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荒牧慶彦×和田雅成、『REAL⇔FAKE』で引き出されたそれぞれの素顔 「一度に二度おいしいドラマ」

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リアルサウンド

 MBS/TBS系ドラマイズムで放送されているオリジナルドラマ『REAL⇔FAKE』。

 本作には、荒牧慶彦、植田圭輔、小澤廉、佐藤流司、松村龍之介、和田雅成、染谷俊之、そして蒼井翔太と、舞台、特に2.5次元ミュージカルで活躍する俳優が勢ぞろい。天使の歌声をもつ“歌姫”・朱音(蒼井翔太)が、俳優、アイドル、歌手など各界のスターたちが一同に揃う新ユニットプロジェクト「Stellar CROWNS」への加入によって世間の注目を集めているところ突如失踪。自殺説も流れるが、事務所宛に届いた怪文書には「朱音は生きている。犯人は、プロジェクトメンバーの中にいる」とあり、その犯人を探すべく、映像ディレクター・守屋(染谷俊之)が、ドキュメントムービーの撮影を口実に、シェアハウスで共同生活を始めた「Stellar CROWNS」メンバーに密着し始める。

 登場人物たちもカメラのオンとオフの時では異なる顔を持っており、キャストの個性に合わせた脚本・キャラクター設定となっている。荒牧慶彦演じる「Stellar CROWNS」のメンバー牧野凪沙は、元アイドルで、カメラの前では上品かつ穏やかで聡明だが、実は心配性で気弱。また、凪沙の同期であり、ルームシェアの相手である瀬名征行を、和田雅成が演じる。これまでの共演歴も多い荒牧と和田の2人に、本作の撮影の裏側や作品の魅力について話を聞いた。

■荒牧「『このメンバー、スケジュール合うのか!?』と(笑)」

ーー本日クランクインですが、撮影はいかがでしたか?

荒牧慶彦(以下、荒牧):すごくやりやすかったです。さくさく撮影が進むし、監督の毛利(亘宏)さんもスタッフさんたちも、作品のビジョンをすごくはっきり持っていらっしゃって。役に対しても的確なアドバイスをたくさんいただくことができました。

ーー普段は舞台でのご活躍が中心ですが、ドラマの現場はまた違いますか?

荒牧:そうですね。舞台と違って、どこまで細かく演技をしていいのか、どこまで振り切るべきなのかとか、経験が浅いがゆえにわからない部分を補っていただけました。

ーー和田さんはいかがですか?

和田雅成(以下、和田):まっきーが言ってくれたのと全部一緒です!

荒牧:俺先にしゃべるのやめようか?(笑)。

和田:いやいや(笑)。舞台と映像だと全然違うんですが、「役を生きる」という面では変わらないんです。どこまで自分のものにして、自分の血を通わせられるか。それを画面越しでもしっかり伝えようという意識を持ってやっています。

ーー共演者のみなさんも、過去に一緒に舞台に立っている方が多くいるかと思います。

荒牧:最初にオファーをもらった時の感想は、「このメンバー、スケジュール合うのか!?」というところでした(笑)。単純にそれが実現できたら嬉しいし、楽しみだなと。僕は、染くん(染谷俊之)とはすごく久しぶりの共演で。「Twitterではよく犬の写真見ているけど、染くんは元気でやっているかな?」とか(笑)。 龍之介くん(松村龍之介)や翔太くん(蒼井翔太)くんとは共演したことはないのですが、交流はあって、今回一緒に芝居ができるということで楽しみでした。

和田:僕は蒼井さんははじめましてで。実は作品の構成上、撮影でもそんなにお会いする機会はないんですが、『REAL⇔FAKE』は彼が演じる朱音が中心に回っていく作品なので、どういうお芝居されるんだろうと気になりました。まっきーはもちろん、他のメンバーは一緒にやったり、お芝居を観に行ったこともあるので、信頼感、安心感はありましたね。

ーードラマとして、設定やストーリー展開含めて特殊なところが多い作品なのかなと。

荒牧:その一癖あるところがが面白くて。1つのキャラクターでも、2つの顔を作らなきゃいけない。カメラを回っている時と回っていない時で落差をつけたいなといろいろ試行錯誤するのは、役者としての楽しみのひとつです。僕もまーしーも、普段はキャラが変わるタイプじゃないので。もちろんお客さまの前だとギアはひとつあげるんですけど、そこまで変化が激しいわけじゃない。だからこそ楽しいんですよね。

和田:僕が演じる征行は、裏表はあるんですけど、そこまで違わず、「こう演じ分ける」というのもそこまで台本には書かれていませんでした。なので、特に意識せず自然に自分を乗せればそういうふうに見えるんじゃないかと。

■和田「みんなの魅力を知ってもらいたい」

ーーミステリー作品としての魅力はどこに感じていますか?

荒牧:最初1話を見た時から謎がどんどん深まっていって、伏線とともに後半で犯人に迫っていくところはハラハラする展開になると思います。

和田:確かに伏線は多いですね。だからこそ、僕もそうだったんですが、最初お客さまは混乱するんじゃないかなと。ただ、それが最終話で回収されるので、その「気になる」っていうのを引っ張り続けられるところが面白い。そこがしっかり届けばいいなと思います。

ーーお2人は、これまでいくつかドラマには出ていますが、ここまで主役級というのは初めてと言っていいと思います。ドラマの現場はいかがですか?

荒牧:カメラを意識するというのは、やはり舞台でお客さまに直接見られている芝居とは違いますね。目線の散らし方とか首の角度ひとつで意味合いも変わってくるなと。

和田:舞台だとずっと同じ共演者、スタッフと稽古を続けていくんですが、ドラマだと、今日のように撮影日に初めて会うスタッフさんも多くいらっしゃいます。その中で用意スタートで本番が始まっていくということで、スタッフさんとの距離感を意識しているところはありますね。それを縮めていったほうがいいお芝居ができるんじゃないかと思いますし、映像分野で活躍されている人はいろんなことを知っているので、その技術を教えていただける機会はすごく大事だと思っていて。そこをドラマに出る時は一番大事にしていきたいと思っています。

ーー稽古では、密にコミュニケーションをとれますもんね。

和田:ドラマでは、終盤になっていくと、お互いがどういうふうにやっていきたいのか理解し合えるようになるんですが、初日はやっぱり難しい部分もあって。もちろん、それも楽しみながらやらせていただいているんですが、お互いのセッションがうまくいかなかった時はモヤモヤしてしまうこともあるので、そこをうまく詰めていけると良いのかなと。正直、心持ちとしてはあまり映像と舞台で違うということもないんですが、テレビは家で見れるという最大のメリットがあるので、単純にみんなの魅力をもっとたくさんの人に知ってもらいたいなと思いますね。

■和田「本質の部分が可愛らしくて、愛おしくなるタイプ」

ーー凪沙と征行は仲良しでルームシェアもしており、ほとんどのシーンで一緒ですが、今回の撮影で新しく知ったお互いの面とかはあるんでしょうか?

荒牧・和田:(顔を見合わせて)いや~……特にない(笑)。

和田:そういう感じじゃないよね。

荒牧:初めて共演したのは3年前ですが、その後も何度も共演を繰り返して、長い間同じ稽古期間を過ごしてきているので、もう今更新たに気づくこともなく(笑)。ただ、よく知っているからこその安心感は、今日の撮影で実感しましたね。

ーー荒牧さん演じる凪沙はオンの時は王子様キャラですが、オフの時は少し気弱なところがあります。ご自身と共通点は?

荒牧:どうだろう……。

和田:いや、もう王子様でしかないでしょう。

荒牧:おいおい(笑)。でも、自分で言うのも変ですが、これまで演じてきた役のイメージもあってか初対面の方に「王子様っぽい人だと思っていた」と言われたこともあるんです。でも、実際はふざけるの大好きだし、モノマネとかいたずらとかめちゃくちゃしますよ! 凪沙より僕のほうが子供だなと思います(笑)。

ーー和田さんから見ると?

和田:2人に共通するのはやっぱり可愛らしいという。

荒牧:ははは! ありがとう(笑)。

和田:本質の部分が可愛らしくて、愛おしくなるタイプですね。それは視聴者のみなさまにも伝わると思うんですが、そこが最大の魅力だし、2人に共通している部分だと思います。

ーーでは和田さんと征行が似ているところは?

和田:どうでもいい嘘をつくところ(笑)。さっき撮ったシーンで、僕が凪沙のシャンプーを使ってる・使ってない問題があって。まあ使ってるんですけど、「いや使ってねえよ」って言い続ける(笑)。あと、僕もあまり裏表を作れないので、そこが似ているかもしれません。

ーー荒牧さんから見ると?

荒牧:まーしーはこんなにクールじゃないですね!(笑)。

和田:ははは! でも僕は人の笑顔が見るのが大好きなんですよ。だから、その場がハッピーになればいいなと思って生きています!

ーーでは、最後にドラマを楽しみにしているみなさんにメッセージをお願いします。

荒牧:キャストみんなが、すごくかっこよくて可愛くてキラキラしていて。でもそれだけじゃなくて人間味あふれる姿も見ることができて、一度に二度おいしいドラマになっていると思うので、そこを存分に堪能していただきたいです。

和田:キャストそれぞれにあてがわれた魅力がたくさん詰まっています。今までの僕たちを知ってくれている人はもっともっと深くファンになっていただきたいですし、知らない人にもこういう人なんだと知っていただいて、作品を通してまた新しい愛が生まれたら嬉しいです。(取材・文=若田悠希)