「地上波出演なし」「初回盤なし」で15万枚突破 マキシマム ザ ホルモンの”逆張り”プロモ術
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マキシマム ザ ホルモンが7月31日にリリースしたアルバム『予襲復讐』(VAP)。6年ぶりのリリースで期待を集めた同作品が、初週で157,057枚を売り上げ、オリコン週間アルバムチャートで1位を獲得したことが明らかになった。
同作品の発売に際しては、昨今の音楽業界では一般的なプロモーション手法がほとんど用いられていない。「初回盤を用意していない」「投票券・握手券が付いていない」「地上波の音楽番組に出演しない」「レンタルと配信が禁止」。
その一方で、「ファンを楽しませる」ための仕掛けは多く用意されている。CDには、5つの漫画が収録された計156ページの解説本が添えられているほか、収録曲「え・い・り・あ・ん」のPVは、インターネット上のどこかに隠し、ファンに探させる――というこれまでにない方法で公開。購入時には、CDショップの店頭レジにてアルバムの裏ジャケットが店員に見えるように手渡すと、ステッカーがプレゼントされるという”遊び”も行われた。
mp3で音楽を聴くことや楽曲配信が主流となった近年では、「通販でCDを買って、音源をパソコン落としたら、本体はしまいこんでしまう」「そもそもパッケージを買わない」という人も多い。マキシマム ザ ホルモンはそんな音楽ファンに、CDショップまで足を運んで購入し、ライナーノーツを眺め、コレクションしておく――というスタイルを提案する。6年ぶりの新作での首位獲得は、バンドのそうした”逆張り”姿勢が支持された面も大きいのではないだろうか。
前作『ぶっ生き返す』はロングセールスで40万枚を突破したホルモン。好調な滑り出しの『予襲復讐』のセールスがどこまで伸びるか気になるところだ。
(文=編集部)