浜辺美波が“恋愛の楽しさ”を真っ向から示してくれる 『センセイ君主』は“大人”竹内涼真の魅力満載
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大人・竹内涼真の魅力が大爆発。映画『センセイ君主』で教師役を演じる竹内は、女子なら誰もが夢見る“憧れの先生像”を見事に体現。そんな教師に憧れる女子高生を演じる浜辺美波の振り切った好演も相俟って、至極の胸キュン映画が誕生した。
参考:竹内涼真が語る、デビュー5年目で感じる役者としてのやりがい「正解がない道なので楽しいのは間違いない」
『センセイ君主』は、『ヒロイン失格』で知られる幸田もも子原作の同名コミック(どちらも集英社)を『君の膵臓をたべたい』の月川翔監督が実写化。告白7連敗中のおバカなパワフル女子高生・佐丸あゆは(浜辺)は、クラス担任の代理としてやってきた冷徹かつヒネクレ者のイケメン数学教師・弘光由貴(竹内)に恋に落ちる。弘光からまったく相手にされないあゆはだが、ある日「絶対に先生を落としてみせます」とまさかの宣戦布告。物語は、全方向に間違いながらも弘光を落とそうと試行錯誤する、あゆはの奮闘を描いていく。
「若いイケメン先生が臨時担任でやってくる」なんて、ありがたすぎる状況に、それだけで胸が躍る本作。そして、その状況を謳歌しまくっているあゆはが、とにかく可愛らしい。弘光先生の一挙手一投足に影響を受け、先生に近づくすべての女子にヤキモチを妬き、授業中にもわかりやすく点数稼ぎをしようとする姿は、「恋愛って、楽しいんだ」と真っ向から示してくれる。そんなあゆはの瞳を通して弘光先生を映すことで、こちらとしても全力でときめくことができるのである。
存在だけでも神々しい弘光先生だが、それに加えて『センセイ君主』は胸キュン展開のフルコース。わかっちゃいるのにやはり心躍ってしまう「オレを落としてみなよ」の名言をはじめ、『センセイ君主』の代名詞ともいえる“ジャケット傘”、“バックハグ(もどき)”、“頭ポンポン”……と、劇中にほどよいバランスでちりばめられているので、最後までニヤケの波が止まらない。
そして、恋に恋する幼いあゆはと、あくまで先生という立場で接する大人な弘光先生の温度差もたまらない。「逃げられると追いたくなる」というのは恋愛の鉄則だが、弘光先生は最初から逃げることもせずに、ずっと近くにいる存在。だが「届きそうで届かない大人の男性」というのもまた、乙女心を刺激する。といっても、「竹内涼真より私、年上だし……」という女性も心配ご無用。甲子園球児や箱根駅伝の選手がいつまでも自分より“お兄さん”に感じるのと同じように、大人女子から見ても弘光先生は“素敵な年上男性”に見えるという不思議な感覚に陥ることができるのだ。
その不思議さの要因は、竹内の弘光を演じる姿勢にあり。インタビューで竹内が「よくある胸キュン映画、ラブコメと思われたくなかったので、役の気持ちがしっかりと見えるように演じたいなと思っていました」と語っているが(参考:『センセイ君主』竹内涼真 単独インタビュー|シネマトゥデイ)、本当にそれが効いている。もちろんラブコメど真ん中ではあるのだが、「キュンとさせよう」ではなく、竹内が役と真摯に向き合っているからこそ、大人ならではの弱さも垣間見え、弘光先生が人間らしく見えてくる。それが結果として、上辺だけではなく、心からの胸キュンにつながっていくのだろう。
と、まあ映画の魅力を書き綴ってきたが、とにもかくにも色気ダダ漏れの竹内涼真と、ついつい応援したくなるキュートな浜辺美波が満喫できるというのが、『センセイ君主』最強の“胸ボンババぼん”ポイント。あゆはの幼なじみ・虎竹(佐藤大樹)や、親友のアオちゃん(川栄李奈)&アオちゃん彼氏(矢本悠馬)が彩る“充実した高校生活”にも、笑いと切なさが詰め込まれ、エンターテイメント性も申しぶんない。
女子高生はもちろん、あの頃のドキドキ感を忘れかけている大人も、心の奥底で何かがはじける『センセイ君主』。夏が終わる前に再び、劇場に足を運びたい……そんな衝動に駆られるほど、「数学準備室のドアを開けたら弘光先生」という幻想の世界から得られるパワーは、半端じゃなかった。(nakamura omame)