小塚崇彦、自身と縁ある『だれもが愛しいチャンピオン』に「素晴らしい映画」と笑顔で絶賛
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スペイン映画『だれもが愛しいチャンピオン』の試写イベントが26日、インスティトゥト・セルバンテス東京で行われ、元フィギュアスケーターの小塚崇彦、監督のハビエル・フェセル、女優のアテネア・マタが登壇した。
本作は、プロのバスケットボール・コーチとハンディキャップ・チーム“アミーゴス”の出会いと絆を描いた物語で、実際に障がいを持つ10人の俳優が出演。2018年スペイン国内年間興収第1位を記録したほか、ゴヤ(スペイン・アカデミー賞)で3部門を受賞、さらにはアカデミー賞外国語映画賞のスペイン代表作品にも選出され、大きな話題となった。
ハビエル・フェセル監督は「私たちが行っているこの仕事を通じて、色々な言語を持つ色々な世界の人々と、様々な物語を共有できることを嬉しく思っています」と挨拶。「普通のアドベンチャームービーは、平凡な人が何か特別なアドベンチャーに巻き込まれる流れですが、この作品は、特別な人が普通の世界に入っていくような物語」と解説した。
本作で主人公の妻役を演じるアテネア・マタは「いろんな言葉がありますが、翻訳や通訳を必要としない言葉は、自分が“本物”の前に立った時の、涙や笑い、驚き」と話し、「この映画の登場人物はすべて“本物”ですから、その言葉を感じていただけると思う」とほほえんだ。
ハンディキャップのあるチームの奮闘を描く本作には、知的障害のある人たちにスポーツを提供する公益財団法人スペシャルオリンピックス日本(SON)も賛同。イベントにはSONのドリームサポーターを務める小塚崇彦が花束を持って駆けつけ、映画の公開を祝福した。
小塚はスペシャルオリンピックスについて日本での認知度が低いと述べ、「海外では本当にたくさんの方に知っていただいている活動で、知的障害がある人たちのオリンピック」と説明。小塚は2017年に世界大会にアンバサダーとして参加しており、「開会式の時に、スペインチームと手を繋いで入場行進をさせていただきました。だから今日、呼ばれたのかと思ったのですが、聞いてみたらそうではなかったです」と裏話を明かして笑わせた。
また「僕自身もスポーツをしていて、スポーツが大好き。みんなに分け隔てなくスポーツを楽しんでもらいたいということで、スペシャルオリンピックスを応援している」と笑顔を見せ、自身と縁ある本作について「素晴らしい映画」と絶賛。最後に、「2020 年スペシャルオリンピックス日本のナショナルゲームが2月21日~23日、北海道にて開催されます。映画の感動が現実に起こりますので、ぜひ北海道にも足を運んでいただけたら」と呼びかけた。
なおイベントの途中には、映画のプロデューサーが急遽登壇。「泣いたり笑ったりするだけでなく、何かを考えるきっかけになれば嬉しい」とコメントした。
(取材・文=nakamura omame)
■公開情報
『だれもが愛しいチャンピオン』
12月27日(金)ヒューマントラストシネマ有楽町、新宿武蔵野館、YEBISU GARDEN CINEMA ほか全国公開
監督・共同脚本、編集:ハビエル・フェセル
脚本:ダビド・マルケス
出演:ハビエル・グティエレス
配給:シンカ
提供:シンカ、太秦、フェリーチェ
後援:日本障がい者バスケットボール連盟/(一社)日本 FID バスケットボール連盟/一般社団法人 日本時自閉症協会/公益財団法人 日本ダウン症協会/スペイン大使館/インスティトゥト・セルバンテス東京/スペイン政府観光局
2018年/スペイン/スペイン語/118分/カラー/シネスコ/5.1ch/原題:Campeones/英題:Champions/日本語字幕:金関いな
(c) Rey de Babia AIE, Peliculas Pendelton SA, Morena Films SL, Telefonica Audiovisual Digital SLU, RTVE
公式サイト:synca.jp/champions/