「パンク監督」アレックス・コックスの特集上映 『レポマン』など8作
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特集上映『アレックス・コックス映画祭』が9月14日から東京・新宿のK's cinemaで開催される。
アレックス・コックス監督の作品を一挙上映する同イベント。上映作品は監督デビュー作となる『レポマン』をはじめ、シド・ヴィシャス(Sex Pistols)と恋人のナンシー・スパンゲンの破滅的なラブストーリーを描いた『シド・アンド・ナンシー』、マカロニ・ウェスタンへのオマージュを捧げた『ストレート・トゥ・ヘル』、メキシコを舞台に初めて全編スペイン語で撮影した『エル・パトレイロ』、近未来のメガロポリスで起きた謎の連続殺人事件を描く『デス&コンパス』、ラスベガスで生きるギャンブラーと、その複雑な人間模様を描いた『ザ・ウィナー』のディレクターズカット版、リヴァプール、ロッテルダム、香港、東京などを舞台に描く『スリー・ビジネスメン』、アレックスがロジャー・コーマンとタッグを組んだ『サーチャーズ 2.0』の8作品だ。
開催にあたり映画評論家の柳下毅一郎がコメントを寄せている。上映スケジュールなどの詳細はK's cinemaのオフィシャルサイトで確認しよう。
柳下毅一郎のコメント
パンクとはアティチュードであり、決して誰にも妥協しないことだ。
アレックス・コックスが「パンク監督」と呼ばれたのはパンク音楽を聞くからでも、セックス・ピスト
ルズについての映画を作ったからでもない。
彼がつねに権威に抗い、虐げられる者の側に立ち、決して妥協せず、おかげで流れ流れることになっても変わらず意気軒昂として戦いつづけるからである。
イギリス、アメリカ、ニカラグア、メキシコ、日本……どこへ行こうとコックスは変わらず戦いつづける。これは三十年間の闘争の記録だ。一度パンクになったら、人は死ぬまでパンクでありつづけるのだ。