福間健二監督×和田光沙主演『パラダイス・ロスト』劇場公開
映画
ニュース
©tough mama
映画『パラダイス・ロスト』が3月20日から東京・アップリンク吉祥寺ほか全国で順次公開。あわせてメインビジュアルと場面写真が公開された。
『パラダイス・ロスト』は、映画『あるいは佐々木ユキ』『秋の理由』などの福間健二監督による最新作。福間監督は詩人としても活動し、『萩原朔太郎賞』『藤村記念歴程賞』などを受賞している。『パラダイス・ロスト』では、心臓発作で倒れた山口慎也の妻である亜矢子が希望を取り戻す様を描く。
『岬の兄妹』の和田光沙が亜矢子を演じるほか、慎也役の江藤修平、慎也の異父弟・翔役の我妻天湖、亜矢子の友人・佐々木ユキ役の小原早織、早織の恋人・川村講平役の木村文洋がキャスティング。そのほか、森羅万象、宇野祥平、佐々木ユメカ、スズキジュンゾらがキャストに名を連ねている。我妻天湖が映画に出演するのは今回が初。
メインビジュアルでは亜矢子の姿と「ゼロからはじまる自分に会いに行く。」というコピーが確認できる。
和田光沙のコメント
『パラダイス・ロスト』は、大切なものを失って立ち止まった場所で、再び人や景色や包み込む世界と出会い、歩きだす物語です。亜矢子という女性が失った楽園を漂うように、不安なときも手探りで、福間監督の作品に散りばめられた様々な言葉を手がかりに、みんなで作り上げました。すべてのことはメッセージ。ぜひ観てください。
福間健二監督のコメント
パラダイス・ロスト。ミルトンの大名作『失楽園』の原題が頭に浮かんだ。同時に、木下夕爾の詩「死の歌」の原民喜の遺作短編「心願の国」をかさねあわせて見出していた、この世の外に追われる死者の、地球への思いも。
ひとりの死者が自分の去った世界を見ている。そのイメージ。映画にも詩にもある客観の視線。だれがそれを見ているのかという昔からの問いがある。そのひとつの答えになるのではないか。そう思ったとき、『パラダイス・ロスト』は動きはじめた。
この地上、この世界。うまく行っているように見えていたことも音たてて崩れている。パラダイスを夢見ることはもうできないのだろうか。ここで私たちはどう生きて、どう夢をとりかえすのか。生と死の境界をこえる視点から、幻想的かつリアルに、「いま」を抱きしめたいと思った。私たちの生きる場所を再発見するために。