佐藤健、鈴木亮平、松岡茉優が兄妹喧嘩する「ひとよ」映像公開、中村倫也らの感想も
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「ひとよ」ビジュアル
白石和彌の監督作「ひとよ」より、本編映像の一部がYouTubeで公開された。
桑原裕子率いる劇団KAKUTAの同名舞台を映画化した本作。劇中では、15年前の事件をきっかけに別々の人生を歩んでいた稲村家の母と3兄妹が再会し、崩壊した絆を取り戻そうとするさまが描かれる。フリーライターとして働く次男・雄二を佐藤健、コミュニケーションに苦手意識を持つ長男・大樹を鈴木亮平、スナックで働く長女・園子を松岡茉優が演じ、母こはる役を田中裕子が務めた。
このたびYouTubeでは、園子の働くスナックで、3兄妹が喧嘩するシーンが公開された。子供たちを守るために夫を殺した母親が、15年ぶりに戻ってきたことから、周囲からの嫌がらせが再発。事件のせいで世間の冷たい視線にさらされ続けてきたことを許せず、母親への嫌味を吐く雄二に、園子が「いい加減にしろよ、おい!」とつかみかかる様子が収められた。
白石は、本作に「他人であろうと家族であろうと、人間関係は一度クラッシュしないと前には進めないのではないか」というメッセージを込めたと明かす。さらに3兄妹を演じたキャストたちの演技を「本当の兄妹にしか見えない」と評価した。
また同時に、本作を鑑賞した著名人からのコメントが到着。映画監督の本広克行は「これは新しいエンタメ映画だと思った」と感想を語り、白石の監督作「孤狼の血」に出演した中村倫也は「尊い気持ちに気付かせてくれる、全てが絶妙に噛み合い、絡み合った、傑作だ」と絶賛した。そのほか以下には、糸井重里、あさのあつこ、ノブ(千鳥)のコメントも掲載している。
「ひとよ」は11月8日に全国公開。
糸井重里 コメント
こころの痛いことが続く。
こころに骨があるとしたら、そいつが軋み続けるのだ。
家族のひとりひとりは、じぶんなりの判断をするのだが、
その判断は、ことごとく裏目に出てしまう。
判断は、どんな人にも、いつでも求められている。
そして、間違わないためにだけ生きることなどできない。
観なきゃよかったと言うために、ぜひ観たい映画である。
本広克行 コメント
これは新しいエンタメ映画だと思った。
何故ならば、子を思う親の気持ち、親を思う子の気持ち、
映画だから物語だから当り前だけどそのすれ違った感情を
剥きだしにして泣いたり叫んだり喚いたりする登場人物を感情移入して観る。
そして、その登場人物は映画を好きな人はみんな知ってるキャストなのだから。
あさのあつこ コメント
一夜の出来事から紡ぎ出される人生たちが淡々と、しかし鮮やかに描かれていく。俳優陣の眼差し、言葉、仕草、全てが圧巻。確かな人の形が一つ一つ浮かび上がる。人よ、人よ。と呼びかけられ問いかけられている気がした。
中村倫也 コメント
「峠を越えたら また峠」理由をつけて飲み込まないと生きていけないことってあるよね、と、登場人物たちの背中にそっと手を添えたくなって、気付くとウルっときてしまった。彼らも、僕らも、それぞれ夜をこえていく。間違ってなんかいないと必死に信じながら。尊い気持ちに気付かせてくれる、全てが絶妙に噛み合い、絡み合った、傑作だ。
ノブ(千鳥) コメント
大好きな白石和彌監督、主演佐藤健くん、相方の大悟も出てると言う事でこのコメントの依頼を受けた事を凄く反省しています。それ位深い重い熱い作品でお笑いの僕は何も言えません。家族というものに対する言葉の数々と描写が厳つ過ぎて父親になった事を今一度考えさせられ、ぐしゃぐしゃに泣きました。絶対に観てください。
(c)2019「ひとよ」製作委員会