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『スカーレット』桜庭ななみの門出 大人としての大きな一歩を踏み出す

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 いよいよ直子(桜庭ななみ)の上京の日が近づいてきた。常治(北村一輝)はあまりに直子が心配で、東京までついて行くと言い出す。連続テレビ小説『スカーレット』(NHK総合)第45話では直子が初めて信楽を出て仕事に行くという門出が描かれた。

【写真】戸田恵梨香インタビューカット

 東京に旅立つ前日、直子のカバンからは、薄汚れた手ぬぐいが出てくる。手ぬぐいの持ち主は常治だ。喜美子(戸田恵梨香)が初めて大阪に行った日に常治が喜美子のカバンにこっそり忍ばせていたように、直子のカバンにも汗と汚れた染み付いた手ぬぐいを入れた。これには前回と同じように、父の匂いで「がんばろう」と喝が入るようにという父親としての思いが込められていたが、直子はその手ぬぐいを投げ捨ててしまう。常治の思いは直子には届かなかった。

 姉妹でも、喜美子と直子の性格は大きく違う。何事にも前向きで明るく、快活に育った姉・喜美子の一方で、直子は少々ひねくれ、一筋縄ではいかない性格に育った。しかしそんな直子も東京に仕事をしに行く。大人としての大きな一歩を踏み出す。縁側でスイカを食べながら過ごした川原家での家族の思い出を糧に、頑張って欲しい。

 常治は東京についていくというが、そんなお金はないと言う直子に、マツ(富田靖子)は実はへそくりを持っていたと告白。川原家は一同驚くが、さらに驚いたのは、マツのへそくりは陽子(財前直見)に預けてあるということだった。喜美子は偶然、前の日に陽子と忠信(マギー)が大げんかしているところを見てしまい、へそくりが原因だったことをマツに話す。マツは慌てて謝りに出向くのであった。

 残された姉妹は、お互いに将来のことや仕事のことについて話す。「やりたいことがない」とボヤく直子に、喜美子は「なんでも楽しんだらいい」とアドバイスを送った。信楽にきてようやくやりたいことを仕事にできた喜美子はキラキラとした笑顔を向ける。そして「絵付けの仕事は一生やる。うちは一生の仕事を見つけたんや」と今の仕事にやり甲斐を持っていることを話した。直子の門出に、喜美子の話はきっと役に立つ日がくることだろう。正反対の姉妹でも、なんだかんだ直子は喜美子を尊敬している。直子の上京で、改めて川原家の熱い絆を再確認する回だった。

(Nana Numoto)