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「男はつらいよ」新作を渥美清が観たら?山田洋次「俺びっくりしたよって言うと思う」

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「男はつらいよ お帰り 寅さん」特別先行上映に出席した山田洋次。

「男はつらいよ お帰り 寅さん」の特別先行上映が、本日10月3日に東京・日本外国特派員協会で行われ、監督の山田洋次らが会見に出席した。

「男はつらいよ」シリーズ第50作となる本作。新撮映像と4Kデジタル修復された過去作の映像をつなぎ合わせ、寅次郎の甥・満男が初恋の人イズミと再会するさまなどが描き出される。山田は「この映画を作るために50年の歳月が必要だったことに気付きました。長生きしたからこういう映画ができたんだなあと。これが今の感想です」とほほえんだ。

シリーズ通して寅次郎役を演じた渥美清は、病のため1996年にこの世を去った。渥美を“主演”に据えてシリーズ最新作を発表し、山田は「渥美さんが生きていたら『俺びっくりしたよ!』って言うでしょうね、きっと」としみじみ。「寅さんの妹・さくらを演じる倍賞千恵子さんは78歳。ほかの俳優さんたちも同じように年月とともに歳を取っている。でも寅さんだけは不思議と歳を取っていないんです」とわざとらしく大げさに語り、「そういう意味で寅さんは、マリリン・モンローやチャップリンと比較できるんじゃないかと思います」と続ける。

また年齢の話に関連し、山田が「自分の歳が怖くてね。映画どころじゃないよと思ったりもするんですけど、アメリカにはクリント・イーストウッドという人がいるので。ポルトガルにはマノエル・ド・オリヴェイラ、日本には新藤兼人という100歳になっても映画を撮っていた人がいる。僕もがんばろう、まだまだ希望は持っていいんじゃないかと思います」と力強く語ると、報道陣や関係者から大きな拍手が起きた。

会見には東京国際映画祭フェスティバルディレクターの久松猛朗、同映画祭JAPAN NOW部門プログラミングアドバイザーの安藤紘平も出席。本作は、10月28日に開幕する第32回東京国際映画祭オープニング作品として上映が決定している。山田は「世界にさまざまな映画祭がある中で、東京国際映画祭は日本を代表する映画祭。どこの国の映画祭にもない魅力や特徴、テーマを持つことが大事じゃないかと思う。そういう努力をこれからも続けてユニークな映画祭になるよう、映画人の1人として願っています」とエールを送った。

「男はつらいよ お帰り 寅さん」は12月27日より全国ロードショー。

(c)2019 松竹株式会社