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Little Glee Monsterが横アリ公演で見せた、ポジティブな空気に満ちたステージ

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リアルサウンド

 Little Glee Monsterが初のアリーナツアー『Little Glee Monster Arena Tour 2018 -juice !!!!!-』を2月3日、横浜アリーナからスタートさせた。このツアーは今年1月にリリースされた3rdアルバム『juice』を携え、2月3日、4日に横浜アリーナ、3月24日、25日に大阪城ホールの計4公演を実施。昨年末は激動の2017年を『第68回NHK紅白歌合戦』初出場という最高の形で締めくくった彼女たちだが、2018年に入ってからも早々にコカ・コーラ年間イメージソングに新曲「世界はあなたに笑いかけている」を提供、アルバム『juice』収録曲「Gift」が高島屋のバレンタインの祭典『Amour du Chocolat!』のキャンペーンソングに採用、さらには3月3日公開の映画『プリンシパル 〜恋する私はヒロインですか?〜』のエンディングテーマに新曲「ギュッと」が決定、その「ギュッと」を含む通算11枚目のニューシングルが3月14日にリリースされるなど、彼女たちの快進撃はまだまだ続いている。

 そんな、勢いが増すばかりのリトグリが今年最初に行うツアーの初日、2月3日公演を観覧した。3月下旬に大阪公演が残っていることもあるので、セットリストや演出の詳細について明記するのは控えるが、とにかく今の彼女たちの勢いと自信がみなぎる、ポジティブな空気に満ちたステージを堪能することができた。

 ステージセットは昨年1月の初武道館公演『Little Glee Monster LIVE in 武道館〜はじまりのうた〜』以上に大掛かりなものとなっており、会場に入った瞬間のそのスケールの大きさに驚かされたガオラー(=リトグリファンの総称)も多かったのではないだろうか。この記事とともに公開されたライブ写真からも、その雰囲気はご理解いただけることだろう。

 セットリストはツアータイトルにも用いられた最新作『juice』からの楽曲が軸になっており、同作同様に少し大人になったリトグリの歌やパフォーマンスが余すところなく表現されている。本人たちもMCで発言していたが、この春にはメンバーのアサヒとMAYUが高校を卒業し、6月には芹奈とかれんが20歳の誕生日を迎える。最年少メンバーのmanakaも春からは高校3年生になり、いつまでも“歌うまキッズ”のイメージで語るのもおかしな話だろう。だからこそ、このアリーナツアーでは昨年1年間を通じてより強靭なものとなった5人の絆とハーモニー、さらに幅が広がった個々の表現力がライブを通じて至るところから感じることができた。特にそれは、ライブ前半に用意された“初の試み”にて確認することができ(どんな試みだったかのネタバレは控えたいが)、ここでのトライや表現方法は間違いなく今後の彼女たちにとって大きな武器になるはずだ。

 と同時に、デビュー4年目に突入したこのタイミングだからこそ「グループとしての原点を見つめ直す」絶好の機会でもあり、そういった意識がライブ中盤に用意されたメドレーコーナーに反映されていた。さらに、メジャーデビュー前後の楽曲と最新ナンバーが並列するセットリストからもそういった意識を受け取ることができ、初期の楽曲からは3〜4年前とは異なる頼もしさや力強さ、さらには今の彼女たちだからこそ表現できる「大人と子供の間」感が垣間見ることができた。それは昨年の武道館公演で目にしたものとも異なるもので、改めて5人がこの短期間で大きな成長を遂げたことを感じさせる瞬間だった。

 ライブ終盤では芹奈が涙ながらに自身の思いを吐露する瞬間があったが、終始堂々としているように見えた彼女も、この大舞台を前に今まで以上の緊張があったのかもしれない。アンコールでのとある楽曲中で見せた、涙を流しながらエモーショナルに歌うシーンは、そういった感情が一気に爆発した瞬間だったのだろう。涙をにじませ素直な気持ちを口にするそんな芹奈の肩に優しく腕を回すmanaka、随所で力強い歌を響かせグループの大黒柱のような役割を務めるかれん、ショートカットにイメチェンした姿に驚きの声が上がりながらも終始晴れの舞台を楽しむ様子が見受けられたMAYU、ガオラーの笑いを誘う天然発言とは相反する大人びた歌声と表現力に耳を奪われたアサヒ……以前のインタビュー(参照:Little Glee Monsterが語る、紅白出場の喜びと3rdアルバムでの“音楽的挑戦”)にもあったが、今の5人のバランス感だからこそ成立するものが確実にあり、それが最良の形で表れたのがこの日のライブだったのではないだろうか。

 本人たちやスタッフが感じるツアー初日らしい荒さはあったのかもしれない。しかし、筆者の目にはそういったマイナス面はあまり入ってこなかったし、むしろ力強く張りの良い歌声はベストといえる状態だったように思う。2カ所4公演という短いツアーではあるものの、最後の大阪城ホール公演まですべての公演でベストを更新し続けてほしいと願わずにはいられない……いや、今の彼女たちにならそれが絶対にできると確信している。

■西廣智一(にしびろともかず) Twitter
音楽系ライター。2006年よりライターとしての活動を開始し、「ナタリー」の立ち上げに参加する。2014年12月からフリーランスとなり、WEBや雑誌でインタビューやコラム、ディスクレビューを執筆。乃木坂46からオジー・オズボーンまで、インタビューしたアーティストは多岐にわたる。