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AKB総選挙、大波乱はなぜ起きた? リクアワ、第2回ドラフト会議の結果などから分析

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リアルサウンド

 5月31日に『AKB48 49thシングル 選抜総選挙』の速報結果が発表され、大きな波紋を生んでいる。

(関連:荻野由佳&NGT48、なぜ大躍進? 『ご当地アイドルの経済学』著者が読み解く

 第3位の指原莉乃、第2位の松井珠理奈を抑え、第1位になったのは荻野由佳。今春、メジャーデビューを果たしたNGT48の中でも、世間的にはまだ知名度の低いメンバーだ。

 彼女のこれまでの“苦労の歩み”については、先日筆者がコメントしたものが記事になっている( 参考:AKB総選挙速報1位、NGT48 荻野由佳はどんなメンバー? 指原、珠理奈抑えたホープ“苦労の歩み”)。まだ速報とは言え、様々なキャリアを経て培ってきた彼女の経験が、こうして1位という結果に現れたのは努力の賜物だ。チームNIIIの副キャプテンでありながら、涙もろく屈託のない性格と弾けたキャラも愛される要因の一つ。劇場公演、握手会に並ぶほどに、メンバーとファンを繋ぐものとなっている配信ツール・SHOWROOMでは、ファンにいじられながらもコミュニケーションを取る、彼女の飾らないキャラクターが確認できる。

 荻野が獲得した5万5061票という数は速報発表における過去最多票数であり、昨年の速報第1位である渡辺麻友の4万2034票を、1万票余り上回る。現段階の票数だけでも、昨年の本選における第12位の北原里英の5万190票を超える。第16位以内の選抜メンバーには、ほぼ内定と言えるだろう。“速報1位”という功績は、今後NGT48における彼女のポジションにも反映されていくのかもしれない。

 グループ別の議席人数を見ても、NGT48は合計で11名と昨年の結果から大きくランクイン人数を増やした。荻野を筆頭に選抜メンバーだけでも、第5位の本間日陽、第7位の高倉萌香が圏外から躍進を遂げている。ここで思い出すのが、『AKB48グループリクエストアワー セットリストベスト100 2017』の結果だ。“楽曲総選挙”とも言われる、今年の『リクアワ』でNGT48は「Maxとき315号」で第1位を獲得。さらに、第5位に「NGT48」、第7位に「君はどこにいる?」と、トップ10に3曲をランクインさせた。新潟に根付いた活動を続け、デビューシングル『青春時計』は、県別のシングルセールスでは新潟県が1位という結果もある。NGT48ファンの熱さが爆発した結果が、総選挙へと顕著に現れている。

 さらに、荻野がNGT48に加入するきっかけとなった『第2回AKB48グループ ドラフト会議』出身のメンバーが、今回の速報結果に多くランクインしているのにも注目だ。第16位のAKB48 久保怜音、第34位のNGT48 西潟茉莉奈、第57位のSKE48 一色嶺奈、第72位のAKB48 樋渡結依。特に、久保は最新シングル『願いごとの持ち腐れ』の選抜メンバーに抜擢されており、研究生という立場にして選抜順位を獲得したことになる。“AKB48のホープ”とも呼ばれる彼女が、どこまで順位を伸ばせるかもポイントだろう。

 また、NGT48と同じく議席数を増やしたのが、AKB48 チーム8。第13位の倉野尾成美を先頭に8名がランクインした。速報発表翌日、SHOWROOMで配信された『AKB48の君、誰?』にて、悔し涙を流した小田えりな、岡部麟をはじめに、ランクイン有力候補が多数いるのがチーム8である。

 今回の速報で荻野が大躍進を遂げたように、何が起きるかが分からないのが『AKB48 選抜総選挙』の面白さだ。(渡辺彰浩)