きいステージ間」の移動だろう。

 というわけで、大きいステージの前列からサブステージの前列までのおおよその距離を出してみたのが以下である。

 最も大きいステージどうしの距離があったのは『ROCK IN JAPAN FES』。最大ステージであるGRASS STAGEが非常に広いため、ステージ間が遠いというよりは「GRASS STAGEの出口が遠い」という状況になっているようだ。

 また、僅差で2位となったのは『SUMMER SONIC』東京会場。こちらも徒歩で移動するにはなかなかの距離があり、会場内のバス移動を利用したり、余裕を持ったスケジュールを組むことが必要だと言えそうである。

 さらに、最も距離が短かったのは『RISING SUN ROCK』。例年、会場のレイアウトを頻繁に変えている夏フェスでもあるため、年度によっては異なることもあるが、観るアーティストを絞ればあまり大きな移動をせずに楽しむことができるフェスだ。

 いよいよ今週末に『FUJI ROCK FES』開催を控え、活気を迎えている夏フェス。1年でこの時期を最も楽しみにしている音楽ファンも多いはずだ。ぜひ事前の準備を怠らず、体調管理を大事に楽しんでもらえればと思う。

(参考:国土交通省気象庁 各種データ・資料/FUJI ROCK FESTIVAL、SUMMER SONIC東京・大阪、ROCK IN JAPAN FESTIVAL、RISING SUN ROCK)
(まいしろ)