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デーモン閣下が語る、劇団☆新感線との関係性 25年前と現在の感性が交差した『うた髑髏』

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 デーモン閣下が、通算49作目(聖飢魔Ⅱの大教典を含む)となるアルバム『うた髑髏 -劇団☆新感線劇中歌集-』をリリース。古田新太などが所属する大人気の劇団「劇団☆新感線」の舞台で使われる楽曲は、これまでもCDとしていくつかは発売されているが、今作はそんな劇団☆新感線の人気ナンバーから、デーモン閣下が作詞を手がけた選りすぐりの12曲を閣下のヴォーカルでほぼ新録。デーモン閣下と劇団☆新感線が約25年にわたって育んできた、コラボレーションとはどんなものだったのか、劇団☆新感線との制作についてや今作の魅力をデーモン閣下が語った。(榑林 史章)

隙あらばアドリブを入れてやろうと思っていて……


ーー最初に劇団☆新感線の舞台を見た時は、どんな印象でしたか?

デーモン閣下:『好色萬聲男 照美時音伝来記 一悪魔芝居』(魔暦前9【1990】年)という吾輩主催の舞台を劇団員に手伝ってもらったことをきっかけに観に行ったのが初めてだったんだけど……。非常に躍動的だし、活劇でもあるし、でも決してキメキメの格好良さではなくて、随所にユーモアが盛り込まれていて。1つの公演を見終わって次の公演を観ると、前の内容を忘れてしまうくらいインパクトがあって面白いしね。あとは何よりも、使われている音楽が個性的だと思ったね。

ーー結果的に『星の忍者』(魔暦元【1999】年の舞台)に出てみないかと出演の打診を受けて出演されたわけですけど、閣下は、もとから演劇や舞台に興味があった?

デーモン閣下:吾輩は、もともと劇団にいたことがある。俳優養成所にも通っていたし。なので、基本的には演劇が大好きなのだが、ただ“真の姿”で世の中に出現したので……。この顔は役者をやるのに不向きだから(笑)。

ーー劇団☆新感線は、真の姿で出演されていますよね。

デーモン閣下:『星の忍者』は、そう。でも振り返ってみると、劇団☆新感線ではなかったけど、芝居自体にはその前からいくつか出ている。『ロックオペラハムレット』(1993年)とか。そもそも初めて自分のソロアルバム『好色萬声男』(魔暦前9【1990】年)を出したときにも、さっきも言った『照美時音伝来記 』をソロツアーの代わりにやったし。だから意外と、真の姿でも演劇に出ていることは多いぞ、こんな顔なのに。結局演じる役は、悪魔だったり宇宙人だったりエイリアンだったりするんだけどね(笑)。でも『シンデレラストーリー』(魔暦5【2003】年)というミュージカルでは、魔法使いや城のねずみの役もやったし、なんとシンデレラの父親役もやった。

ーーねずみからお父さんまで、幅広い(笑)。

デーモン閣下:魔法使いはこの姿でもおかしくないけど、さすがにシンデレラのお父さんがこの顔というのは、おかしいだろうって思ったけど(笑)。

ーー俳優で音楽もやっている方は、よくお芝居と歌は同一線上にあると言いますが、それについてはいかがですか?

デーモン閣下:エンターテインメントという部分では、同一線上だけどね。ただロックを歌うのと芝居とでは、厳密にはちょっと違うかなと思う。芝居は、多少のアドリブが許容されたとしても、演出家が決めたことを出演者が歯車となって忠実に演じるもの。でもロックは、決め事がないことがロックの所以だから。もちろん楽曲をどう演奏するかという決め事はあっても、動きや途中のしゃべり、観客の盛り上げ方は、やっぱり演劇とは違う。

ーーでも、それぞれの違う楽しさがありますね。

デーモン閣下:演劇は、演出家が決めたことをその通りにやって“ハマること”が面白い。いかにカンパニーとしてバランスがいいか、ということ。劇団☆新感線の舞台も、アドリブがいっぱいあるように見えて、実はすごく細かい部分が決まっている。

ーーアドリブのように見える、絶妙な演出ということですね。

デーモン閣下:そう。もちろん本当にアドリブをやっている場面もあるけど、アドリブに見えてそうではない所がたくさんある。だから吾輩も見始めた頃は、すごくアドリブが多い劇団だなと思ったけど、いざ自分が出演することになって稽古に加わったら、“こんなに一つ一つをかっちり決めているんだ!”と知って驚いた。

 だけどロックは、一つのコンサートツアーをやる場合、全国を何カ所も回っていると吾輩場合はその日その時の「一期一会」を重要視するから、少しずつ違うことを各地でやっていくわけだ。さらに曲の中で取り上げるネタをちょっとずつ変えていくのも、吾輩の中では習慣になっていて。だから劇団☆新感線の舞台に初めて出た時も、隙あらばアドリブを入れてやろうと思っていて。そうしたら演出のいのうえ氏から「いらんことしい」と言われた。「だからデーさんね、この場面ではそういうことはやらなくていいから」って(笑)。

ーーそんな劇団☆新感線で、閣下がこれまで携わってきた楽曲を集めたアルバム『うた髑髏-劇団☆新感線劇中歌集-』がリリースされます。最初に劇団☆新感線の音楽を担当されている岡崎司さんの楽曲を聴かれた時は、どういう印象だったんですか?

デーモン閣下:岡崎氏が書いているとは言っても、演出のいのうえ氏が「こういう曲を書いてほしい」と岡崎氏にリクエストしたものなのだよね。当時はその時にたいてい既存のバンドの曲を挙げて、「このバンドのこの曲みたいな曲」と指定されて作っているから、どれも何かしらの曲に似ていて。だから最初に聴いた印象は、「どこかで聴いたことのある曲がいっぱい出てくるな~」というものだった(笑)。

ーーJudas Priestとか。

デーモン閣下:いのうえ氏はJudas Priestが大大大好きだからね。でも、必ずしもそればかりじゃなくて、ハードロック/ヘヴィメタル全般を聴いているから、Metallica風もあればMegadeth風もあったり、LAメタルっぽい曲とか、かなりヴァリエーションは豊富。

ーー閣下が作曲する場合もあったそうですが、基本的には岡崎さんの作曲で、その上で閣下が作詞をした。セリフはセリフで別にあるわけで、舞台における歌の歌詞はどういう役割りになるんですか?

デーモン閣下:作品によっても違うし、同じ芝居でも吾輩だけが歌詞を書いているわけではないので、それぞれの作詞家の個性がそこに出るんだけど……。例えばロックミュージカル『SHIROH』(魔暦6【2004】年)の時は、吾輩も書いていたし、いのうえ氏も書いていて、他にも作詞家が入って書いていた。書き方の雰囲気は、吾輩は芝居の流れに沿ったものだったけど、ストーリーとはまったく関係のないイメージソングみたいな歌詞を書く人もいたし。セリフの単語を使わず、その場面をイメージした歌という感じかな。だからその時は他の人の書いた歌詞を見て、「へえ~こういう歌詞を書くんだ」と思ったけどね。

ぜひ見出しで「新たに2番を書いた曲がたくさん!」と(笑)。

ーー閣下が劇中曲の歌詞を書く時に、一番意識することは何ですか?

デーモン閣下:その場面を壊してはいけないということかな。どういう場面なのか、むしろその場面がより強調されるものであること。主人公や歌っている人が切ない心情であれば、そういう歌詞でなければいけないし、「さあ行くぞ!」と鼓舞しているような場面であれば、そういう歌詞でなければいけない。岡崎氏が曲を発注される時も、演出のいのうえ氏がそういう発注をしているので、吾輩が頼まれる時も同じで、「曲はこれとこれで場面はこうで、歌うのはこの人だからこういう心情が込められていたらいいですね」みたいなリクエストがある。

ーーそのシーンにおける役の心情と、演じる役者さんのことをイメージして書いていく。

デーモン閣下:その通り。だから非常に作りやすい。単なるオリジナル曲を作る時は、曲が先に出来たとして、その曲からどんなイメージの言葉を紡ぎ出すか、ゼロから世界観を考えなければいけない。主人公が誰で、どういう目線で何を観ているかとか。だけど演劇の中の歌を書く時は、それらを最初から提示してくれているので、こんなにも作りやすいものはない。むしろありがたい!

 それもあって特にバラードは、自分のアルバムで曲を書くとしたらほぼ使わない語彙にあふれている。例えば「いきる」とか「きみ死に給うことなかれ」みたいな曲は、ゼロから自分のアルバムを作る時には、絶対書かない歌詞。だって〈人間が~〉って歌っていて。悪魔だから人間じゃないし(笑)。それを今作では吾輩が歌っているのは、ギャップがかなり面白いんじゃないかな。

ーー最新の『修羅天魔~髑髏城の七人 Season極』では極楽太夫を演じた天海祐希さんが主人公でしたが、女性がメインになるというところでは何か変わったりしましたか?

デーモン閣下:太夫の心情を歌った歌では、もちろん「女心」を意識したから作るときも新鮮であった。ただ必ずしも主人公の歌ばかりを書いているわけではないから。その他大勢の曲もあるし、天魔王は歌ってないけど天魔王のテーマソングみたいなものも作ったし。それこそ「Season月」の時は、極楽太夫が主人公ではなかったけど、極楽太夫の歌も書いた。だから作詞をする上での感覚としては、劇作家の感覚と近いかもしれないね。劇作家は、全部の役の視点を持っているわけだから。

ーー役者さんが歌う場合には、事前に閣下がディレクションみたいなことをされるんですか?

デーモン閣下:いや吾輩はやらない。歌唱指導の人……新感線では右近健一君がいて。彼の指導で「こっちの譜割のほうが歌いやすい」となれば、吾輩がいないところでどんどん変わっていく。歌唱指導というのは歌唱の演出だから、吾輩が口を出すようなことではないし。だから芝居を観に行って、そこで初めて「あれ?」ってなる時が多々あって(笑)。実はそういう譜割の違いも、『うた髑髏』の聴きどころの一つ。『うた髑髏』では、芝居の中で役者が実際に歌った譜割とは違う、吾輩が最初にもらったメロディに当てはめた譜割で歌っている。だから劇団☆新感線の役者が歌ったものと聴き比べると、違うところがけっこうあるんじゃないかな。

ーー映画のディレクターズカット版のような?

デーモン閣下:そうとも言えるかもしれないけど、吾輩は芝居のディレクターじゃないから、“作詞家’Sカット版”かな(笑)。たまにあるじゃない? 原作者のスティーブン・キングが自ら監督を務める映画とか、そういう感じ。

ーー同じ曲でも舞台版とは違うものが、『うた髑髏』にはたくさんあるというところで、舞台では短かかった曲の、フル尺版が多数収録されているのも聴きどころですね。

デーモン閣下:そう。劇中では概ねワンコーラスしか使われなかったが今作では多くの曲で2番以降を書き足した。今作をリリースするにあたっては、表だった宣伝文句でそのことにはあまり触れていなかったんだけど……。特典DVD用に、いのうえ氏、古田氏と座談会をやった時に、「劇団☆新感線のファンは、2番以降が増えていることを知ったら、絶対喜びますよ!」と言ってくれて。だからここは、あえて大きな声で言っておこうかな(笑)。

ぜひ見出しで、「新たに2番を書いた曲がたくさん!」と(笑)。

ーー(笑)。でも何年も前に書いた歌詞に対して、新たに2番以降を書くのは大変ではなかったですか?

デーモン閣下:そこなんだ! 去年書いたものの2番を書くのは、物語や場面をまだ覚えているから、それほど苦労はないんだけど……。でも古いものだと約25年前の曲だから、25年も前に書いた1番の歌詞に対して今年2番を書くというのは、実に面白い体験だった。25年前の自分の感性と、現在の自分の感性がコラボレーションするわけだから。

ーーどうせなら1番から全部書き直したい! と思ったりしませんでしたか?

デーモン閣下:それは無かった。それをやってしまうと「劇中曲」ではなくなってしまうから。ただ25年も経てば作詞能力もそのぶん向上しているわけで、当時の歌詞は今の自分からは稚拙に感じる部分もあったし、英語の文法が間違っていたところもいくつか見つかって。

ーータイトルが変わったものもありますね。

デーモン閣下:「Get The Planet’s Power!」という曲は、当時は「Get The Highland Power」だった。それだと意味がおかしいと、いつも英語の監修をしてもらっている吾輩の配下にいるアメリカ人スタッフから指摘されて。「Rock Age」も今回「The Rock Age」になっているんだけど、Theが付かないと、単なる「石の時代」という意味になってしまうらしくて。

 いつもは必ず配下のアメリカ人スタッフがチェックしていて、英語の歌詞に文法的な間違いはほぼない。でも『星の忍者』の時は、芝居の稽古と並行して書いていたから、チェックしてもらっている時間がなかったり、「CDに残るものじゃないから」とたかをくくって、正しい手順を飛ばしてしまっていたのだ。25年が経って、そのリヴェンジをするチャンスがやってきたわけだ。

「ロックなのに今までとは確実に異なる」ものができたという自負

ーー芝居の中で歌われる歌は、芝居の中だけで完結する美学もあります。それを今回CD盤として残す上では、そこにはどんな新たな意味を見つけたのですか?

デーモン閣下:芝居の中では芝居が第一の優先事項であり、芝居を盛り上げるために楽曲はある。盤にするということは、1曲単位で成立するものとして生まれ替わらせないといけないわけで、曲を単体で聴いて、「いい曲だな」とか「格好いい」と思ってもらえないといけない。そのための工夫をした。

ーー役者さんが歌っていたものを閣下が歌っていることもそうだし、演奏も新たに?

デーモン閣下:そうだね。例えば25年前の曲は、芝居で流す音源としては残っているけど、それは盤にできるほどの音質やクオリティではないので、演奏も録り直している。ただ岡崎氏が作った曲は岡崎氏がアレンジし直しているので、アレンジ自体はそれほど大きく変わってはいないけれど、シンセサイザーの音は時代と共に新しくなっていくから、そこは最新の良いテイストの音にしてくれている。

ーーサウンド面での聴きどころは?

デーモン閣下:今回新たに録った曲は基本的に打ち込みだけど、岡崎氏の「劇音楽の全体バランス感覚」は素晴らしいぞ! そして以前に生演奏で録った曲のリマスターを2曲収録していて、それは改めて迫力ある演奏を楽しんでもらえると思う。ロックミュージカル『SHIROH』の「Medleyさんちゃご~神の王国をつくれ~なぜに奪われし光」は、ドラマーがグレッグ・ビソネットで、元Van Halenのデイヴ・リー・ロス・バンドのドラマーだ。

ーーすごい人が叩いていたんですね。

デーモン閣下:楽曲のアレンジはスウェーデン人のアンダース・リドホルムで、リズムギターはアンダースが自分で弾いて、リードギターはボスニア人のギタリスト=ムルス・バルジックだったかな? でもほとんどアンダースを仲介したインターネットでのやりとりだから、ムルスとはかれこれ16~17年の付き合いになるのに一度も会ったことがないのだ、実は(笑)。

ーー劇団☆新感線ファンにはもちろんですが、いわゆるロックのファンや聖飢魔Ⅱのファンには、どんな部分を楽しんでほしいですか?

デーモン閣下:1曲1曲、きちんと成立したものになっているし。二十数年間で劇団☆新感線と作ってきた曲が全部入っているわけではなくて、そこから選りすぐっているので、吾輩としては劇団☆新感線とのコラボレーションで生まれた曲のベスト盤という感覚。だから、相当いいと思うんだよね(笑)!

ーーミディアムとかバラードが多くて、聴き応えがありますね。

デーモン閣下:『うた髑髏』というタイトルだから、ヘヴィメタルのゴリゴリとした曲がいっぱいと思いきや、激しい曲は全体の2曲くらいしかないんじゃないかな。

ーーメタル系のバラードで和の感じもあって、演歌っぽさも感じました。

デーモン閣下:それは岡崎氏の作風だと思う。劇団☆新感線の「時代系芝居」の中で作るバラードは、“泣き”が入ったメロディが多くなるので、確かにそういう部分はある。日本人ならではの楽曲だよ、特にバラード系はね。

ーーこういうメタルを海外のロックファンは、どう受け止めるんでしょうね。

デーモン閣下:どうなんだろうね。吾輩に聞かれても困るけど。それこそムルスにでも聞いてみたいよね。「どう思うの?」って(笑)。歌詞がほとんど日本語だから、歌詞の意味が分からないと楽しみが半減してしまうかもしれないけど……。

 でも日本や日本語が大好きな外国人はいっぱいいて。吾輩はその国に行ったらその国の言葉でMCをしたり、サビだけその国の言葉で歌ったりするんだけど、以前にフランスの『JAPAN EXPO』に出演した時は、むしろ日本語のままのほうが良かったみたいで。

ーーまた「いらんことしい」って?

デーモン閣下:そうは言われなかったけど、「日本語のままで大丈夫です」って言われた(笑)。

ーーまた、『髑髏城の七人~Season月』の「修羅と極楽」という曲は、某富士五湖畔でMVを撮影。劇団☆新感線の方も出演されていて、MVにしておくのはもったいないくらいの作品ですね。

デーモン閣下 『修羅と極楽』MUSIC VIDEO

デーモン閣下:新感線とアクションクラブの人達が出てくれて、非常に豪華なものになった。まったく縁もゆかりもなく連中に出演をオファーしていたら、相当な金額のギャラになるはずだよ(笑)。それも公演期間中だったから、休演日にわざわざ遠くまできて出演してくれて。おかげでいい作品ができたので、とても感謝している。

ーー湖畔に霧がかかっていて、雰囲気も格好良かったです。

デーモン閣下:ロケでMVを撮るのは、天気の問題もあるから賭けなんだよね。晴れでもピーカンは暑くて嫌だし、建物が湖の水面に映って興ざめになってしまったりするけど、当日はいい感じでどよ~んとしていて。人気の無い湖みたいに見えて、まるでネッシーが出てきそうな感じじゃなかった? やはり、普段の行いが良かったんだなって。悪魔のくせに、普段の行いが良いのもどうかと思うけど(笑)。

ーーあと、コンサートもあるそうですね。

デーモン閣下:10月から11月にかけて、東名阪のZeppで『DEMON’S ROCK “DKR(うたどくろ)” TOUR』を行う。基本的には今作『うた髑髏』の曲をほぼ全部やるつもりだ。曲順は……それは来てのお楽しみかな。

ーーもともと舞台の場面に合わせて作っているから、その曲のハマりどころがあるわけですね。

デーモン閣下:ただちょっと難しかったのは、岡崎氏の作る曲のクセもあったけど、『髑髏城』シリーズの「Season月」と「Season極」の曲を収録していて、それぞれ同じような場面のために作られているから、それがバッティングしちゃって。この曲をこのあたりで聴かせたいけど、ここに置くとどっちも良く聴こえなくなるという現象が起きて、それで本来置きたいと思った位置ではないところに、離して置いた曲もある。

ーー閣下のファンも、劇団☆新感線のファンも楽しみなツアーというところでは、演劇的な要素も入りそうですか?

デーモン閣下:それはこれから詰めていくけど……演歌ショウみたいに、みこしや船や大漁旗は出てこない。殺陣とか入れていくと、そうなりそうじゃないか。決して新宿コマ劇場の座長公演ではないので(笑)。基本的に普通のロックコンサートだ。

ーー普通と言っても、劇団☆新感線のナンバーですし(笑)。

デーモン閣下:まあ、普通のロックコンサートというのが、どういうものなのかは定かではないけど(笑)。でも、どの新作を作った直後も「いいのができたぞ!」と思うしそう言ってきたけど、今作は客観的な立場から見ても、本当にクオリティの高い「ロックなのに今までとは確実に異なる」ものができたという自負がある。厳しい耳で聴いてくれても、いいと思ってもらえるはず。ぜひ聴いてもらえればうれしいかな。

(取材・文=榑林史章/写真=石川真魚)

■リリース情報
ソロアルバム『うた髑髏(どくろ) -劇団☆新感線劇中歌集-』
発売:魔暦21(2019)年10月16日(水)

※初回生産限定盤特典DVDには、「修羅と極楽」MUSIC VIDEOと、劇団☆新感線主宰・いのうえひでのり氏、俳優・ 古田新太氏、デーモン閣下のスペシャル座談映像を収録
※初回生産限定盤では更にフォトブックレットが封入
※劇団☆ 新感線の座付き作家で多くの脚本を担当されている中島かずき氏によるライナーノーツと、デーモン閣下による劇中歌解説を掲載(初回生産限定盤、通常盤共通)

 <初回生産限定盤(CD+DVD)>
価格:¥3,800(税抜)
<通常盤(CD)>
価格:¥3,000(税抜)

収録楽曲(曲順未発表)
・天魔王誕生 :『髑髏城の七人〜Season月』より
・きみ死に給ふことなかれ :『髑髏城の七人〜Season月』より
・刃よ明日に向かえ :『髑髏城の七人〜Season月』より
・修羅と極楽 :『修羅天魔〜髑髏城の七人 Season極』より
・流れながれて極楽に :『修羅天魔〜髑髏城の七人 Season極』より
・いきる :『修羅天魔〜髑髏城の七人 Season極』より
・名もなき火の鳥 :『修羅天魔〜髑髏城の七人 Season極』より
・Love Dies :『星の忍者〜Stranger in a Strange Star』より
・Burning Beauty :『星の忍者〜Stranger in a Strange Star』より 
※「SYMPHONIA」(魔暦4[2002].2.14発表) 収録曲、リマスター
・The Rock Age – 闇に集いし妖しき衆生 -『星の忍者〜Stranger in a Strange Star』よ
・Get The Planet’s Power! :『星の忍者〜Stranger in a Strange Star』より
・Medleyさんちゃご 〜神の王国をつくれ 〜なぜに奪われし光 :『ROCK MUSICAL「SHIROH」』より
※「MYTHOLOGY」(魔暦14[2012].5.16発表 ) 収録曲、リマスター

『うた髑髏(どくろ) -劇団☆新感線劇中歌集-』特設サイトはこちら

■配信情報
「修羅と極楽」
配信はこちらから

■イベント情報
『デーモン閣下サイン会』
デーモン閣下「うた髑髏(どくろ) -劇団☆新感線劇中歌集-」の購入者対象
※下記の店舗での「うた髑髏」購入者がサイン会の対象

日時:10月16日(水)19:00スタート
場所:タワーレコード新宿店 7F イベントスペース
問い合わせ先:タワーレコード新宿店:03-5360- 7811

日時:10月20日(日)17:00スタート
場所:タワーレコード梅田大阪マルビル店
問い合わせ先:タワーレコード梅田大阪マルビル店:06- 6343-4551

日時:10月27日(日)13:00スタート
場所:タワーレコード渋谷店 5F イベントスペース
問い合わせ先:タワーレコード渋谷店:03-3496- 3661
 
詳細はこちらから

■ツアー情報
『魔暦21年「DEMON’S ROCK“DKR(うたどくろ)”TOUR』
10月21日(月)
Zepp Namba 開場18:30/開演19:00
11月2日(土)
Zepp Nagoya 開場17:30/開演18:00
11月10日(日)
Zepp DiverCity 開場17:00/開演17:30

出演:デーモン閣下(Vo)、松崎雄一(Key)、石垣愛(Gt)、原田喧太(Gt)、 LEVIN(Dr)、大桃俊樹(Ba)、MIYAKO(BGV)、ayumi(BGV)
・料金:指定 7,500円/立見 7,000円(11月2日名古屋公演、11月10日東京公演のみ)
※各会場別途1ドリンク代が必要。
※未就学児童入場不可(入場者すべてに入場券が必要)

デーモン閣下 公式web site