ハイバイ15周年「て」開幕、岩井秀人「家族にアレルギー起きるような経験を」
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ハイバイ「て」より。(c)引地信彦
ハイバイ15周年記念公演「て」「夫婦」連続上演のうち、「て」が昨日8月18日に開幕した。
「て」は2008年に初演されて以来、たびたび上演を重ねているハイバイの代表作。祖母の認知症を軸に家族のさまざまな思いが描かれる。出演者には浅野和之、平原テツ、田村健太郎、安藤聖、岩瀬亮、長友郁真、今井隆文、能島瑞穂、湯川ひな、佐野剛、松尾英太郎、猪股俊明が名を連ねた。
開幕に際し、作・演出の岩井秀人は「2008年の初演からブラッシュアップし続け、4度目の上演となりますので、かなりの完成度に持ってこれてると『自負っ』ております!」と自信をのぞかせる。さらに「『て』だけでも随分、(精神的に)くらってしまったから、この上さらに『夫婦』は見たくない、という声も、初日を終えた段階でチラチラ伺っております。どうかそうおっしゃらずに、せっかくですから『家族』ってものについて、アレルギー起きるような経験をしていっていただければと思います」とコメントしている。
「て」は9月2日まで東京・東京芸術劇場 シアターイーストで上演されたのち、9月7・8日に高知・高知県立芸術文化ホール、9月15・16日に長崎・アルカスSASEBO、9月22・23日に兵庫のAI・HALLを巡演。「夫婦」は8月23日から9月2日まで東京・東京芸術劇場 シアターウエストにて上演され、出演者には山内圭哉、菅原永二、川上友里、遊屋慎太郎、瀬戸さおり、渡邊雅廣、八木光太郎、岩井が名を連ねている。上演時間は「て」が約1時間45分、「夫婦」が約2時間を予定している。
なお劇場ロビーでは「15周年展示 ハイバイ展」が開催中。劇団員、過去出演者によるメッセージや写真、“レアもの展示”など、劇団の足跡を感じることができる内容となっている。
また岩井の戯曲本「て / 夫婦」(白水社)と、テレビブロスで2013年から連載している「自意識がびゅっびゅー」を書籍化したエッセイ集「やっかいな男」(東京ニュース通信社)が会場ロビーにて先行販売されている。
岩井秀人コメント
「て」の初日が無事に開けました~。
2008年の初演からブラッシュアップし続け、4度目の上演となりますので、かなりの完成度に持ってこれてると「自負っ」ております!
まあもう、これだけ再演すると、見てくれた方々と共有した時間の印象が強いので、僕自身の物語という感覚はなくなってきています。そして、そうやって「ムカつく一辺倒」だった過去に、別の視点や考え方をくっつけていくのが、僕が演劇をやっている意味なのだと思います。
これから少ししてもう一方の「夫婦」も開幕します。
「て」だけでも随分、(精神的に)くらってしまったから、この上さらに「夫婦」は見たくない、という声も、初日を終えた段階でチラチラ伺っております。どうかそうおっしゃらずに、せっかくですから「家族」ってものについて、アレルギー起きるような経験をしていっていただければと思います。
「て」「夫婦」、両方ぜひ見てください! お待ちしております!
ハイバイ「て」
2018年8月18日(土)~9月2日(日)
東京都 東京芸術劇場 シアターイースト
2018年9月7日(金)・8日(土)
高知県 高知県立芸術文化ホール
2018年9月15日(土)・9月16日(日)
長崎県 アルカスSASEBO
2018年9月22日(土)・23日(日)
兵庫県 AI・HALL
作・演出:岩井秀人
出演:浅野和之、平原テツ、田村健太郎、安藤聖、岩瀬亮、長友郁真、今井隆文、能島瑞穂、湯川ひな、佐野剛、松尾英太郎、猪股俊明
ハイバイ「夫婦」
2018年8月23日(木)~9月2日(日)
東京都 東京芸術劇場シアターウエスト
作・演出:岩井秀人
出演:山内圭哉、菅原永二、川上友里、遊屋慎太郎、瀬戸さおり、渡邊雅廣、八木光太郎、岩井秀人