美術の流れを変えた19世紀イギリスでの美術活動 あべのハルカス美術館「ラファエル前派の軌跡展」
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ダンテ・ゲイブリエル・ロセッティ《ムネーモシューネー(記憶の女神)》1876-81年 デラウェア美術館 (c)Delaware Art Museum, Samuel and Mary R. Bancroft Memorial, 1935
1848年、イギリスの画学生を中心に生まれた「ラファエル前派」を紹介する展覧会『ラファエル前派の軌跡 ターナー、ラスキンからロセッティ、バーン=ジョーンズ、モリスまで』展が、10月5日(土)~12月15日(日)、あべのハルカス美術館にて開催される。
イタリア・ルネサンスの巨匠ラファエルに倣う、という当時の学校方針に不満を持っていた学生7人が、旧来のアカデミズムとは外れて、ラファエロより前の時代の表現を目指そうと組んだのが「ラファエル前派同盟」だ。
彼らの活動を後押ししたのは、美術評論家で今年生誕200周年を迎えるジョン・ラスキン。同展では、ラファエル前派同盟とラスキン、その周縁の画家、さらに同時代で影響関係にあったアーツ&クラフツ運動のモリスによる作品まで一望できる。
会場は5つの章に分かれている。第1章では、ラスキンの素描と、彼が影響を受けたターナーの作品が並ぶ。第2章では、ラファエル前派同盟第一世代の作家たちの作品を紹介。第3章では周縁の作家を、第4章ではラファエル前派第二世代のバーン=ジョーンズを、第5章ではモリスに焦点を当て、ラファエル前派とのつながりやドラマティックな人間模様を知ることができる。
絵画のみならず、書籍、家具、ステンドグラス、タピストリーなどが並ぶぜいたくな展覧会といえよう。また、会期中は、「英国・紅茶講座」や「X’masカードwith モリス」といった、イギリスゆかりのワークショップも開催。優雅に芸術の秋を楽しむことができる展覧会だ。
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ラファエル前派の軌跡 ターナー、ラスキンからロセッティ、バーン=ジョーンズ、モリスまで
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