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LinQ、ひめキュン、チームしゃちほこはなぜ全国区になった? 地方アイドルの強みを探る

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リアルサウンド

20131219-linq.jpgニューシングル『カラフルデイズ』のメイン写真。タイトル通りカラフルな衣装が印象的だ。

 福岡を拠点に活動するアイドルグループ、LinQがメジャー第3弾シングル『カラフルデイズ』を1月22日にリリースすることがわかった。LinQは、2013年4月のデビューシングル『チャイムが終われば』がオリコンチャート3位を記録、8月リリースのセカンドシングル『HANABI!!』も好セールスを記録している。今回のシングルは、エレクトロやラップ、ダブステップなどを採り入れた、LinQ流のダンスチューンに仕上がっているとのことだ。さらに初回限定版A~Cと通常盤に加え、福岡の天神ベストホールでのみ購入可能な天神盤もリリース。地方アイドルならではのプレミア感を演出している。

 LinQ以外にも、目覚ましい活躍をする地方アイドルは増えている。名古屋を拠点に活躍するチームしゃちほこは、スターダスト芸能3部所属で、ももいろクローバーZや私立恵比寿中学の姉妹グループ。メンバーそれぞれのイメージカラーは「名古屋レッド」「手羽先キミドリ」など、ももクロを踏襲しつつ地方色を打ち出し、グループの特徴としている。12月21日には愛知県体育館にて、27年ぶりのアイドル公演となる「愛の地球祭り2013」を行う予定だ。愛媛県のひめキュンフルーツ缶は、ハードなロックナンバーを得意とする「ロックアイドル」。2013年の8月には『ひめキュン祭 ~ 大江戸アイドロール!SPECIAL』にて、GARLICBOYSやガガガSPといったパンクバンドとの共演を果たし、そのスタンスを明確にした。仙台在住のドロシーリトルハッピーは、2011年にavex traxからメジャーデビュー。ライブパフォーマンスが高く評価されており、東京アイドルフェスティバルでは、2011年アイドル界「最大の発見」とまで言われた。また、BiSとのコラボシングルである『GET YOU』はオリコンチャートで11位を獲得している。

 このように地方アイドルでありながら全国的に活躍できるグループが増加した背景には、どのような事情があるのか。アイドルカルチャーに詳しい音楽雑誌編集者に訊いた。

「地方のアイドルグループは地域に根ざした活動を展開をしているため、競争の激しい東京で活動するアイドルグループと比較して、じっくりと育てられる傾向があるのではないでしょうか。たとえばひめキュンフルーツ缶の場合は、地元の新聞『愛媛新聞社』がバックアップ体制をとるほか、『松山銀天街』『大街道商店街』『まつちかタウン』などの商店街・地下街が『ひめキュン応援団』として協力しています。スキームがしっかりとしているから、芸にも磨きがかかり、結果として全国的に活躍できる実力を養えるのだと思います」

 また、地方アイドルには特有の魅力があると、先の編集者は続ける。

「『あまちゃん』を観ていても感じますが、『方言萌え』というのは確実にあって、朴訥でしどけない色気を感じさせるものです。地方アイドルが全国区でも売れ始めたのは、都会の優等生的なアイドルに飽きたアイドルファンが、『あまちゃん』をきっかけに、地方アイドルの魅力に気づいたから、という面もあるのではないでしょうか」

 じっくりと芸を磨いているだけではなく、地方の女性ならではの魅力に溢れた地方アイドル。その人気は、さらに高まりそうだ。
(文=松下博夫)