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芸術的ジュエリーが神秘の空間で輝く! 『カルティエ、時の結晶』展が開幕

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序章「時の間 ミステリークロック、プリズムクロック」展示風景

フランスの高級宝飾ブランド、カルティエの作品約300点を展示する『カルティエ、時の結晶』展が10月2日(水)に開幕。12月16日(月)まで国立新美術館にて開催される。

1847年フランス・パリでの創業以来、王族御用達のジュエリーブランドとして名を馳せてきたカルティエ。

同展は、世界中の人々を魅了し続けるカルティエのイノベーションに満ちたデザインの世界を、「時間」を軸に「色と素材のトランスフォーメーション」「フォルムとデザイン」「ユニヴァーサルな好奇心」という3つの視点から探求する展覧会だ。

世界初の試みとして、1970年代以降の現代作品のデザインに焦点を当て、カルティエが過去に制作した歴史的作品を収蔵する「カルティエ コレクション」とともに展示。その作品の半数以上が個人所蔵で、滅多に目にすることができないものだという。

杉本博司 《逆行時計》 2018年

また、同展の会場構成を手がけたのは、現代美術家の杉本博司と建築家の榊田倫之による「新素材研究所」。伝統的な職人の技術と、最新技術とを融合させ現代的なディテールで仕上げる彼らのデザインが、「時」を意識し回遊する展示空間を作り出している。

会場最初のスペースに展示されているのは、杉本博司による巨大な《逆行時計》。鑑賞者はこの時計とともに時間をさかのぼり、宝石の原石を地底に探しにいくかのような空間に足を踏み入れていく。

続く序章「時の間 ミステリークロック、プリズムクロック」では、高さ8メートルの天井から筒状に布を垂らしてスポットを当てた、12本の神秘的な光の柱が出現。ここでは、ミステリークロックと呼ばれる時計の針が宙に浮かんで見える時計などが展示されている。

大型の「ポルティコ」ミステリークロック カルティエ パリ 1923年

第1章「色と素材のトランスフォーメーション」では、それぞれの作品の素材づかいや色彩の観点から見ていく。神聖な場所に置かれたジュエリーを拝謁するような演出がなされ、杉の木で作られたトルソーからはほのかに木の香りがただよってくる。

ティアラ カルティエ パリ、特注品 1905年
「ヒンドゥ」ネックレス カルティエ パリ、特注品 1936年(1963年に改造)

ジュエリーのフォルムに宿る新しさに迫る第2章「フォルムとデザイン」では、石の世界を演出。素朴な石で組まれたフレームと、ジュエリーの滑らかな輝石の対比を見せながら、洞窟の中で宝石を見出すような体験がイメージされている。

第2章「フォルムとデザイン」展示風景

そして、第3章「ユニヴァーサルな好奇心」では、日本をはじめとする世界各地の異文化や自然の神秘から着想を得た作品を展示。地球に見立てた楕円肩の什器に作品を展示し、それらをまるで神の目のように俯瞰して世界を覗き見るイメージだ。

第3章「ユニヴァーサルな好奇心」展示風景

「色や素材、幾何学など最小限の単位に落とし込み、博物館で鉱石を見るように、純粋に素材の美しさを見るような試みを行いました。木や石といった自然の産物を、人類の叡智によって作られたジュエリーと対比させることによって、純粋な美しさを見出していくという仕掛けになっています」(榊田倫之氏)

木、石、布、光学ガラスなど、新素材研究所ならではのユニークな素材使いや、会場全体がひとつのインスタレーションのようなアプローチは、これまでのジュエリー展とは一線を画すもの。

壮大な時間を経て生成された宝石と、世界各地の文化や自然物など万物から着想をえたデザインが、卓越した職人の技術によって結実したカルティエの宝飾。その純粋な美しさをその目で味わってほしい。

【開催情報】
『カルティエ、時の結晶』 10月2日(水)〜12月16日(月)国立新美術館にて開催 【関連リンク】カルティエ、時の結晶

ネックレス カルティエ 2012年 個人蔵
「バード」ブローチ カルティエ パリ、特注品 1948年
「クロコダイル」ネックレス カルティエ パリ、特注品 1975年

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