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指原莉乃のプロデュース手腕はどう発揮される? =LOVEが紡ぎはじめた新たな物語 

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リアルサウンド

 指原莉乃(HKT48 / STU48)が自身の理想のアイドルをプロデュースする=LOVE(イコールラブ)が、9月6日のメジャーデビューに向け様々な動きを見せている。

(関連:22/7、ラストアイドル、=LOVE…秋元康、指原莉乃が仕掛ける新グループはAKB・乃木坂に続く?

 =LOVEは、代々木アニメーション学院による声優アイドルプロジェクト。今後、レッスンを積み、上達の結果で声優としてのデビューも視野に入れている。レーベルは、今年4月に誕生したLiSA、花澤香菜、TrySailなどが所属する<SACRA MUSIC>である。

 彼女達が一躍脚光を浴びるきっかけとなったのが、お披露目ライブである『TOKYO IDOL FESTIVAL 2017』でのパフォーマンス。AKB48「言い訳Maybe」、HKT48「メロンジュース」、乃木坂46「ガールズルール」など、先輩アイドルの楽曲を披露し、ラストにはメジャーデビュー発表とそのデビュー曲「=LOVE」を初歌唱した。センターとリードボーカルを務めるのは、髙松瞳。「言い訳Maybe」にも通ずるような王道のアイドルポップチューンと、アニソンのテイストが絶妙にミックスされた楽曲だ。

 =LOVEはこの初ライブを皮切りに動き始める。まずは、ライブ出演前日にYouTubeにドキュメンタリー映像を公開。コンセプトや、メンバーの表情を映し出すだけでなく、プロデューサーである指原がメンバーの髪型にまで細かく指示をしている様子が確認できる。また、アーティスト写真やジャケット写真などからも見て取れるように、清楚な雰囲気はエレガントさが際立つ映像によって印象深くなる。

 さらに特徴的なのが、リリースイベントにおいて静止画撮影エリアを設けていることだ。AKB48グループでは、チーム8のイベント、コンサートで一部撮影を許可していることが、SNSやYouTubeでの拡散を後押ししている。それを見越してか、指原もTwitterで「#イコラブ」のハッシュタグで撮影した写真をアップすることをファンに提案。イベント終了後には、そのアップされた写真と共にメンバーのプロフィールをツイートしている。グループカラーの清楚な雰囲気や、SNSでの露出を計算に入れたライブでの撮影OKは、現在の時流を敏感に察知し、TwitterやInstagramを巧みに使いこなすアイドル好きの指原だからこその試みでもある。

 また、8月16日放送の『AKB48のオールナイトニッポン』(ニッポン放送)では、デビューシングル『=LOVE』に収録の全3曲をフルオンエア。指原が全曲の作詞を手がけていること、収録曲の「スタート!」は本村碧唯(HKT48)が振り付けを担当していることも明らかに。さらに、オンエア中に印象的なやりとりがあった。放送はSHOWROOMでもメンバーの収録風景と共に配信されているのだが、そこに秋元康のアイコンを見つけた指原が=LOVEの楽曲をまだ聴いて欲しくないと拒んでいたことだ。秋元のアドバイスがどこまで届いているのかは伺い知ることはできないが、=LOVEのコンセプトに始まり、グループカラー、作詞、SNSを使ったプロモーション方法など、指原がメインとなりグループを動かしているのだと、改めて実感した一幕だった。

 デビュー曲「=LOVE」のMVは、ドキュメンタリー映像の続きから始まり、楽曲へと移っていく。川を渡り、砂浜で波に流されながらも歌い踊る様子は、AKB48の黎明期の幕開けとなった「RIVER」をも彷彿させる。=LOVEは、AKB48グループでも坂道シリーズでもない。言わば、また新たなアイドルグループの物語がスタートしようとしている。「アニメ」「声優」といったこれまでとは明確に違うキーワードが鍵を握る気もする。指原は、ドキュメンタリー映像の中で「徐々に長年かけてみんなを頂点に連れて行こうと思ってます」と語っているが、果たして。(渡辺彰浩)