しんゆり映画祭が「主戦場」上映中止を撤回、「止められるか、俺たちを」も復活
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神奈川・川崎市アートセンターで開催中の第25回KAWASAKIしんゆり映画祭2019で上映中止となっていたドキュメンタリー「主戦場」。このたび同映画祭で11月4日に上映されることが決定した。
これは、本日11月2日にKAWASAKIしんゆり映画祭のTwitterおよびFacebookで発表されたもの。上映見送りに相次ぐ抗議を受けた同映画祭は、10月30日にオープンマイクイベント「しんゆり映画祭で表現の自由を問う」を開催し、上映中止に至る経緯を説明。そして昨日11月1日には、「主戦場」の上映実現に向け前向きに協議していることをTwitterで報告していた。
映画祭最終日となる11月4日の「主戦場」上映では、開始前に監督のミキ・デザキによるトークイベントを実施する。上映中止の撤回にデザキと配給会社の東風は、「本当にうれしいです。今回の件で声を上げ、行動してくださったすべてのみなさん──若松プロダクション、白石和彌さん、井上淳一さん、是枝裕和さん、井浦新さん、金平茂紀さん、大澤一生さん、纐纈あやさん、安岡卓治さん、中山治美さん、綿井健陽さん。オープンマイクに参加してくださったみなさん。この事態を報じ、社会に伝えてくださったジャーナリストのみなさん。遠くからあたたかい励ましの言葉をかけてくださったみなさん。そして『しんゆり映画祭』のスタッフのみなさん──すべてのみなさんに心から御礼申し上げます。本当にありがとうございました」と作品の公式Twitterでコメントした。
「主戦場」の上映は、川崎市アートセンター アルテリオ映像館で19時55分から。料金は無料だが、鑑賞には抽選番号付きの整理券が必要となる。整理券は当日の11時より会場前の特設テントで配布され、11時30分からの抽選で当選した人のみ鑑賞が可能だ。整理券は1人につき2枚までの配布となる。また現在、同映画祭では明日11月3日と4日の開催をサポートする運営ボランティアを追加募集中。整理券やボランティアに関する詳細は同映画祭のFacebookで確認を。
あわせて11月4日には、製作・配給の若松プロダクションにより一連の事態へのボイコットとして出品が取り下げられた白石和彌の監督作「止められるか、俺たちを」が、同映画祭で無料上映されることも明らかに。若松プロは公式Twitterにて「若松プロダクションは映画祭期間中の『主戦場』上映決定を全面的に支持致します。この決定を受けまして、上映中止としていました11/4の『止められるか、俺たちを』をKAWASAKIしんゆり映画祭で復活上映させていただきます」とつづった。上映時間やチケットなどについては、追って同映画祭よりアナウンスされる情報を確認しよう。なお「11.25自決の日 三島由紀夫と若者たち」の無料上映とティーチインは、予定通り11月4日に神奈川・麻生文化センターの大会議室で実施される。