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甲本雅裕の主演作「高津川」公開、石見神楽を伝承する人々描く

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「高津川」

甲本雅裕が主演する「高津川」が、11月29日より中国地方を皮切りに全国で公開される。

島根県を舞台とした本作では、一級河川としては珍しいダムが1つも無い清流・高津川流域で歌舞伎の源流とも言われる"石見神楽"の伝承を続けながら懸命に生きる人々の営みを描く。山の上で牧場を経営する斉藤学は、神楽の稽古をさぼりがちな息子・竜也がほかの若者たちと同じようにこの地を離れてしまうのではと心配する日々。物語は学の母校である小学校が閉校になると決まったことから展開していく。甲本が学を演じ、共演には戸田菜穂、大野いと、田口浩正、高橋長英、奈良岡朋子らが並んだ。監督と脚本を担当したのは「白い船」「RAILWAYS 49歳で電車の運転士になった男の物語」の錦織良成。

今作で劇場映画の初主演を果たした甲本は、脚本を読んだ際のことを回想し「読み終わって、『これ主役じゃねえか?』と慌ててマネージャーに電話した所、『そうですね』の一言。その返しに、これは狐につままれたなと思いました」とコメント。「しかしそこで思った事は主役であれ脇役であれ、1人の人間を演じる事に変わりはない。そんな思いで臨み完成したのが、この高津川です」と作品への姿勢を述べた。

甲本雅裕 コメント

初めまして斉藤学役の甲本雅裕と申します。錦織監督とは十数年前、映画「ミラクルバナナ」のワンシーンで参加させて頂いてから7作品目にして、この「高津川」で映画初主演となりました。監督には出会った頃から甲本さん主演で映画を撮りたいと仰って頂いていて、自分としてはそう思ってもらえる事だけで嬉しく、特別意識する事なく一つ一つを全力でやって参りました。今回も、マネージャーから本を読んでみて下さいとだけ連絡があり、データで送られてきた脚本を読みづらいなと思いながらスマホで読み。読み終わって、「これ主役じゃねえか?」と慌ててマネージャーに電話した所、「そうですね」の一言。その返しに、これは狐につままれたなと思いました。しかしそこで思った事は主役であれ脇役であれ、1人の人間を演じる事に変わりはない。そんな思いで臨み完成したのが、この高津川です。長々と書きましたが、皆様にはそんな事関係なく純粋に観て頂き、感じる事が一つでもあれば、その時がこの映画の本当の完成だと思います。

錦織良成 コメント

人口減にあえぐ地方にはまだ、かけがえのない独自の文化や環境が残っています。島根の歴史は古く、日本文化のルーツもたくさん残るところ。高齢化も日本一ですので、ある意味最先端。島根を舞台に“現在の日本”を描きたいと思って撮り続けています。今回、ダムが一つも無い一級河川が主役です。以前より甲本さんを主演に撮りたいと思っていました。素晴らしいキャスト、スタッフに恵まれ、現場はみんなの熱い想いに溢れていました。多くの観客の心に、この映画が届くことを願っています。

(c)2019 映画「高津川」製作委員会