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映画『屍人荘の殺人』に綾辻行人、有栖川有栖、天樹征丸、松丸亮吾が賛辞

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CINRA.NET

©2019『屍人荘の殺人』製作委員会

映画『屍人荘の殺人』に寄せられたコメントと場面写真が公開された。

コメントを発表したのは綾辻行人、有栖川有栖、天樹征丸、松丸亮吾。綾辻行人は「制作陣が打ち出した方向性といくつもの工夫は、原作の美点を充分に活かしたうえで、よりいっそう作品のエンターテインメント性を高めることに成功している。お見事である。それにしても、剣崎比留子を演じる浜辺美波の、何と可愛くもオモシロイことか」、有栖川有栖は「全編にちりばめられた謎を解き、犯人を見破るための手掛かりがフェアに提示されるので、ぜひスクリーンに集中して、とんでもない状況下(とんでもなさすぎる……)での推理ゲームをお楽しみください」と語っている。

天樹征丸は「金田一少年シリーズが拠り所とした、ビジュアライズされて活きる設定やトリック、キャラクターに、ある『新しいエレメント』が加わったこの映画は、ミステリファンのみならず、誰しもが楽しめる上質なエンターテイメントに仕上がっている」、松丸亮吾は「『これは難しそう、犯人はどうやってやったんだろう…?』と感じたトリックも、進んでいくうちに全て解くための情報が揃っていて、解説を聞くと思わず『これは先に思いつきたかった…!」と悔しくなりさえしました(笑)」と評している。

また場面写真には、赤いベレー帽をかぶった浜辺美波演じる剣崎比留子の姿をはじめ、神木隆之介演じる葉村譲が鉄パイプを構える様子、中村倫也演じる明智恭介が笑みを浮かべるシーンなどが写し出されている。

12月13日公開の同作は、『第18回本格ミステリ大賞』などを受賞した今村昌弘の同名小説の映画版。ミステリー愛好会の葉村譲、その先輩の明智恭介、2人をロックフェス研究会の合宿に誘う謎の女子大生探偵・剣崎比留子が、山奥のペンションで起きた連続殺人に挑むというあらすじだ。主題歌はPerfumeの“再生”。
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綾辻行人のコメント

原作小説を読んだとき最も感心したのは、破天荒な特殊設定を用いながらもあくまで本格ミステリの正道を行くトリックやロジック、その強度と巧妙さだった。同時に、映像化との相性の良さも強く感じたものだったが、早くもそれが実現したわけだ。ここで制作陣が打ち出した方向性といくつもの工夫は、原作の美点を充分に活かしたうえで、よりいっそう作品のエンターテインメント性を高めることに成功している。お見事である。
それにしても、剣崎比留子を演じる浜辺美波の、何と可愛くもオモシロイことか。すっかり私、やられてしまいました。

有栖川有栖のコメント

これほどトリッキーな館ものの本格ミステリーが、これほどきっちりと映画化されたのは快挙でしょう。二人の名探偵+ワトソン役のキャスティングも、ぴたりとはまっています。
全編にちりばめられた謎を解き、犯人を見破るための手掛かりがフェアに提示されるので、ぜひスクリーンに集中して、とんでもない状況下(とんでもなさすぎる……)での推理ゲームをお楽しみください。
原作にはないオリジナルのアイディアも盛り込まれています。

天樹征丸のコメント

小説と漫画を分け隔てなく読みながら育った新世代のミステリ作家が、またひとつ刺激的な作品を著し、それが早くも映画になった。金田一少年シリーズが拠り所とした、ビジュアライズされて活きる設定やトリック、キャラクターに、ある『新しいエレメント』が加わったこの映画は、ミステリファンのみならず、誰しもが楽しめる上質なエンターテイメントに仕上がっている。
しかもそのスタッフには、金田一少年の映像化に携わったクリエーターが、複数人関わっていると聞いた。
これは観なくてはならない。
ミステリを愛しその未来に期待している者として、この映画を心より推薦したいと思う。

松丸亮吾のコメント

序盤・中盤に散りばめられた伏線が、終盤にかけて余すところなく回収されるさまが本当に鮮やかでした。
「これは難しそう、犯人はどうやってやったんだろう…?」と感じたトリックも、進んでいくうちに全て解くための情報が揃っていて、解説を聞くと思わず「これは先に思いつきたかった…!」と悔しくなりさえしました(笑)
そういった意味では、観てる人も一緒に参加して楽しめる“謎解きゲーム”的な見方もできるのかなと。
もし探偵よりも先に答えにたどり着けたら相当快感です。ぜひ劇場で挑んでみてください!