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森山未來が釜山国際映画祭へ、「オルジャスの白い馬」カザフ語での演技振り返る

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第24回釜山国際映画祭にて、左からサマル・イェスリャーモワ、エルラン・ヌルムハンベトフ、竹葉リサ、森山未來。

第24回釜山国際映画祭が10月3日に韓国で開幕。「オルジャスの白い馬」がオープニング作品として上映され、主演の森山未來とサマル・イェスリャーモワ、監督の竹葉リサとエルラン・ヌルムハンベトフが記者会見およびレッドカーペットイベントに参加した。

日本とカザフスタンの合作映画である本作は、カザフスタンの大草原を舞台に、父を亡くしてしまった少年オルジャスと、彼の前に現れた不器用で正義感の強い男カイラートのふれあいを描くヒューマンドラマ。海外映画初主演となる森山がカイラート、イェスリャーモワがオルジャスの母アイグリを演じた。

記者会見には韓国のみならず海外からのプレスも多く駆け付け、およそ1時間にわたり質疑応答が繰り広げられた。作品への解釈について尋ねられると、森山は「映画の中では時代設定やそれぞれの人物がどういう背景を持っているのか、ほぼ説明されていません。それによって登場人物たちの表情やミニマルな動き、ぽろっとこぼす言葉といった1つひとつが鮮明になり、カザフスタンの背景に横たわる力強く温かい大地が、前面に押し出されてくるような映像作品になったと思います」と言葉を紡ぐ。

また森山は全編にわたりカザフ語で話しており、そのことに関して「まったく知らないカザフ語をいちから勉強し、ほぼ書かれているセリフを丸覚えするしかありませんでした。だからアドリブも何もできないし、ほぼ身動きの取れない状態でした。でもそのシンプルさが、逆に作品全体を見通しての感覚として、叙事詩というか神話みたいなものを見ていた感覚になれたんです」と述懐した。

ヌルムハンベトフには、日本とカザフスタンどちらの国でよりよい結果を出せるかという質問が。それに対し、「ある特定の観客層を対象にすることは考えていません。全体的な音、動き、現象が、誰ということに関係なく誰かにとって響くものと信じています」と回答した。また竹葉はカイラートの由来について「カザフ語で“カイラット”は強い男という意味です」と説明する。

イェスリャーモワは今回、本映画祭のニューカレンツ部門審査員も担当。自身の好む演技スタイルについて聞かれると「演技のスタイルについては、監督の嗜好によって少しずつ変わってきます。自分のスタイルを投影することもありますが、大切なのは、監督が持っているアイデアをどのように表現して実現するかだと思っています」と語った。

「オルジャスの白い馬」は、2020年1月18日より東京・新宿シネマカリテほか全国でロードショー。

(c)『オルジャスの白い馬』製作委員会