ルノワール、モネ、ピカソ、シャガールら名品がずらり 『印象派からその先へ 世界に誇る吉野石膏コレクション展』
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ピエール=オーギュスト・ルノワール《シュザンヌ・アダン嬢の肖像》 1887年 吉野石膏コレクション
フランス近代絵画の流れを一望できる『印象派からその先へ 世界に誇る吉野石膏コレクション展』が、三菱一号館美術館にて開幕。2020年1月20日(月)まで開催されている。
「吉野石膏コレクション」は、石膏建材メーカーである吉野石膏株式会社が、1970年代から本格的に絵画の収集を開始したコレクションで、今では日本有数の近代西洋美術コレクションを形成。1991年に、その多くが創業の地である山形県の山形美術館に寄託された。
同展では、そんな「吉野石膏コレクション」より選りすぐられた名品72点が集結する初めての機会。「印象派、誕生」「フォーヴから抽象へ」「エコール・ド・パリ」の3章で構成され、19世紀後半から20世紀前半まで、フランスの近代絵画をたどることができる。
身近な自然や風景を描いたミレー、コローの作品から始まり、都市生活を描いたマネ、光や大気の変化を捉えようとしたモネ、シスレー、ルノワールなどの印象派、ゴッホやセザンヌらポスト印象派を経て、マティスやヴラマンクらのフォービスム、ピカソやブラックらのキュビスム、カンディンスキーの抽象絵画、そしてユトリロやシャガールなどのエコール・ド・パリの作品で幕を閉じる。
会場にはモネの作品が5点展示されるほか、シスレー6点、ルノワール7点、ピサロ6点、ゴッホ2点、ピカソ3点、シャガール10点と、全章を通じて巨匠たちの作品がずらりと並ぶ。
作品のほとんどは油彩だが、 4点ほどあるパステル画にも注目したい。ルノワール、ドガ、メアリー・カサットによる、柔らかな色彩と軽やかなタッチの肖像画などのほか、ピカソがパステルで描いた風景画といった珍しい作品も展示される。
質の高さはもちろん、優しく親しみやすい名品がそろっている「吉野石膏コレクション」。個々の作品を楽しむと同時に、時代や作家ごとに移り変わるフランス近代絵画史をエッセンスを存分に味わってほしい。
【開催情報】
『印象派からその先へ 世界に誇る吉野石膏コレクション展』
2020年1月20日(月)まで三菱一号館美術館にて開催
【関連リンク】三菱一号館美術館
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