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[ALEXANDROS]、「ワタリドリ」MV1億再生突破の理由 新曲「月色ホライズン」にも通ずるもの

音楽

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リアルサウンド

 [ALEXANDROS]の楽曲「ワタリドリ」のミュージックビデオのYouTube再生回数が、8月7日に1億回を突破。直後にはSNS上にファンからの祝福の声が溢れた。「ワタリドリ」といえば、名実ともに[ALEXANDROS]の代表曲。2015年3月18日にシングルとしてリリースされてから、今もSUBARU XV TVCMソングとしてお茶の間に流れており、彼らの名と音を今も知らしめている。そんな楽曲だからYouTubeで見聴きされることも当然といえば当然なのだが、とは言え1億回だ。これは、邦楽アーティストとしては21組目の快挙である。また、サブスプリクションサービスでの再生数も1億回を超えており、合わせると2億回の再生数となる。こちらも、ファンのみならず「この楽曲が気になって再生した」人の多さを物語っていると思う。

[Alexandros] – ワタリドリ (MV)

 バンドは、昨年11月に7thアルバム『Sleepless in Brooklyn』をリリースし、すでに新たなステップを駆け上っている。そんな今ではあるが、改めて「ワタリドリ」の魅力を解析してみよう。

 〈追いかけて 届くよう/僕等 一心に 羽ばたいて〉ーー「ワタリドリ」といって多くの人が思い出すのは、CMでも聴こえてくるサビだろう。しかし、この楽曲は、イントロからアウトロまで、それぞれが連動しつつも異なる魅力を持つ。つまり、1曲まるごと聴いて見えてくるものがあるのだ。さわやかさと郷愁が織り交ざったイントロから、明るく柔らかな歌声が響く。そして、あのサビで広がりと切なさのギアが入る。この展開からは、楽曲に込められた“伝えたい”という思いの切実さが感じられる。

 また、お茶の間も飲み込む大衆性が際立つ楽曲ではあるが、〈誰も聴いていない/気にも留めない/それでも歌い続けた〉〈ワタリドリの様に今 群れをなして/大それた四重奏を奏で終える日まで〉と、かなりバンド自身のことを歌っている楽曲でもある。そういった意味で、この楽曲が[ALEXANDROS]への入り口へとなることは、とても美しい。当初から世界を照準としており、それに敵う楽曲を作ってきた彼らから、「ワタリドリ」という日本らしい曲名が出てきたところも印象的だったし、いろいろな仕掛けが絶妙に取り入れられている楽曲なのである。どんな楽曲なの? どんなバンドなの? これをきっかけに興味を持つ人が、今もやまないのは、そういったところに理由があるのだと思う。

  そして、前述したように、彼らの進化は続いている。アルバムをリリースした後、6月まではバンド史上最長のツアー『Sleepless in Japan Tour』を敢行。直後に行われたアジアツアーを先月下旬に終えたばかりだ。この夏は全国のフェスにも多数出演が決定している。リリースとしても、5月に『ゴジラ キング・オブ・モンスターズ』の日本版主題歌「Pray」、そして7月にアクエリアスCMソング「月色ホライズン」をデジタルリリースしている。さらに、8月1日には「月色ホライズン(chill out ver.)」がリリースされた。これは、アクエリアスのCMで、5月からオンエアされている大谷翔平選手出演の「全力って、おいしい。」篇及び「全力って、おいしい。夏」篇で使用されているもの。すでにリリースされている「月色ホライズン」は、堂安律選手出演の「全力って、おいしい。ボールをつなぐ」篇、大迫傑選手出演の「全力って、おいしい。たすきをつなぐ」篇で使用されており、それとはアレンジが違ったバージョンとなっている。

[ALEXANDROS] – 月色ホライズン (chill out ver.) (Official Audio)

 タイトルの“ホライズン”について川上は〈昨日が明日と背中を合わせて〉という歌詞を引用し、「飛行機に乗っている時にそういう瞬間ってあるんですよね。その間を表現したかった」とラジオで語っていた。また“月色”に込めた思いを「月って色々な形に変化するし、色も変化する。でもちゃんと見れるし“あ、これ良いな!”と思って。 ぼんやりとしたモノを表現するのにピッタリなのかなって」と明かした。

[ALEXANDROS]-月色ホライズン(Teaser)

 

 そんな曲名からも川上のセンスが溢れている「月色ホライズン」。爽やかさとスケール感の中に、ひと匙の切なさを落としたような曲調。聴き進めるごとに変化していくアレンジも、バンドとしてのスキルアップを感じさせる。そして、〈それでも僕らが/此処に在るのなら/ためらいは捨て/居場所はここって/言い切るよ〉という歌詞。どんな楽曲にも、パーソナルな感情を宿すことで、彼らはバンドストーリーを描いてきている、ということがよくわかる。世界、お茶の間、ライブ、そして自分たち……すべてにしっかりと向き合う彼ららしい楽曲だ。

 つくづく[ALEXANDROS]は止まらないバンドである。それでいて、あらゆるものを置き去りにせずに進み続けているのだ。それは「ワタリドリ」が愛され続けているところや、「月色ホライズン」に見える誠実さに表れている。これからも彼らは止まらないだろうし、その進化に驚かされることはあるだろう。しかし、彼らへの信頼は崩れることはないはずだ。

■高橋美穂
仙台市出身のライター。㈱ロッキング・オンにて、ロッキング・オン・ジャパンやロック・イン・ジャパン・フェスティバルに携わった後、独立。音楽誌、音楽サイトを中心に、ライヴハウス育ちのアンテナを生かしてバンドを追い掛け続けている。一児の母。

■楽曲情報
「月色ホライズン(chill out ver.)」
作詞・作曲 / 川上洋平 
編曲 /  [ALEXANDROS]・蔦谷好位置
プロデュース / 蔦谷好位置・[ALEXANDROS] 
8月1日(木)デジタルリリース
特設サイト

[ALEXANDROS] 
「月色ホライズン」
「Pray」
現在配信中

■イベント情報
『AQUARIUS × [ALEXANDROS] Summer special event』
日時:8月20日(火)18時開場予定
場所:都内某所
応募期間:8月1日(木)0:00~8月12日(月・祝)23:59まで
詳細はユニバーサル[ALEXANDROS]特設サイトにて

■夏フェス出演情報
8月11日(日)rockin’on presents ROCK IN JAPAN FESTIVAL 2019
8月16日(金)SUMMER SONIC 2019 (東京公演)
8月18日(日)SUMMER SONIC 2019 (大阪公演)
8月24日(土)MONSTER baSH 2019
8月25日(日)WILD BUNCH FEST 2019
8月31日(土)SPACE SHOWER TV 30TH ANNIVERSARY SWEET LOVE SHOWER 2019
9月1日(日) RUSH BALL 2019
9月7日(土)TREASURE05X 2019
9月8日(日)ベリテンライブ2019 Special

■ツアー情報
『VIPツアー九州 〜九周年だから九州ツアー〜』
2019年
11月30日(土)長崎 DRUM Be-7
12月1日(日)長崎 DRUM Be-7
12月5日(木)福岡 Zepp Fukuoka
12月6日(金)福岡 Zepp Fukuoka
12月12日(木)鹿児島 CAPARVO HALL
12月13日(金)鹿児島 CAPARVO HALL
2020年
1月10日(金)熊本 B.9 V1
1月11日(土)熊本 B.9 V1
1月19日(日)沖縄 ナムラホール

[ALEXANDROS]オフィシャルHP