25歳で早逝した画家、中園孔二の個展『外縁-見てみたかった景色』横須賀美術館で開催中
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中園孔二 ≪Untitled≫ c.2012, クレヨン・パネルにマウントしたカンヴァス、162.0×130.0cm、cKoji Nakazono, Courtesy of Tomio Koyama Gallery
溢れる色彩でユニークかつ多様な作品を数多く生み出しながら25歳で夭逝した画家、中園孔二。彼の美術館での初個展『外縁-見てみたかった景色』が、作家ゆかりの地にある横須賀美術館にて開催されている。
25 年という短い生涯で、圧倒的な想像力とパワー、美しい色彩による約500点の膨大な作品を創り上げた中園孔二。東京藝術大学在学中より、型にはまらない奔放なイメージを次々に立ち上げる気鋭の画家として注目を集め、2012年「アートアワードトーキョー丸の内2012」に選出され、小山登美夫賞、オーディエンス賞を受賞。2013年に小山登美夫ギャラリー、2014年に8/ ART GALLERY/ Tomio Koyama Galleryにて個展を開催し、2014年には『絵画の在りか』(東京オペラシティ アートギャラリー)にて初めて美術館での展覧会に出展した。
そんな精力的な活動を続ける中、2015年に25歳という若さで他界。その短すぎる生涯の後も、『NEW VISION SAITAMA 5 迫り出す身体』(埼玉県立近代美術館、2016年)、『Japanorama』(ポンピドゥー・センター・メス、2017年)、『第7回モスクワ国際現代美術ビエンナーレ』(国立トレチャコフ美術館、2017年)など重要な展覧会に出品を重ねて、多くの人々にインパクトを与え続けている。
中園は絵を描く時の動機について、「出来上がる表面はばらばらに見えますが、すべて自分の見てみたかった景色です」と語っている。溢れる色彩、多種多様な画材による、ユーモラスで不気味な生きものたち。そして彼らに託された外縁の内側にある、まだ見ぬ景色——。同展に展示される 約50点の作品を通じて、彼の鮮烈でバリエーション豊かな絵画世界に触れてほしい。
【開催情報】
『中園孔二展「外縁-見てみたかった景色」』
9月30日(日)まで横須賀美術館にて開催
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