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障害のある俳優として史上初 『だれもが愛しいチャンピオン』ゴヤ賞新人男優賞俳優のスピーチ映像

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リアルサウンド

 12月27日公開の映画『だれもが愛しいチャンピオン』より、ゴヤ賞で新人男優賞に選ばれたヘスス・ビダルのスピーチ映像が公開された。

 本作には、実際に障害を持つ600人の中からオーディションで選ばれた10名の“俳優”が出演。プロのバスケットボールコーチとハンディキャップチーム“アミーゴス”の出会いと絆を描く。

 バスケットボールのコーチ、マルコは“負ける”ことが大嫌いなアラフォー男。ところが、短気な性格が災いして問題を起こし、チームを解雇された揚げ句、知的障害者のバスケットボールチーム“アミーゴス”を指導するはめに。アミーゴスの自由過ぎる言動にはじめは困惑するマルコだったが、彼らの純粋さ、情熱、豊かなユーモアに触れて一念発起、全国大会でまさかの快進撃を見せる。

【動画】『だれもが愛しいチャンピオン』ゴヤ賞受賞スピーチ映像

 この度公開されたのは、ゴヤ賞で新人男優賞に選ばれたビダルが演じるマリンに焦点を当てたキャラクター紹介映像と、ゴヤ賞授賞式での彼のスピーチ映像。動画の前半部は、メガネがトレードマークのマリン役をチャーミングかつ飄々と演じるビダルの魅力が紹介されている。ビダルは劇中では、彼の言葉に心を打たれ、“勝利至上主義”の主人公・マルコが新たな価値観に気付かされるという重要な役どころを演じた。

 動画の後半部は、ビダルがゴヤ賞の受賞式の檀上で行ったスピーチが抜粋されて映し出されている。授賞式には、他の俳優メンバーも駆けつけた。

■ゴヤ賞受賞スピーチ
ママ、わたしを生んでくれてありがとう。私にすべてを与えてくれてありがとう。芸術を愛する心を与えてくれて、人生を聡明な心で見る目を与えてくれてありがとう。愛しています。ドン・ホセ・ビダル・コンデ、私のお父さんに感謝します。私のためにたくさん奮闘してくれてありがとう。あなたは見返りを求めず、地球上で最も優しい人間であったので、ひとつの笑顔で、世界を変えてきたし、今でも変えています。親愛なる両親へ、私は、自分のような息子がほしい。あなたたちのような親がいるのだから。本当にありがとうございました。

ハビエル・フェセル監督 コメント
障がいを持つ俳優のゴヤ賞受賞は、史上初の出来事でした。彼は身体的な障がいもあり、ほとんど目が見えません。役作りのために非常に努力していました。(受賞は)彼の努カヘの評価であるとともに、チームのメンバー全員ヘの評価でもあると思います。私が大変感動しているのは、この映画がきっかけでスペイン国内でも知的障がい者を取リ巻く環境が少し変わってきたように感じることです。本作がスペインのみならず、世界中に変化をもたらすことに期待しています。

(リアルサウンド編集部)