Kis-My-Ft2、HiHi Jets…光GENJIから受け継がれるジャニーズのローラースケートパフォーマンス
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中居正広がMCを務める音楽バラエティ番組『UTAGE!』(TBS系)。レギュラー出演中の舞祭組とともに、これまで様々な企画を行なってきた。8月22日の放送では「光GENJIになろう!」と題し、「ガラスの十代」を披露予定である。
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光GENJIといえば、ローラースケートパフォーマンスの先駆者だ。そして、それは今もなお後輩たちに脈々と受け継がれている。本稿では、ジャニーズの“御家芸”とも言える、ローラースケートパフォーマンスに注目をしてみたい。
まず、大前提としてジャニーズメンバーたちが使用しているのは「ローラースケート」であり、「ローラーブレード(インラインスケート)」ではない。ローラースケートは車のように四隅にタイヤが配置されており、止まったまま自立が可能。安定性に優れているため、スピンやジャンプをしやすいという特徴がある。つまり、ダンスパフォーマンス向きなのだ。一方ローラーブレードは縦にタイヤが並んでおり、止まったまま自立することは難しい。滑り方もアイススケートに近く、スピードや直進性などに優れている走行用だ。こう考えると、歌とダンスでパフォーマンスするジャニーズメンバーたちがローラーブレードでなくローラースケートを履いているのは納得である。
その「ローラースケート」を一気に広めたのは、言わずもがな光GENJIだ。ローラースケートを履きながら歌を歌うという斬新なパフォーマンスは日本中を釘付けにし、一大ブームになった。そして、今もなお「伝説のアイドル」として語られ続けていることを考えると、彼らがいかに人気を博していたかよく分かる。しかも、単に滑りながら歌うだけでなく、ダンスやスピン、アクロバットもお手の物。そこに、80年代~90年代特有の疾走感溢れる楽曲が加わり、唯一無二のスタイルを披露していた。
そんな光GENJIが解散して約16年後。2011年にローラースケートパフォーマンスを受け継いで、Kis-My-Ft2が「Everybody Go」でデビューをした。同曲のMVでもローラースケートを履いてパフォーマンスをしており、以降もMVやコンサートで度々ローラースケートパフォーマンスを行なっている。
だが、Kis-My-Ft2はローラースケートをパフォーマンスの道具としてだけでなく、自分たちのブランディングとしても使っているように感じる。これまではTOKIO=バンド、KinKi Kids=デュオ、V6=アクロバット、嵐=王道アイドル、KAT-TUN=不良っぽさ……など、カラーがはっきりしたグループばかりであった。その中で、より強烈に個性をアピールするための武器のひとつとしているのではないだろうか。その証拠に、Kis-My-Ft2はローラースケートを履かないパフォーマンスをすることも少なくない。コンサートでもローラースケートを履いてパフォーマンスをする曲、ダンスで魅せる曲が混在していることでより個性が出ているように感じる。
そして、現在ではジャニーズJr.内グループのHiHi Jetsがこの伝統を受け継ぐポジションにいる。彼らは、ローラースケートパフォーマンスにより特化したグループと言えよう。アクロバットもお手の物で、オリジナル曲などのパフォーマンスはほぼローラースケートを履いている。現在公演中の『パパママ一番 裸の少年 夏祭り!』でもローラースケートと和太鼓、ブラックライトを使ったパフォーマンスを披露。7月13日放送の『音楽の日2019』(TBS系)に出演した際には光GENJIの「STAR LIGHT」を歌いながらローラースケートで心臓破りの坂を駆け上がったりもした。また、ジャニーズJr.チャンネル内には「【盆踊り】ローラースケートでアレンジダンス!」、「【ローラースケート】フィギュアみたいなスピンに挑戦」、「ローラースケートで100m世界記録に挑戦!」など、ローラースケートスキルが問われるチャレンジ動画も多々ある。光GENJIが築いたものに、より磨きを掛けていると考えられるのではないだろうか。
光GENJIが日本中を虜にしたローラースケートパフォーマンスは、Kis-My-Ft2、そしてHiHi Jetsへと受け継がれている。そして、そのままコピーをするのではなく、自分たちらしさをプラスすることで新たな武器に昇華していっているのではないだろうか。この先、どんなパフォーマンスを見せてくれるのだろうか。注目したい。(高橋梓)