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“隠れビッチ”にちょっと共感!佐久間由衣、初主演作の現場は「毎日楽しい」

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「“隠れビッチ”やってました。」より、佐久間由衣演じる荒井ひろみ。

佐久間由衣が主演を務める「“隠れビッチ”やってました。」の撮影現場に映画ナタリーが密着した。

あらいぴろよの同名コミックエッセイをもとにした本作は、清純派に擬態し男心をもてあそぶ“隠れビッチ”の荒井ひろみを主人公にしたヒューマンコメディ。異性からモテ続けることで承認欲求を満たしてきたひろみが、あるきっかけで本当の自分と向き合っていくさまが描かれる。「リベンジgirl」「旅猫リポート」の三木康一郎が監督を務めた。

映画ナタリーは、東京・立川の民家を丸ごと改装して行われていた撮影に潜入。襖や縁側のある昔ながらの一軒家は、ひろみが友人と同居するシェアハウスだ。彼女がくつろぐ居間はカセットテープやレコード、黒電話といったレトロな雰囲気を醸す小物で飾られた。一緒に住むのは、村上虹郎演じるバイセクシャルの小島晃、大後寿々花演じるダメな恋愛を繰り返す木村彩。2人は男にモテるためなら手段を選ばないひろみを、叱りながらも優しく見守っていく人物だ。

この日撮影されていたのは、ひろみが帰宅すると、森山未來演じる三沢光昭がシェアハウスで待ち受けている場面。寒空の下、ベンチコートを羽織った佐久間、村上、大後は縁側からシェアハウスの中へ。1人遅れてやって来た森山は、衣装のスーツ姿のまま缶ジュースを一気にあおって現場に入る。外はすでに真っ暗の時間帯ながら、庭に大きな照明が2灯たかれ、室内は夕方の雰囲気に準備された。ある理由で距離を置いていた2人が、久しぶりに対面する緊張のシーン。玄関で三沢の靴を確認し、慌ててリビングに駆け込むひろみ。しかし、佐久間は再会の喜びは前面に出さず、落ち着いた表情でひろみの喜びと期待、精一杯の強がりを表現した。

本作で映画初主演を飾った佐久間は、このとき23歳。三木から事前に「演出は厳しくする」と言われており、現場ではひろみの動き1つひとつに細かい指示が入るそう。「たくさん怒られてます。でも私も妥協してほしくないですし、みんなにとっていいものにしたい。自分にとっても、作品にとっても大事なこと」と朗らかな表情を見せる。監督の「着たいものを自分で選んで着てほしい」という方針から、佐久間に限り衣装の多くも自前だ。すでに撮影も半ばを過ぎ、佐久間は「毎日とっても楽しいです。終わるのがすごく寂しい」と充実した様子。「プレッシャーはない」とキッパリ言い切ってみせるが、村上は「公開の時期になったら絶対来る。主演は取材量がすごいから(笑)」とアドバイスしていた。

“隠れビッチ”という皮を被り、男の前では自分の正体をさらけ出せないまま、周囲からの愛を求め続けるひろみ。原作は自身のコンプレックスや毒親との関係に必死に向き合ったあらいの実体験をもとに描かれている。佐久間は、原作を読んだときの印象を「人に好かれたいという気持ちは誰の心にもあると思ったんです。ひろみにちょっとでも共感できる部分があったので挑戦したいと思いました」と振り返る。そして映画の台本を読んでいく中で、ひろみのキャラクターが「現代の女性に響く」と確信していったという。佐久間は「男女問わず映画を観た人が彼女をどう思うのかが本当に気になります。とっても興味深いと思います。いろんな人に観てほしい」と期待を込めて語った。

「“隠れビッチ”やってました。」は2019年12月6日より全国ロードショー。

(c)『“隠れビッチ”やってました。』フィルムパートナーズ/光文社